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健康・見た目

腰や膝が痛くて掃除・買い物がつらいとき|家事の減らし方と人に頼る目安

2026.07.30 更新 なやみ晴れ編集部
#健康・見た目#心の整理
この記事の結論

腰や膝がつらいときは、家事を以前どおり続ける必要はありません。掃除は生活に必要な場所だけに絞り、買い物は回数・荷物・移動を分けます。痛みが増す作業は道具や人の手に替え、症状が続く、歩きにくい、しびれや腫れがある場合は整形外科で原因を確かめましょう。

掃除機を途中で止めたまま、床のごみを見ないふりする日があります

朝のうちは「今日は少し片づけよう」と思っていたのに、掃除機を押し始めると腰が重くなる。ソファの下をのぞこうと膝を曲げたところで痛みが走り、その場から立ち上がるのにも時間がかかる。

買い物へ行けば、店までは何とか歩けても、帰りの袋が重い。牛乳、米、洗剤を入れたら片手では持てず、途中で何度も袋を置く。家に階段があれば、最後の数段がひどく遠く感じます。

帰宅したころには夕食を作る力まで残っていません。

それでも、床にほこりがあれば「だらしない」と思われそうで落ち着かない。冷蔵庫が空けば、食べる物がなくなる。家族に頼むと嫌な顔をされそうで、自分でやった方が早いと思ってしまう。

「これくらいの家事もできなくなったのか」
「動かないと、もっと歩けなくなるのでは」
「人に頼み始めたら、一気に弱ってしまいそう」

そんな怖さから、痛みを我慢して続けている方もいます。

ただ、掃除や買い物は一つの作業ではありません。前かがみになる、ひねる、しゃがむ、立ち続ける、重い物を持つ、階段を上がるといった動作の集まりです。

家事をすべてやめるか、全部我慢して続けるかの二択にしなくて大丈夫です。痛みを起こしやすい動作だけを外し、生活に必要な部分を残す方法があります。

腰や膝の痛みにはさまざまな原因があります。ここで紹介する方法は、日常生活の負担を減らすための一般的な工夫です。転倒やけがの後に強く痛む場合、しびれや筋力低下、発熱などを伴う場合は、自己判断で家事を続けず医療機関へ連絡してください。

掃除の負担は「前かがみ・ひねり・立ち座り」に分けて考えます

掃除がつらいといっても、すべての動きが同じように腰や膝へ響くわけではありません。

掃除機を前後に動かすのは平気でも、コードを差し替えるためにかがむと痛い。床拭きはできなくても、机の上なら拭ける。浴槽をまたぐ動きだけが怖いということもあります。

掃除の場面 負担になりやすい動作 替えられる方法
床の掃除機がけ 前かがみ、押す・引く、コードの抜き差し 柄の長さを合わせる、一部屋ずつ分ける、軽い道具を使う
床の雑巾がけ 四つんばい、深くしゃがむ、立ち上がる 柄の長いワイパーで、立ったまま拭く
風呂掃除 浴槽をまたぐ、中腰でこする、腰をひねる 長柄ブラシを使う、入浴後に壁と床を流す、家族へ渡す
トイレ掃除 低い位置へ手を伸ばす、膝を深く曲げる 柄付きブラシやシートを使い、便器周りだけ短時間で行う
低い棚や家具の下 腰を丸める、膝をつく、無理に手を伸ばす 毎回掃除せず、月一回など人に頼む作業へ分ける
ごみの収集 重い袋を持つ、床から持ち上げる 袋を小さくする、いっぱいになる前に出す、台の上でまとめる
布団やマットの移動 持ち上げる、抱える、ひねりながら運ぶ 一人で動かさない、干す回数や方法を見直す

掃除機をかけるときは、腕だけを大きく伸ばさず、道具を体の近くに置いて小さく動かします。方向を変えるときは、腰だけをねじらず足ごと向きを変えます。

膝を曲げるのがつらい方は、床へ直接座り込まない方が安全です。「一度座れば楽だから」と始めても、立ち上がるときに支えがなく困ることがあります。

水を入れたバケツや掃除機本体を運ぶ作業は、掃除そのものより負担になる場合があります。水は少量ずつ入れ、道具は使う階や部屋の近くに置けないか考えてみてください。

毎日きれいにする場所は、家中でなくて構いません

痛みがある日も、以前と同じ掃除をしようとすると、一日分の力を午前中で使い切ってしまいます。

まずは、家事を三つに分けます。

分け方 具体例 考え方
今日残す 転びそうな物をどける、食べこぼしを拭く、トイレの汚れを取る 衛生と安全に関わる場所だけ行う
後日に回す 部屋全体の掃除機、棚のほこり、シーツ交換 一日で終わらせず、曜日や部屋を分ける
自分ではしない 窓拭き、浴槽の奥、大型家具の移動、換気扇、大掃除 転倒や痛みの増加につながる作業は、人やサービスへ渡す

床に少しほこりが残っていても、今日の生活がすぐに立ち行かなくなるわけではありません。

一方で、通路に物が積まれている、床がぬれている、電気コードに足を取られそうな状態は、先に手を入れたいところです。

「家全体をきれいにする」ではなく、「寝室からトイレまで安全に歩けるようにする」と目的を絞れば、必要な作業が見えやすくなります。

10分動いたら、痛くなる前に一度やめる

調子のよい日にまとめて掃除をすると、翌日動けなくなることがあります。

一部屋終わるまで続けるのではなく、最初から「10分でやめる」「掃除機は居間だけ」「風呂と床掃除を同じ日にしない」と区切ります。

休むときは、立ったまま腰へ手を当てるだけで済ませず、安定した椅子へ座ります。必要ならタイマーを使い、休憩後に続けられなくても、その日は終了です。

痛みが出るまで頑張るより、痛みが強くなる前に切り上げた方が、翌日の生活を守りやすくなります。

買い物の負担は「歩く・待つ・持つ」を別々に減らします

買い物がつらい理由は、店まで歩くことだけではありません。

棚を見ながら店内を回る。レジに並ぶ。かごから商品を出す。会計後に袋へ詰める。重い荷物を持って帰る。玄関で床へ下ろした袋を、もう一度持ち上げる。

一つひとつは短い動作でも、重なると腰や膝へ響きます。

負担になる場面 減らし方
店までの移動 近い店を選ぶ、家族の車に同乗する、送迎や移動販売の有無を調べる
長い店内歩行 買う物を売り場順にメモし、店内を何周もしない
立って待つ 混雑する曜日や時間を避ける、セルフレジにこだわらない
重い商品を持つ 米、飲料、洗剤などは配送へ回し、店では軽い物だけ買う
袋を片側だけで持つ 一袋を軽くし、左右へ分ける。台車やカートが安全に使えるなら活用する
階段を上がる 一度に運ばず、小分けにする。階段では片手を空けて手すりを使う
帰宅後の片づけ 冷蔵品だけ先にしまい、残りは座って休んでから片づける

買い物袋を両手いっぱいに持つと、手すりを使えず、足元も見えにくくなります。「一度で運んだ方が楽」と思っても、転倒すれば生活への影響が大きくなります。

買い物回数を減らすために大量購入すると、一回の荷物が重くなります。反対に、毎日買いに行けば歩行の負担が増えます。

週一回の重い買い物と、軽い追加購入を分ける。重い物だけ配送してもらう。家族に頼む物を決める。このように、全部を一つの方法で済ませなくて構いません。

便利な道具も、使い方によっては別の負担になります

腰や膝が痛いとき、「便利グッズを買えば解決する」と考えたくなります。しかし、道具が重い、収納場所が遠い、組み立てや手入れが必要など、別の負担が増える場合があります。

道具や方法 役立ちやすい場面 確かめたい点
柄の長い掃除道具 床や浴室で深くかがみたくない 柄が長すぎて重くないか、握りやすいか
軽量掃除機 押し引きや持ち運びが負担 ごみ捨てや充電の操作を一人でできるか
買い物カート 荷物を手で持つのがつらい 段差や階段が多い道では扱いにくくないか
リュック 両手を空けたい 背負う動作や荷物の重さが腰へ響かないか
折りたたみ椅子 台所や玄関で短く休みたい ぐらつかず、立ち上がるときにつかまれるか
宅配・ネット注文 移動や重量物の運搬を減らしたい 最低注文額、配送料、受取時間、操作方法

道具は「評判がよいか」より、自宅の段差、収納場所、握力、痛む動作に合うかで選びます。

買う前に、家族の物を借りる、店舗で持ってみる、自治体や福祉用具の相談窓口で話を聞くなど、試せる方法があれば利用してください。

痛みを理由に休むことと、まったく動かなくなることは同じではありません

痛いときに無理をしないことは必要です。一方で、「動くと悪くなりそう」と家の中でもほとんど動かなくなると、筋力や体力が落ち、再び家事を始めることが難しくなる場合があります。

日本整形外科学会は、腰痛によって日常生活が制限され続けると体力や腰を支える筋力が低下し、さらに動きにくくなる悪循環につながることがあると説明しています。ただし、適した運動は痛みの原因や状態によって異なるため、強い痛みがあるときに自己流の体操を無理に行うものではありません。

膝の痛みでも、立ち上がりや歩き始めに痛む段階から、階段や正座が難しくなる段階、安静時にも痛む段階まで症状はさまざまです。痛み方だけで病名を決めず、日常生活でできなくなった動作を医師へ伝えることが診断の手掛かりになります。

家事を運動代わりにして頑張る必要はありません。

掃除を減らした日は、痛みが強くなければ家の中を数分歩く。椅子から安全に立ち座りする。医師や理学療法士から教わった運動を行うなど、家事とは別に体を動かす方法を選べます。

厚生労働省の身体活動ガイドでも、年齢や体調などの個人差を踏まえ、可能なものから「今より少しでも多く」動くことが基本とされています。目安の数字を達成できなくても、少しの活動に意味がないわけではありません。

痛みの様子によって、家事を変えるか、受診を先にするかを分けます

腰や膝が痛くても、すぐに重大な病気というわけではありません。ただし、家事の工夫だけで様子を見続けない方がよい変化もあります。

今の状態 考えたい行動
特定の家事中だけ痛み、休むと落ち着く 痛む動作を記録し、作業時間、姿勢、道具、回数を変える
何週間も続き、買い物や階段が徐々につらくなっている 整形外科などを受診し、いつから何ができなくなったか伝える
膝が腫れる、伸ばしにくい、立ち上がりや歩き始めに繰り返し痛む 無理に曲げ伸ばしせず、診察を受けて原因を確かめる
転倒やひねった後に強く痛む、体重をかけられない 家事を中止し、早めに医療機関へ連絡する
安静にしても腰痛が軽くならない、だんだん悪化する、発熱がある 自己流で様子を見続けず、速やかな受診を考える
脚のしびれや力の入りにくさ、尿が漏れる・出にくいなどの変化がある 家事より受診を優先し、症状を具体的に伝える

日本整形外科学会は、腰痛に安静時も軽くならない痛み、悪化、発熱、脚のしびれや筋力低下、排尿に関する症状などが伴う場合は、放置せず速やかに整形外科を受診するよう案内しています。

けがの後の膝は、歩けるようになったから問題がないとは限りません。膝の腫れや痛みが残る場合は、靱帯や半月板などの損傷も含めて診察が必要になることがあります。

受診時には「痛い」だけでなく、できない家事を伝える

診察では、次のような生活場面をメモして持っていくと伝えやすくなります。

「掃除ができません」ではなく、「中腰で浴槽をこすると腰から脚へ痛む」「スーパーで10分歩くと膝が曲げにくくなる」と伝えると、生活上の困り方が伝わります。

家族へは「家事を手伝って」ではなく、痛む作業を一つ渡します

家族へ頼んでも、「できるところまでやれば」「運動だと思って動いた方がいい」と返されることがあります。

見た目には歩けているため、どの動作で痛むかが伝わっていないのかもしれません。

伝わりにくい頼み方 具体的な伝え方
「掃除がつらいから手伝って」 「浴槽をまたいで奥を洗うと膝が痛むので、土曜日に風呂掃除だけお願いしたい」
「買い物へ行けない」 「米、牛乳、洗剤を持つのが難しいので、重い物を週一回買ってきてほしい」
「もっと気にしてほしい」 「掃除機はできるけれど、ごみ袋を床から持ち上げる動作を代わってほしい」
「腰がずっと痛い」 「買い物の翌日は起き上がるのがつらい。今月は配達を使いたい」

頼む側が申し訳なさから曖昧にすると、頼まれた側は何をすればよいか分かりません。

次のように、「作業」「頻度」「期限」をセットにすると受け取ってもらいやすくなります。

「全部任せたいわけではないよ。今月は、日曜日に重い買い物と浴室の床だけお願いできないかな。腰の診察を受けて、その後また分担を考えたい」

配偶者や同居家族がいる場合も、痛い人が細かな家事をすべて指示する形では疲れてしまいます。「お風呂と重い買い物は担当」と、作業ごと渡した方が続きやすくなります。

一人暮らしや家族に頼れない場合は、介護保険以外の方法も含めて探します

近くに家族がいない。家族自身も病気や仕事で動けない。頼んでも関係が悪くなるだけという家庭もあります。

その場合は、次の選択肢を組み合わせます。

民間サービスは、料金だけでなく、最低利用時間、交通費、掃除道具の準備、キャンセル条件、担当者ができない作業も見ておきます。

「家全体を毎週きれいにしてもらう」と考えると費用が心配になりますが、浴室だけ月二回、重い買い物だけ配達という使い方もあります。

介護保険の訪問介護では、利用者本人が自宅で生活を続けるための支援として、条件に応じて掃除、洗濯、買い物、調理などの生活援助が行われます。ただし、家族のための家事、大掃除、窓ガラス磨き、草むしりなど、対象にならない作業もあります。

また、訪問介護を希望すれば誰でも同じ内容を使えるわけではありません。要介護認定、同居家族の状況、本人の生活上の必要性などによって利用できる内容が変わります。

まだ介護認定を受けていない場合や、どこへ聞けばよいか分からない場合は、住んでいる地域を担当する地域包括支援センターや市区町村の高齢者福祉窓口が入口になります。地域包括支援センターは、高齢者の保健・医療・福祉や介護予防を含む総合相談を担う市町村の機関です。

相談するときは、「介護サービスを使えるか知りたい」だけでなく、生活の困り方をそのまま伝えます。

「腰と膝が痛く、掃除機と浴室掃除ができません。スーパーへ行けても荷物を持って帰れず、食事の材料が足りなくなることがあります。使える買い物支援や家事のサービスを知りたいです」

介護保険の対象にならなくても、自治体独自の事業や民間サービス、地域の支援につながることがあります。

今日することは、家中の掃除ではなく「負担を一つ外すこと」です

腰や膝が痛い日に、家事の遅れをすべて取り戻そうとしなくて大丈夫です。

今日やるなら、次の中から一つだけ選んでください。

家事を減らすことは、暮らしを諦めることではありません。

痛みを我慢して掃除を終え、その後一日動けなくなるより、必要な場所だけ整えて、食事や入浴の力を残す。その方が、今の暮らしを長く続けることにつながります。

昨日まで自分でできたことを人へ渡すのは、悔しいかもしれません。けれど、「できなくなった」と考える代わりに、「痛みが出る作業を別の方法へ替えた」と捉えてみてください。

まずは、掃除と買い物の中で一番つらい動作を一つ選びます。その作業を短くする、道具を替える、人へ渡す。今日の一歩は、それだけで十分です。

出典・確認先メモ

よくある質問

Q. 腰が痛いとき、掃除を休んだ方がいいですか?

痛みが強くなる作業はいったん止め、食べこぼしや転倒しそうな物の除去など、安全に必要な部分だけに絞って構いません。安静にしても軽くならない痛みや、しびれ、脚の力が入りにくいなどの症状がある場合は、家事より受診を優先してください。

Q. 膝が痛くても、買い物のために歩いた方がいいですか?

歩くことが一律に悪いわけではありませんが、痛みを我慢して重い荷物を運ぶ必要はありません。歩ける距離、腫れ、階段での痛みなどを見ながら、重い物だけ配送へ回すなど負担を分け、症状が続く場合は整形外科で状態を確かめましょう。

Q. 掃除や買い物だけでも、介護保険のヘルパーを頼めますか?

要介護認定や本人・家族の状況などによって、訪問介護の生活援助として掃除や買い物を利用できる場合があります。ただし、大掃除や家族分の家事などは対象外になることがあるため、地域包括支援センターや担当ケアマネジャーへ具体的な困り方を伝えてください。

Q. 家族に掃除や買い物を頼むとき、どう言えば伝わりますか?

「家事を手伝って」ではなく、「浴槽をこすると膝が痛むので、週末の風呂掃除をお願いしたい」など、作業と頻度を具体的に伝えます。全部を任せるのではなく、自分で続けられる作業も一緒に示すと分担しやすくなります。

Q. 腰や膝の痛みで、早めに病院へ行った方がよい症状はありますか?

転倒後の強い痛み、体重をかけられないほどの膝痛、安静にしても悪化する腰痛、発熱、脚のしびれや筋力低下、排尿の変化などがある場合は、早めの受診が必要です。症状が軽くても、数週間続いて家事や歩行に支障が出ているなら診察を受ける目安になります。

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