面談の予定が近づくほど、婚活より担当者に会うことがつらくなります
紹介された相手との交際を断りたいと伝えると、担当者からこう返される。
「その年齢で条件を選びすぎると、結婚できませんよ」
「一度会っただけで判断するのは、あなたの悪い癖です」
「もう少し素直にアドバイスを聞いてください」
婚活を進めるための助言だと分かっていても、面談が終わると気持ちが沈みます。
紹介される相手は希望とずれている。連絡をしても何日も返信がない。こちらが悩みを話しても、最後には有料プランの追加を勧められる。
それでも、高い入会金を払ったばかりです。
「婚活では耳の痛い話も受け入れるべきなのかもしれない」
「担当変更を頼んだら、面倒な会員だと思われないだろうか」
「ここで辞めたら、また最初からになってしまう」
担当者への違和感を認めると、自分の結婚まで遠ざかるような気がして、我慢を続ける方もいます。
けれども、婚活では、断られた理由、相手へ感じた違和感、家族やお金に関する希望など、話しにくいことを担当者へ伝える場面があります。
本音を隠す関係になっているなら、その状態のまま活動を続ける方が、時間も費用も使いやすくなります。
「何となく合わない」を六つに分けると、次の対応が見えてきます
話し方が苦手という相性の問題と、契約どおりにサービスが提供されていない問題では、取るべき対応が違います。
| 感じている違和感 | 具体的な状態 | 最初の対応 |
|---|---|---|
| 話し方や価値観が合わない | 言葉が強い、共感より指導が多い、結婚観を押し付けられる | 受け取りにくい言葉と希望する伝え方を示す |
| 紹介方針が合わない | 外せない条件を繰り返し無視される | 希望条件を三段階に分け、紹介基準をすり合わせる |
| 活動の速さが合わない | 毎週申込みを急かされる、反対に何週間も提案がない | 月の申込数、面談頻度、連絡間隔を決める |
| 連絡方法が合わない | 電話ばかり来る、返信が遅い、夜間に連絡される | 使う連絡手段と返答の目安を決める |
| 説明や対応に問題がある | 料金説明が変わる、約束した紹介数と違う、質問へ回答しない | 契約書と記録を基に、運営窓口へ書面で問い合わせる |
| 安心して話せない | 人格を否定される、威圧される、秘密を軽く扱われる | 本人との調整を飛ばし、責任者や苦情窓口へ連絡する |
担当者から厳しい意見を言われたことだけで、すぐに相性が悪いとは限りません。
自分では気づかなかった傾向を指摘され、時間を置くと納得できることもあります。
見るべきなのは、担当者の意見に賛成できるかではなく、質問したときに理由を説明してくれるか、こちらの考えを聞いたうえで提案しているか、最終判断を尊重しているかです。
一週間だけ、担当者とのやり取りを事実で残します
不満が積み重なると、「いつも否定される」「何もしてくれない」と感じます。
そのまま担当変更を申し出ると、運営側から具体例を求められたときに、うまく説明できないことがあります。
| 記録すること | 記入例 |
|---|---|
| 日時・連絡手段 | 7月10日、オンライン面談 |
| 自分が伝えたこと | 親との同居を希望する相手は難しいと説明した |
| 担当者の対応 | 「その条件では一生決まらない」と言われ、理由の確認はなかった |
| 困った影響 | 断りたい理由を今後話しにくくなった |
| 希望する対応 | 条件を否定する前に、背景と代案を聞いてほしい |
返信の遅さが気になる場合も、印象だけでなく日付を残します。
- 質問を送った日
- 返信が来た日
- 活動期限へ影響したか
- 急ぎであることを伝えていたか
- 規約等に連絡目安が書かれているか
記録する目的は、担当者の欠点を集めることではありません。
自分が何に困り、どのような支援なら活動を続けられるかを明確にするためです。
契約した支援と、自分が期待していた支援を分けます
「入会すれば担当者が自分に合う相手を探してくれる」と思っていたのに、実際には自分で検索して申し込むサービスだったということがあります。
反対に、定期面談や紹介を含むコースなのに、ほとんど対応されていない場合もあります。
| 確かめる項目 | 契約書・説明資料で見ること |
|---|---|
| 紹介 | 月の人数、紹介方法、条件指定の範囲 |
| 申込み | 月の上限数、追加料金、繰越しの有無 |
| 面談 | 頻度、予約方法、対面・オンラインの違い |
| 交際支援 | 相手への意思確認、振り返り、断りの代行範囲 |
| 担当者 | 専任かチーム制か、変更制度があるか |
| 連絡 | 対応時間、連絡手段、返信期限の案内 |
| 追加費用 | 写真、面談、紹介、イベント、成婚料など |
| 休会・退会 | 申出期限、休会費、返金、違約金、成婚退会の定義 |
婚活サービスは、契約したから結婚が保証されるものではありません。国民生活センターも、結婚相手紹介サービスは成婚を約束するものではなく、サービス内容や解約条件を理解して契約するよう注意を促しています。
ただし、結婚が決まらないことと、契約上の紹介や面談が行われていないことは別です。
契約書に書かれた内容と実際の対応が違う場合は、「相性が悪い」という言葉だけで済ませず、運営窓口へ履行状況を問い合わせます。
安全に話せる相手なら、一度だけ改善してほしい点を伝えます
担当者の意図は悪くなく、伝え方や活動ペースのずれが中心なら、一度要望を伝えることで関係が変わることがあります。
伝える順番は、「具体的な場面」「活動への影響」「希望する対応」です。
| 困っていること | 伝え方の例 |
|---|---|
| 条件を否定される | 「条件を下げるように言われると本音を話しにくくなります。条件の背景を聞いたうえで、代案を提案してほしいです」 |
| 申込みを急かされる | 「数を増やすほど疲れて判断が雑になります。今月は週2人までにして、振り返りを優先したいです」 |
| 返信が遅い | 「交際回答の期限があるため、急ぎの連絡は翌営業日までに返信できるか教えてください」 |
| 紹介が条件と違う | 「年収より、喫煙と同居希望を外せない条件にしています。次回からこの2点を優先してください」 |
| 厳しい言葉がつらい | 「改善点は知りたいのですが、人格を評価する言い方ではなく、行動の例で伝えてもらえると受け止めやすいです」 |
口頭で伝えると緊張する場合は、面談前にメッセージを送ります。
「今後も活動を続けたいので、支援方法についてお願いがあります。条件を否定されると本音を話せなくなるため、まず理由を聞いてから提案していただきたいです。次回の面談で今後の進め方をすり合わせたいです」
要望を伝えた後は、次の2〜3回のやり取りを見ます。
話を理解しようとする、具体的な進め方を提示する、対応を変える様子があるなら、現在の担当者と続ける選択もできます。
担当者へ直接言いにくいときは、運営窓口へ変更を依頼します
担当者変更を申し出るとき、相手を納得させるほど詳しい批判を書く必要はありません。
運営会社の問い合わせ窓口、会員サポート、店舗責任者などへ連絡します。
変更理由は、人格評価ではなく活動上の支障で伝えます。
「担当変更について相談したく、ご連絡しました。現在の担当者には感謝していますが、助言の受け取り方や活動ペースにずれがあり、本音を伝えにくくなっています。活動を継続するため、別の担当者へ変更できるか、手続と引継ぎ方法を教えてください」
希望する担当者像も添えると、単に別の人へ替えるより合いやすくなります。
- 厳しい指導より、話を聞いてから提案してほしい
- 年代が近い人、または中高年の婚活支援経験がある人
- 交際の悩みを具体的な言葉で振り返ってくれる人
- 連絡頻度が多すぎない人
- 家族、再婚、持病などの事情を急いで否定しない人
- プロフィール改善や紹介戦略を数字で説明できる人
変更制度がない、担当者を選べないと言われた場合は、チームでの対応、上司の同席、面談担当だけの変更など、代わりの方法があるか聞きます。
次の状態なら、本人との話し合いを飛ばして窓口へ連絡します
すべての違和感について、担当者本人へ一度伝えなければならないわけではありません。
- 年齢、容姿、職業、離婚歴などを侮辱する
- 断っている相手との交際継続を強く迫る
- 不安をあおって追加契約を急がせる
- 料金や解約条件の説明がその都度変わる
- 質問すると怒る、威圧する、連絡を無視する
- 退会の意思を伝えても手続方法を案内しない
- 同意していない範囲へプロフィール等を共有した疑いがある
- 嫌がっていることを相手会員へ伝えると脅す
こうした場合は、日時、担当者の発言、送受信したメッセージ、契約書を保存し、責任者や苦情窓口へ連絡します。
契約の締結や解除を妨げるために事実と異なる説明をすること、重要な事実を故意に告げないこと、威迫して困惑させることは、特定商取引法の対象となる特定継続的役務提供では禁止されています。
個人情報の取扱いに疑問がある場合は、まず事業者の個人情報・苦情窓口へ、何がどこへ共有されたのかを書面で問い合わせます。個人情報保護委員会の相談ダイヤルでは、事業者の個人情報の取扱いに関する相談や自主的解決へ向けた助言を受け付けています。
紹介が合わないときは、希望条件を三段階に分け直します
担当者を変更しても、希望条件が曖昧なままなら、同じずれが起こることがあります。
| 区分 | 意味 | 例 |
|---|---|---|
| 外せない | 結婚生活に直接影響し、受け入れるのが難しい | 喫煙、子どもの希望、親との同居、居住地域 |
| 相談できる | 相手の事情や人柄によって考えられる | 年齢差、年収、学歴、初婚・再婚 |
| あればうれしい | 結婚の判断条件にはしない希望 | 共通の趣味、身長、服装の好み |
「優しい人」「価値観が合う人」だけでは、紹介基準として伝わりにくいことがあります。
生活場面へ置き換えてください。
- 家事を手伝う人ではなく、分担を話し合える人
- 親を大切にする人ではなく、介護や同居を一方へ押し付けない人
- 経済的に安定した人ではなく、借金や毎月の家計を隠さず話せる人
- 会話が合う人ではなく、意見が違うときも怒鳴らず聞ける人
担当者が条件緩和を提案した場合は、「なぜその条件を変えると出会いが増えるのか」「代わりにどの点を優先するのか」を聞きます。
理由に納得したうえで試すのと、焦らされて条件を捨てるのとでは意味が違います。
連絡の多さと少なさは、活動ルールに変えられます
毎日のように担当者から連絡が来て疲れる人もいれば、必要なときに返信がなく孤独を感じる人もいます。
| 決めておきたいこと | 希望の伝え方 |
|---|---|
| 連絡手段 | 「通常はメッセージ、急ぎだけ電話にしてください」 |
| 連絡してよい時間 | 「平日は19時以降、休日は午前中を希望します」 |
| 返信の目安 | 「急ぎでない質問は2営業日以内に回答を希望します」 |
| 定期面談 | 「月1回30分で、活動結果を振り返りたいです」 |
| 申込みのペース | 「一度に多数ではなく、週3人まで検討します」 |
| 助言の方法 | 「改善点は、具体例と理由を添えてください」 |
サービス側の対応時間や人員体制によって、すべての希望が通るとは限りません。
それでも、どの程度なら対応できるかを互いに明確にすると、期待のずれを減らせます。
担当変更で解決する問題か、サービス自体が合わないのかを見分けます
担当者一人の対応に問題があるなら、変更で活動しやすくなる可能性があります。
一方、サービスの仕組み自体が希望と違う場合は、担当者を替えても同じ問題が残ります。
| 起きていること | 考えられる問題 | 向いている対応 |
|---|---|---|
| 担当者の言葉が強く、本音を話せない | 担当者との相性 | 伝え方の調整または担当変更 |
| 別の担当者は丁寧に対応してくれる | 個人の対応差 | 担当変更 |
| 希望地域の会員がほとんどいない | 会員層・サービス構造 | 活動地域やサービス自体を再検討 |
| 担当者による紹介が契約に含まれていない | 契約内容と期待のずれ | コース変更または他サービスの比較 |
| 誰へ聞いても料金や退会説明が曖昧 | 運営全体の問題 | 記録を残して退会・外部相談を検討 |
| 活動するたび心身ともに疲弊する | 活動方法・時期の不一致 | 休会、活動量の削減、退会を検討 |
担当変更を一度試してから退会を考える方法もあれば、運営全体に不信感があるなら変更を挟まず退会手続きを進める方法もあります。
我慢・変更・休会・退会は、残りの費用と気力で比べます
| 選択肢 | 合いやすい状況 | 注意すること |
|---|---|---|
| 現在の担当者と続ける | 要望を理解し、対応を変える様子がある | 改善を見る期間と項目を決める |
| 担当者を変更する | サービス内容には納得しているが、本音を話せない | 引継ぎ範囲と新担当者への希望を伝える |
| 休会する | 仕事や体調で判断力が落ち、活動を一度止めたい | 休会費、期間、紹介・交際中の相手への対応 |
| コースを変更する | 支援量や活動方法が自分に合っていない | 変更手数料と残契約の扱い |
| 退会する | 運営全体を信頼できない、費用や負担に見合わない | 精算額、成婚退会の定義、個人情報の取扱い |
すでに払った金額だけを理由に、つらい活動を続ける必要はありません。
見るべきなのは、これから追加で払う費用と時間、新しい担当者で改善する可能性、活動を続ける気力です。
退会を考えたら、先に契約期間と総額を見ます
結婚相手紹介サービスのうち、サービス期間が2か月を超え、支払総額が5万円を超える契約は、特定商取引法の「特定継続的役務提供」に該当します。店頭で契約した場合や、インターネット等を使ってサービスが提供される場合も、要件に該当すれば対象です。
対象となる契約では、事業者は契約前に概要書面を、契約後にはサービス内容、金額、期間、クーリング・オフ、中途解約などを記載した契約書面を交付する必要があります。
法律で定められた契約書面を受け取った日から8日以内であれば、書面または電子メールなどの電磁的記録でクーリング・オフできるのが原則です。送信したメールやフォーム画面など、通知した証拠を残します。
クーリング・オフ期間を過ぎても、対象契約はサービス提供期間中に中途解約できます。
| 解約の時期 | 事業者が請求できる損害賠償等の上限 |
|---|---|
| サービス開始前 | 3万円 |
| サービス開始後 | 提供済みサービスの対価と、「2万円」または「契約残額の20%」のうち低い方の合計 |
これは、要件に該当する結婚相手紹介サービスの法定上限です。具体的な返金額は、契約総額、すでに提供されたサービス、支払い状況によって変わるため、計算根拠を書面でもらってください。
期間や金額の要件に該当しないサービス、アプリやイベントなど契約形態が異なるものには、同じルールがそのまま適用されない場合があります。
退会理由より先に、精算書を文章で求めます
担当者へ退会を申し出ると、「今辞めるともったいない」「もう少し頑張れば結果が出る」と引き止められることがあります。
気持ちの説明を続ける前に、事務手続を文章で求めます。
「退会を検討しています。現時点で中途解約した場合の返金額、控除される費用と計算根拠、手続期限、提出方法を、書面またはメッセージでご案内ください」
次の資料を保存します。
- 契約書・概要書面・会員規約
- 支払明細、クレジット契約
- サービスの利用履歴
- 紹介・面談の回数
- 担当者や窓口とのメッセージ
- 解約申出をした日時
- 提示された精算書
「返金は一切ない」「担当者の承認がなければ辞められない」などと言われ、契約書や法定の精算方法との違いが疑われる場合は、支払いを急がず消費生活センターへ経緯を伝えます。
消費者ホットライン188は、地域の消費生活センターや相談窓口を案内する全国共通番号です。契約や解約をめぐる事業者とのトラブルについて相談できます。
家族がお金を出していても、活動する本人の意思を置き去りにしません
親が入会金を払った、家族が結婚を急かしているというケースもあります。
家族は「高いお金を払ったのだから、担当者の言うとおり続けてほしい」と思うかもしれません。
しかし、実際に相手と会い、交際や結婚を判断するのは本人です。
| 家族ができること | 本人に任せること |
|---|---|
| 契約書や精算額を一緒に読む | 誰と会い、交際するか |
| 担当変更の文章を一緒に考える | 結婚相手へ求める条件 |
| 面談へ同席できるか聞く | 担当者へどこまで話すか |
| 勧誘や解約トラブルの資料をまとめる | 活動を続けるか休むか |
国民生活センターは、親が関わる結婚相手紹介サービスについて、結婚する本人へ十分に説明しないまま契約することや、親の不安をあおる勧誘などのトラブルに注意を促しています。
家族が契約者になっている、本人名義で親が手続きをしたなど、契約関係が複雑な場合は、誰が契約者で、誰にサービスが提供される契約なのかも確かめてください。
今日することは、担当者の評価ではなく「変えてほしい一つ」を書くことです
担当者を好きになれなくても、活動に支障がなければ続けられることはあります。
反対に、感じのよい担当者でも、契約上の支援が行われず、婚活が止まっているなら見直しが必要です。
今日は次の4行だけを書いてください。
- 起きたこと:外せない条件を伝えても、同じ条件の相手を3回紹介された
- 困っていること:希望を話しても反映されないと感じ、本音を言えない
- 変えてほしいこと:紹介前に外せない条件を見てほしい
- 変わらない場合:担当変更を運営窓口へ依頼する
そのうえで、一度伝えられる関係なら、短い要望を送ります。
話すこと自体が怖い、人格を傷つけられた、説明に不信感がある場合は、本人へ無理に伝えず運営窓口へ進みます。
担当変更は、相手を罰するためのものではありません。
自分が必要な情報を隠さず、相手選びを落ち着いて続けるための環境調整です。
変更してもサービスの仕組みが合わなければ、休会や退会を選んで構いません。
婚活の時間を無駄にしないとは、我慢して同じ場所へ居続けることではありません。
自分が何に困っているかを一つ言葉にし、その問題を解決できる担当者やサービスなのかを見直すことから始まります。
出典・確認先メモ
- 消費者庁「特定商取引法ガイド・特定継続的役務提供」:結婚相手紹介サービスの対象要件、契約書面、禁止行為、クーリング・オフ、中途解約の確認先。
- 国民生活センター「高額な解約料を請求する結婚相手紹介サービス」:中途解約と精算方法に関する確認先。
- 国民生活センター「子の未婚は親の責任?」:家族が関与する婚活サービスの勧誘、契約内容、成婚保証、解約トラブルに関する確認先。
- 消費者庁「消費者ホットライン」:契約・解約等の消費者トラブルを地域の消費生活相談窓口へつなぐ188の確認先。
- 個人情報保護委員会「個人情報保護法相談ダイヤル」:事業者による個人情報の取扱いへの相談と自主的解決に向けた助言の確認先。
















