電話を切った直後は落ち着くのに、明細を見ると息が詰まる
眠れない夜に、気になっていた相手の気持ちを聞く。
最初は「10分だけ」「初回無料の範囲だけ」と決めていたはずです。
けれど、鑑定の途中で「もう少し詳しく見ましょう」「今が大事な時期です」と言われると、自分から電話を切りにくくなる。
一度安心しても、翌日には別の心配が浮かびます。
「昨日の答えは本当に合っていたのだろうか」
「別の先生なら、もっとはっきり教えてくれるかもしれない」
「今やめたら、悪い流れを変えられないのではないか」
そうして何度か利用したあと、クレジットカードや携帯電話料金の明細を開き、思っていた以上の請求に気づきます。
家族には言えない。払えないほどではないと自分に言い聞かせる。でも、次の利用を止められる自信もない。
電話占いを使ったこと自体を責める必要はありません。
誰にも話せない悩みを聞いてもらい、短い時間でも心が軽くなった経験があるから、また電話をしたくなったのでしょう。
ただし、生活費や支払いを圧迫するところまで料金が増えたなら、今は占いの答えを確かめるより、お金がこれ以上出ていかない状態を先に作る必要があります。
今日だけは「最後に一回聞いてから」をやめます
料金を見て焦ると、次のように考えることがあります。
「最後に、今後うまくいくかだけ聞こう」
「ここまでお金を使ったのだから、答えが出るところまで続けたい」
「別の鑑定士なら、これまでの結果を整理してくれるかもしれない」
けれど、追加の鑑定で、それまでの利用料金が戻ることはありません。
今夜は、今後一生利用しないと決めなくても構いません。まず24時間だけ、新しい電話、ポイント購入、予約を止めます。
- 次回予約を入れない
- 自動的に購入できるポイント設定を止める
- 登録済みのカードを外せる場合は外す
- アプリやメールの通知を一時的に切る
- お気に入りの鑑定士の待機通知を受け取らない
- 料金を調べ終えるまで、別の占いサービスへ登録しない
退会は、料金や対応をめぐって事業者へ申し出たいかどうかを考えてから行います。
国民生活センターは、返金などを求める場合、占い師とのやり取りが証拠になり得るため、退会して内容を見られなくなる前にスクリーンショットなどで保存するよう案内しています。
料金は「鑑定時間」だけでなく、支払い経路ごとに集めます
電話占いの利用額は、通話履歴だけでは分からない場合があります。
サービスによって、クレジットカード、銀行振込、携帯電話料金との合算、アプリ内課金、プリペイド型電子マネー、事前購入したポイントなど、支払い方が異なるからです。
直近一か月だけでなく、できれば三か月分を見ます。
| 見る場所 | 拾うもの |
|---|---|
| 電話占いの会員ページ | 鑑定日、鑑定士、利用時間、消費ポイント、請求額 |
| スマートフォンの通話履歴 | 電話した日、開始時刻、通話時間 |
| クレジットカード明細 | 運営会社名、決済代行会社名、請求額 |
| 携帯電話料金 | キャリア決済、通話料、継続課金 |
| アプリストアの購入履歴 | ポイント購入、コイン購入、定期契約 |
| 銀行・電子マネー | 振込、チャージ、プリペイド購入 |
| メール・SMS | 領収書、購入完了、無料時間終了、料金案内 |
サービス名と明細の請求名が異なることもあります。
覚えのない請求があれば、すぐ不正利用と決めず、利用した電話占いの運営会社名や決済代行会社名と照らします。
それでも本人にも家族にも心当たりがない場合は、カード会社の申出期限を過ぎないよう早めに連絡してください。国民生活センターも、覚えのないカード請求は、不正利用のおそれがあるため速やかにカード会社へ申し出るよう案内しています。
1分の料金ではなく、1回と1か月の金額へ直します
「1分300円」と表示されていると、一回の負担が小さく見えます。
しかし、40分話せば鑑定料だけで1万2,000円です。
これを月に4回利用すれば4万8,000円になります。別に通話料、指名料、ポイント購入手数料などがかかる契約なら、さらに増える可能性があります。
| 計算するもの | 計算方法 | 記入欄 |
|---|---|---|
| 1回の鑑定料 | 1分の料金×通話時間 | 円 |
| 追加料金 | 通話料、指名料など | 円 |
| 1回の合計 | 鑑定料+追加料金 | 円 |
| 今月の利用回数 | 会員ページと明細を照合 | 回 |
| 今月の総額 | 各回の合計を足す | 円 |
| 未請求の利用額 | 利用済みで、明細へまだ出ていない金額 | 円 |
「無料10分」と書かれていた場合も、10分を超えたあとの料金と、鑑定士ごとの単価を見ます。
国民生活センターには、無料時間分だけ利用するつもりで電話占いを始めたものの、途中で切れず、高額な料金を請求されたという相談事例も寄せられています。
無料分があったかではなく、最終的に何分話し、合計いくらになったかで家計への影響を判断します。
「使いすぎ」と「契約・勧誘の問題」は分けて考えます
電話占いの請求が高くなった状況は、すべて同じではありません。
| 起きていること | 先にすること |
|---|---|
| 料金を理解したうえで、何度も利用した | 追加利用を止め、生活費に影響しない上限を作る |
| 無料時間を超えたことに気づかなかった | 利用時間、料金表示、申込時の案内を保存する |
| 1分当たりの料金や追加料金が説明と違う | 広告、料金表、利用履歴、請求書を保存し、事業者へ内訳を求める |
| 切りたいと伝えても話を続けられた | 通話時間と話の内容をメモし、消費生活センターへ伝える |
| 「やめると不幸になる」などと言われた | 新しい利用を止め、発言の記録を残して公的窓口へ相談する |
| 利用していない請求がある | 運営会社とカード会社・決済事業者へ早めに照会する |
| 請求額を払うと家賃や生活費が不足する | 借入で埋める前に、支払先と家計・債務の窓口へ連絡する |
自分で電話をかけたから、すべて自己責任だと決めつけないでください。
一方で、結果が思ったとおりでなかったという理由だけで、必ず返金されるわけでもありません。
料金表示、無料と説明された範囲、通話をやめたいと伝えたときの対応、不安をあおる発言など、実際に何があったかを分けることが必要です。
退会や返金を申し出る前に、証拠を一つのフォルダーへ集めます
料金や勧誘に納得できない場合は、記憶だけで事業者へ連絡せず、次の資料を残します。
- サービス名、運営会社名、連絡先
- 料金表やキャンペーン画面
- 初回無料や特典の条件
- 鑑定日、開始時刻、終了時刻
- 鑑定士名と相談内容の概要
- 利用履歴、ポイント購入履歴
- メールやメッセージの画面
- カード、携帯料金、電子マネーなどの明細
- 退会や返金を申し出た日時と返答
電話の内容を録音していなかった場合も、思い出せる言葉を日付と一緒に書きます。
「鑑定を終えたいと午後10時40分頃に伝えたが、今切ると関係が悪化すると言われ、約20分続いた」
このように、評価ではなく実際の言葉と時間を残します。
国民生活センターは、占いサイトのポイント料金などの返金は難しい場合が多いとしつつ、やり取りや支払いの記録を保存して消費生活センターへ相談するよう案内しています。
事業者へは、占いの当たり外れではなく請求内容を尋ねます
問い合わせるときは、相談内容や鑑定結果への不満を長く話すより、契約と料金について具体的に聞きます。
次の文章を参考にしてください。
「○月○日の鑑定について、利用時間と請求額を確認したいです。会員ページでは○分、カード明細では○円となっています。1分当たりの料金、無料時間の適用、追加料金を含む内訳を書面またはメールで回答してください」
利用を止めたい場合は、次の点も聞きます。
- 現在残っている未請求額
- 登録カードや自動決済を停止する方法
- 予約の取消し方法
- 退会後も支払いが残るか
- 購入済みポイントの扱い
- 解約・返金に関する規約
- 個人情報や配信メールの停止方法
インターネットやアプリから申し込むサービスは、通信販売として扱われる場合があり、通信販売には一律のクーリング・オフ制度はありません。サービスの中途解約や返金条件は、表示された規約や契約状況などによって異なります。事業者は、役務提供契約の解約方法や、解約時の不利益などを分かりやすく表示する必要があります。
自分の契約で返金や取消しを求められるかは、画面や説明の内容によって変わります。規約を読んでも判断できない場合は、事業者の返答を待つだけでなく、消費生活センターへ資料を見せてください。
不安をあおられて続けているなら、占いの助言として受け流さない
鑑定士から次のような言葉を受け、電話を切れなくなる場合があります。
「ここでやめると運気が落ちる」
「最後まで鑑定しないと不幸になる」
「今連絡しなければ相手との縁が切れる」
「このことは家族や友人へ話してはいけない」
国民生活センターは、占い師や鑑定士を名乗る者が、不安をあおる言葉でやり取りを続けさせ、高額な支払いにつながるトラブルを注意喚起しています。やめたいときは、相手の言葉をうのみにせず、やり取りを終えるよう案内しています。
2026年6月にも、神奈川県は、電話占いにはまり利用料金が高額になって払えない事例や、「今やめるともったいない」などと引き止められるトラブルについて注意を呼びかけています。
怖さが残っていても、電話を続けなければ不幸になると決まったわけではありません。
一人で判断しにくいときは、画面や明細を家族、消費生活センターなど第三者と一緒に見ます。
霊感などを用いて不安をあおられ、金銭トラブルや生活上の悩みに発展した場合は、法テラスの霊感商法等対応ダイヤルが、事情に応じた法律相談や公的窓口の情報を案内しています。
また電話したくなる時間帯を、料金とは別に見つけます
料金だけを計算しても、次に電話したくなったときの行動が同じなら、再び増える可能性があります。
利用履歴の横へ、そのとき何があったかを書きます。
| 電話した場面 | 電話の前に感じていたこと | 代わりにできる行動 |
|---|---|---|
| 相手から返信がない夜 | 嫌われたのではないかと焦る | 翌朝までは判断しないとメモする |
| 夫婦げんかのあと | 自分の選択が間違っていると感じる | 事実と想像を紙に分けて書く |
| 一人で眠れないとき | 誰かに話を聞いてほしい | 相談内容だけをメモし、翌日話せる人を選ぶ |
| 以前の鑑定と違う結果が出たとき | 正しい答えを見つけたい | 追加鑑定をせず、二つの結果をそのまま置く |
| 鑑定士から通知が来たとき | 自分のことを気にかけてもらえたと感じる | 通知を切り、翌日まで開かない |
電話占いを利用したくなる背景には、占いそのものだけでなく、誰かに話を聞いてもらいたい気持ちがあることもあります。
その気持ちまで否定すると、我慢が続いたあとに、以前より長く電話してしまうことがあります。
占いを止めた時間に何をするかを、先に用意してください。
- 相談したい内容をノートへ書く
- 結果ではなく、今日起きた事実だけを書く
- 信頼できる人へ「答えは要らないから10分だけ聞いて」と頼む
- 散歩、入浴、飲み物など、電話をする前に15分空ける
- 眠れない、食べられない状態が続くなら、医療や地域の心の相談窓口へつなぐ
続けるなら「お金」ではなく、時間で止まる仕組みにします
すぐに完全にやめると反動が強くなりそうな場合は、生活費に影響しない範囲でルールを作る方法もあります。
ただし、すでに支払いが難しい、不安をあおられている、利用を自分で止められない状態なら、当面は新しい利用をゼロにする方を優先してください。
| 決めること | 例 |
|---|---|
| 相談する内容 | 一回につき質問を一つだけにする |
| 利用時間 | 10分または15分で終える |
| 利用回数 | 次回まで最低7日空ける |
| 支払方法 | 後払いを使わず、決めた額の前払いだけにする |
| 終了の合図 | タイマーが鳴ったら話の途中でも切る |
| 追加利用 | 同じ悩みで別の鑑定士へ続けて電話しない |
| 月の上限 | 家賃や生活費を払ったあとに残る自由費の範囲にする |
「1万円まで」と決めても、通話中は残り金額を計算しにくいものです。
1分300円なら、15分で4,500円です。月の上限が5,000円なら、一回15分を超えないという時間のルールに直した方が止めやすくなります。
鑑定士から話を続けられた場合は、次の言葉を用意します。
「時間を決めているので、今日はここで切ります」
「続きがあっても、追加の予約は取りません」
相手の許可を得て電話を切る必要はありません。
家族に話すときは、占いを信じたことより支払いを伝えます
請求額を家族に隠していると、発覚したときに占いの内容まで責められるのではないかと心配になるでしょう。
最初からすべての相談内容を話す必要はありません。
まず、お金の事実を伝えます。
「電話占いを何度か利用して、今月の請求が○円になっている。自分でも増えすぎたと思い、新しい利用は止めた。支払日と家計への影響を一緒に見てほしい」
家族側も、次のような言葉を避けた方が、本人は記録を見せやすくなります。
| 避けたい言葉 | 代わりに聞くこと |
|---|---|
| 「そんなものを信じるから」 | 「今分かっている請求はいくら?」 |
| 「全部返金してもらえばいい」 | 「説明と違った部分や、切れなかった場面はある?」 |
| 「二度とスマホを使わせない」 | 「次の利用を止めるには、どの設定を一緒に変えようか」 |
| 「家族に隠すなんてひどい」 | 「言いにくかったと思う。まず支払日から見よう」 |
家族がカードやスマートフォンを取り上げるだけでは、別の支払方法や別のサービスへ移ることがあります。
本人の同意を得て、通知を切る、カード登録を外す、請求を月1回一緒に見るなど、再利用を防ぐ仕組みを作ります。
支払いが難しいときは、別の借入で隠さない
請求額が大きく、支払日までに用意できない場合は、次の金額を出します。
- 電話占いの確定請求額
- まだ明細へ出ていない利用額
- カードや携帯電話料金の支払日
- 今月入る収入
- 家賃、食費、光熱費、医療費
- ほかのカードやローンの返済
電話占いの請求を払うために、別のカード、キャッシング、後払いを使えば、来月には新しい返済が加わります。
支払えない可能性がある場合は、放置せず、請求元やカード会社へ支払日前に連絡し、利用内訳と取扱いを聞きます。
クレジットやローンの返済が複数重なっている場合、日本クレジットカウンセリング協会では、専門のカウンセラーによる電話相談や面接相談を無料で行い、家計改善や債務整理を含む支援を提供しています。
電話占いの利用を家族へ知られたくない場合も、相談窓口では、請求額、支払日、収入など必要な範囲から話せます。
こんなときは、一人で事業者とやり取りしない方がよい段階です
- 料金表示と実際の請求が違う
- 無料と聞いていた範囲に料金が発生した
- 切りたいと何度も伝えたのに話を続けられた
- 不幸、病気、別れなどを持ち出して利用を続けさせられた
- 家族へ話さないよう言われた
- 返金を求めたら強い言葉で責められた
- 覚えのない請求がある
- 支払うと家賃や生活費が不足する
消費者ホットライン「188」は、最寄りの消費生活センターなどを案内する全国共通番号です。相談窓口では、契約画面、利用履歴、請求明細、事業者とのやり取りを基に、対応を一緒に考えてもらえます。
相談時には、次のように伝えます。
「電話占いを利用し、三か月で○円支払いました。途中で切りたいと伝えましたが、今やめると悪いことが起こると言われ、利用が続きました。広告、利用履歴、カード明細、メールを保存しています。事業者への伝え方と返金の可能性を相談したいです」
返金できるかを自分で結論づけてから電話する必要はありません。
今日するのは、利用した自分を責めることではありません
料金が増えすぎたことに気づくと、これまでの電話を一件ずつ思い出し、「なぜ切れなかったのだろう」と自分を責めたくなります。
けれど、後悔だけでは次の請求を止められません。
今日は、次の四つだけ行ってください。
- 新しい予約とポイント購入を止める
- 会員ページの利用履歴をスクリーンショットで残す
- カード・携帯料金を含めた今月の総額を書く
- 支払日までに生活費が足りるかを見る
料金に納得しており、支払いにも問題がないなら、次は時間と回数の上限を決めます。
説明と違う、不安をあおられた、支払いが難しい場合は、退会前に記録を残し、消費生活センターなどへつなぎます。
電話占いで欲しかったのは、未来を完全に言い当てる言葉ではなく、今の苦しさを少し軽くする時間だったのかもしれません。
その時間のために、明日の生活費まで差し出す必要はありません。
まず今夜は、答えを聞くための電話ではなく、利用履歴を開いてください。
最後に利用した一件の時間と金額を書き、新しい決済を止める。そこまでできれば、増え続けていた料金を、自分で扱える数字へ戻す一歩になります。
出典・確認先メモ
- 国民生活センター「占いサイトのトラブルに注意」:無料利用から高額なやり取りへ移る事例、電話占いを途中で切れず高額請求になった事例、不安をあおる引き止めへの注意。
- 国民生活センター「占いサイトで高額なお金を支払った」:退会前にメッセージや支払い記録を保存し、消費生活センターへ相談する際の確認資料。
- 消費者庁「特定商取引法ガイド」:通信販売における解約条件の表示や、クーリング・オフの取扱いを確かめる際の資料。
- 消費者庁「消費者ホットライン」:契約や請求トラブルを地域の消費生活センターなどへつなぐ確認先。
- 法テラス「霊感商法等対応ダイヤル」:霊感などによる不安をあおる言動と金銭問題が重なった場合の案内窓口。
- 日本クレジットカウンセリング協会:クレジットやローンの返済、家計改善、債務整理に関する無料相談の確認先。
















