「無料なら一度だけ」と思ったときほど、登録ボタンの手前で止まります
夜中、誰にも話せない悩みを検索していると、「初回無料」「無料鑑定受付中」という文字が目に入ることがあります。
電話で少し話を聞いてもらえるなら使ってみたい。名前と生年月日を入れるだけなら、大きなお金はかからないだろう。
そう思って登録画面へ進むと、クレジットカード、電話番号、メールアドレスの入力欄が出てくる。無料のはずなのに、支払い方法を登録する理由が分からず、画面を閉じる方もいるでしょう。
反対に、悩みが強い夜は細かな説明を読む余裕がなく、そのまま登録することもあります。
問題は、初回無料という表示そのものではありません。「何が、どこまで、いつまで無料なのか」が分からないまま使い始めることです。
無料時間を超えた後の鑑定料、電話の通話料、メッセージを返信するためのポイントなどが加わると、本人が考えていた金額と実際の請求額に差が出ます。
登録前に、無料の入口と有料になる境目を見つけてください。
「初回無料」には、少なくとも四つの形があります
同じ初回無料でも、サービスによって内容は異なります。
| 無料表示の例 | 実際に確かめること | 有料になりやすい場面 |
|---|---|---|
| 初回10分無料 | 誰でも対象か、対象占い師が限られるか、通話料は別か | 10分を超えて会話が続いたとき |
| 初回○円分無料 | クーポンやポイントとして付与されるのか、有効期限があるか | 付与額を使い切った後も鑑定を続けたとき |
| 登録・初回診断無料 | 診断結果のどこまで無料か、追加質問は一通いくらか | 鑑定士から届いたメッセージへ返信したとき |
| アプリの利用・ダウンロード無料 | 占い自体も無料なのか、アプリ内課金があるか | 占いメニューやポイントを購入したとき |
「無料登録」は、鑑定料まで無料という意味ではありません。
また、「最大○円分無料」と書かれている場合、全員が同じ金額を使えるとは限りません。登録方法、対象の占い師、利用期限などに条件が付いていることがあります。
広告の大きな文字だけでなく、その近くにある注記、料金ページ、利用規約を見てください。
登録前に答えを出したいのは、「無料で始められるか」ではなく、「何をした瞬間から、一回または一分いくらかかるか」です。
登録する前に、三つの画面を保存します
初回無料の条件は、広告、登録画面、料金ページへ分かれて書かれていることがあります。
利用を考えているなら、先に次の三つをスクリーンショットで保存してください。
- 初回無料と表示されている広告や案内画面
- 無料の対象時間、金額、回数、期限が書かれた画面
- 無料終了後の料金と支払い方法が書かれた画面
できれば、運営会社の名称、住所、電話番号、問い合わせ先、解約・退会条件が記載された「特定商取引法に基づく表記」も保存します。
画面を残すのは、最初から事業者を疑うためではありません。
あとから「この占い師は無料対象だったか」「無料分を超えた料金はいくらだったか」が分からなくなったとき、自分が見た条件を確かめるためです。
広告を見た後、SNSやメールのリンクから別のページへ移る場合は、最初の表示と申込先が同じ運営会社かも見ます。
無料時間が終わると自動で電話が切れるとは限りません
電話占いで誤解しやすいのが、「無料10分なら、10分後に通話が終了する」という思い込みです。
実際の終了方法はサービスによって異なります。無料分を超えても通話が続き、一分ごとの鑑定料が発生する仕組みもあります。
申込み前には、次の点を問い合わせるか、利用案内で確かめてください。
- 無料時間の計測は、いつから始まるか
- 占い師につながるまでの待ち時間は含まれるか
- 無料時間終了前に、音声や画面で通知されるか
- 無料時間を使い切ると、自動的に通話が終了するか
- 延長した場合、一分当たりいくらかかるか
- 鑑定料とは別に、電話の通話料がかかるか
たとえば、一分300円の占いを無料時間終了後に五分続けると、追加の鑑定料は1,500円です。これに通話料などが加わる場合があります。
料金はサービスや占い師によって異なるため、実際の単価で計算してください。
電話を始める前に、スマートフォンのタイマーを無料終了の二分前に設定します。
最初に、占い師へ希望時間を伝えても構いません。
「初回無料の範囲だけで利用したいです。残り二分になったら、最後の質問へ進ませてください」
終了時刻が来たら、鑑定結果の途中でも終えられます。
「無料時間内で終えます。今日はここまででお願いします」
すべてを聞き終えなければ失礼になる、ということはありません。
チャット占いは、無料の結果を読んだ後の一通から料金が発生することがあります
チャットやメール形式の占いでは、最初の鑑定結果が無料で届くことがあります。
その文章の最後に、「詳しい未来を知りたい方はこの言葉を返信してください」「あなたにだけ伝えたいことがあります」と書かれていると、続きが気になるものです。
しかし、返信一通ごとにポイントが必要な場合、短い言葉を何度も送るだけで支払額が増えます。
返信する前に、次の内容を見てください。
- 一通送信するために必要なポイント数
- ポイントを購入する金額と単位
- 受信にも料金がかかるか
- 画像や長文で必要ポイントが変わるか
- 無料鑑定が終わったことを知らせる表示があるか
- 購入したポイントに有効期限があるか
- 退会時に残ったポイントがどう扱われるか
国民生活センターは、無料占いへ登録した後、占い師や鑑定士を名乗る相手から有料のメッセージへ誘導され、高額な支払いになった事例を注意喚起しています。
数字や言葉を一文字ずつ返信するよう求められる、結果が出る直前だと言われ続ける、終わりを尋ねても明確な回答がない場合は、新しいポイントを購入しないでください。
クレジットカードの登録が必要なら、無料終了後の扱いを先に聞きます
無料特典を利用する条件として、支払い方法の登録を求められることがあります。
カードを登録しただけで必ず料金が発生するとは限りません。しかし、無料時間終了後の料金が自動で決済される仕組みなら、利用者側で電話や鑑定を止める必要があります。
登録前には、次の点を見ます。
- 無料特典だけ利用してもカード登録が必要か
- 有料利用へ移る前に、再度の同意画面が出るか
- 有料分は自動決済か、後から請求されるか
- 一回または一日の利用上限を設定できるか
- カード情報を削除する方法
- 退会後も未払い分が請求される場合があるか
無料分が終わった後、本人が何もしなければ自動で有料契約になるのか。その一点が分からないなら、問い合わせてから登録してください。
問い合わせでは、次のように尋ねます。
「初回無料分だけ利用したいです。無料分を超えたとき、自動的に有料利用へ移りますか。それとも、私が改めて購入操作をしない限り料金は発生しませんか」
回答はメールやチャットなど、後で見返せる形で受け取る方が分かりやすくなります。
「無料だから」と、必要以上の個人情報を入力しないでください
占いでは、生年月日や名前を聞かれることがあります。
占術によって必要な情報は異なりますが、無料特典を受けるために、勤務先、年収、預貯金、家族全員の詳細、本人確認書類などまで当然に必要とは限りません。
登録画面で入力を求められたら、次の点を見てください。
- その情報を何のために使うのか
- 必須項目か、任意項目か
- 広告メールや電話連絡へ利用されるか
- 他社へ情報が提供される条件はあるか
- 退会後、登録情報がどのように扱われるか
無料占いへ名前や生年月日、メールアドレスなどを入力した後、複数のサイトからメールが届くようになったという相談も報告されています。
知らない送信元から届いた「特別に選ばれた」「重大な運命が見えた」というメッセージへ、すぐ返信しないでください。
登録した覚えのないサービスの場合は、文中のリンクを開く前に送信元と運営会社を確かめます。
「残り一人」「今日中」と表示されても、料金が分からなければ進みません
無料特典には有効期限が設定されていることがあります。
期限そのものが問題なのではありません。ただし、「残り数分」「本日限定」という表示を見て、料金や解約条件を読まずに申込む必要はありません。
次のような場合は、その日の登録を見送ってください。
- 無料になる時間や金額を見つけられない
- 有料部分の単価が表示されていない
- 運営会社や問い合わせ先が分からない
- 退会方法が利用規約を読んでも見つからない
- 無料特典を受けるため、高額なポイント購入が必要
- 「利用しないと不幸になる」と恐怖をあおられる
占いを受ける機会は、その一回だけではありません。
料金を理解できない状態で申込むより、条件が分かるサービスを選び直す方が、話したい悩みに集中できます。
無料分だけで終えたいなら、質問を一つにします
短い無料時間の中で、出会いから現在までをすべて話すと、質問へ入る前に時間が終わります。
利用前に、次の四行を準備してください。
相談したいこと:元交際相手へ連絡するか迷っている
現在の状況:別れて半年、二か月間連絡していない
知りたいこと:今連絡する場合、何に注意すればよいか
終わり方:無料時間内で終了する
質問が複数ある場合も、最初は一つだけにします。
「相手の気持ち」「連絡時期」「復縁の可能性」「将来」を一度に聞こうとすると、追加時間が必要になりやすいためです。
残り時間が少なくなったら、話を広げずに次のように尋ねます。
「最後に、今日の内容から私が現実に確認することを一つ教えてください」
不幸を避けるための追加鑑定は申し込まないでください
無料鑑定の後、「悪い影がある」「このままでは家族にも影響する」「特別鑑定を受ければ運気を変えられる」と言われることがあります。
心配している内容に触れられると、途中でやめることが怖くなるかもしれません。
次のような言葉が出たら、支払いを増やさず、いったん利用を止めてください。
- 今やめると不幸になる
- 最後まで続ければ大金が入る
- 家族や友人には話してはいけない
- 追加の祈祷、鑑定、開運商品が必要
- 借りてでも支払う価値がある
- 退会すると、これまでの鑑定が無駄になる
占いの続きを断るのに、相手の納得は要りません。
「これ以上の鑑定と支払いはしません。連絡も停止してください」
同じ内容の連絡が続く場合は、返信を重ねず、運営会社の問い合わせ窓口から配信停止や退会を求めます。
すでに請求された場合は、退会より先に証拠を残します
無料のつもりだったのに請求が来たと分かったとき、慌てて退会ボタンを押したくなることがあります。
しかし、退会すると鑑定履歴や料金表示を見られなくなる可能性があります。
先に、次の内容を保存してください。
- 初回無料と書かれた広告
- 無料条件と有料料金の表示
- 申込み時の最終画面
- 利用日時、通話時間、送信したメッセージ
- 購入したポイントと使用履歴
- クレジットカードや携帯電話料金の明細
- 運営会社とのメールやチャット
その後、運営会社へ請求内容の内訳を求めます。
「初回無料の範囲だけを利用した認識です。無料対象にならなかった理由、有料へ切り替わった時刻、利用時間、請求額の内訳を書面またはメールで教えてください」
インターネット上で自分から申し込むサービスは、一般に通信販売として扱われ、訪問販売のようなクーリング・オフ制度が当然に使えるわけではありません。
一方、申込みの最終画面で料金や解約条件が表示されていない、無料だと誤認するような表示だったなど、契約の経緯によって対応が変わる可能性があります。
消費者ホットライン「188」では、地域の消費生活センターなどが案内されます。相談自体は無料ですが、窓口へつながった後の通話料は利用者負担です。
電話では、次のように伝えます。
「初回無料と表示された占いサービスを利用したところ、有料になる説明を理解しないまま請求が発生しました。広告、料金画面、利用履歴、決済明細を保存しています」
ご家族の請求に気づいたときは、責める前に利用の入口を探します
親御さんや配偶者のカード明細に、占いサイトへの支払いが何度もある。問いただすと、「無料で始めただけ」「もうすぐ結果が出る」と言う。
ご家族は、だまされたのではないか、生活費まで使うのではないかと心配になります。
ただ、最初から「なぜこんなものに払ったの」と責めると、本人は利用履歴を隠したり、別の決済方法を使ったりするかもしれません。
まず、次のように話します。
「占いを使ったことを責めたいわけではないよ。無料から、どの時点で料金が始まったのか一緒に見たい」
本人の了承を得て、広告、メール、利用履歴、カード明細を見ます。
生活費や家賃、医療費に使うお金が足りない状態なら、新しいポイント購入や決済を先に止めます。そのうえで、消費生活センターへ本人と一緒に利用経緯を伝えてください。
今日は登録せず、無料と有料の境目を一つ見つけます
気になっている占いサービスを一つだけ開きます。
まだ名前やカード情報は入力せず、次の五つを探してください。
- 無料になる時間・金額・回数
- 無料特典の対象者と有効期限
- 無料終了後の一分または一通当たりの料金
- 自動終了するか、自分で止める必要があるか
- 退会と問い合わせの方法
五つが見つかったら、その画面を保存します。
一つでも分からなければ、今日は登録しません。問い合わせ先へ「無料分を超えたら自動で料金が発生するか」と尋ね、返事を待ってから決められます。
初回無料は、急いで使い切る権利ではありません。
条件を読んで、時間と金額を自分で止められると思えたときだけ利用する。そこまで確かめることが、悩みを話す前に自分のお金と個人情報を守る準備になります。
















