同じ悩みを二か所で話しても、違う答えが返ってくることがあります
占いでは、「今は動かず、流れが変わるまで待った方がよい」と言われた。
その数日後、カウンセリングで同じ悩みを話すと、「待つことで、どのような気持ちを避けていますか」と尋ねられた。
どちらが正しいのか分からず、かえって迷うことがあります。
占いへ行くと、その場では気持ちが軽くなる。しかし、家に戻ると同じことを考え始める。カウンセリングにも興味はあるものの、病気だと思われそうで踏み出せない。両方利用したら、依存しているようで恥ずかしい。
そんな迷いを抱く方もいるでしょう。
占いとカウンセリングは、同じ答えを出すための場所ではありません。問いかけの目的が異なります。
占いでは、象徴や占術を通じて、自分の気持ちや選択肢を見つめることがあります。一方、カウンセリングでは、相談者が語った事実や感情をもとに、何が苦しさを繰り返させているのか、日常でどのような対応を試せるかを一緒に考えます。
両方を利用するなら、答えを競わせるのではなく、それぞれへ任せる範囲を決めておく必要があります。
占い・カウンセリング・医療は、答える質問が違います
| 利用先 | 主に扱えること | 任せない方がよいこと |
|---|---|---|
| 占い | 気持ちを見つめるきっかけ、別の見方、行動を考えるための問い | 病気の診断、薬の変更、法律上の判断、投資結果、相手の意思の確定 |
| カウンセリング | 感情、考え方、対人関係、繰り返す行動、生活上の困りごと | 医師しか行えない診断や処方、法律・税金・契約の最終判断 |
| 医療機関 | 心身の症状の評価、診断、治療方針、薬を含む医療上の対応 | 恋愛や仕事の未来を保証すること、本人に代わる人生の決定 |
| 法律・公的窓口 | 権利、義務、制度、契約、借金、離婚、労働問題などの確認 | 相手の本心や未来の出来事を断定すること |
たとえば、仕事を辞めたい悩みなら、占いでは「何を失うことが怖いのか」を考えるきっかけを得られるかもしれません。
カウンセリングでは、上司に会う前から動悸がすること、断れずに仕事を引き受ける傾向、退職を考えるたび罪悪感が出ることなどを扱えます。
一方、眠れない状態が続いている、食欲がない、朝起きられず出勤できない場合は、医療機関で心身の状態を診てもらう範囲です。退職日や失業給付の条件は、勤務先の規則や公的制度で確かめます。
同じ悩みでも、「気持ちを見つめたい」「繰り返す苦しさを扱いたい」「症状を診てもらいたい」「制度を知りたい」に分けると、相談先を選びやすくなります。
占いには「未来」より、自分の気持ちへ戻る質問を持っていきます
占いを利用する場合は、未来の確定や、他人の本心の断定だけを求めない方が、日常へ戻りやすくなります。
次のような質問なら、自分の考えを見つめる材料にできます。
- 私は、この関係で何を一番恐れているのでしょうか
- 辞めるか残るかを考える前に、見落としている気持ちはありますか
- 家族へ話すとき、何を一度に伝えすぎているのでしょうか
- 待つ場合と動く場合、それぞれどのような負担がありますか
- 相手ではなく、自分が変えられることは何でしょうか
反対に、次の判断は占いだけへ任せません。
- 処方された薬をやめるか
- 離婚届や契約書へ署名してよいか
- 借金をして鑑定や投資を続けるか
- 相手が浮気している、病気であると決めつけること
- 自分や家族の寿命を確定すること
「占いでこう言われたから」という理由だけで、相手を問い詰めたり、治療や仕事を急にやめたりしないでください。
鑑定結果は、その日のうちに行動へ移さず、少なくとも一晩置きます。翌日、実際に起きている事実と照らし合わせてから、自分が取り入れる部分を決めます。
カウンセリングでは、きれいに話をまとめなくても構いません
カウンセリングへ行く前に、「何を話せばよいのか分からない」と心配する方がいます。
悩みが一つにまとまっていなくても構いません。
悲しいのか、腹が立っているのか、自分でも分からない。相手を許したい気持ちと、もう顔も見たくない気持ちが両方ある。占いで良い結果を聞くと安心するが、数日後にはまた不安になる。
そのまま伝えられます。
「悩みをうまく説明できません。占いを受けると一時的に落ち着きますが、すぐ同じことが怖くなります。この繰り返しをどう扱えばよいか考えたいです」
カウンセリングで扱えるのは、出来事の内容だけではありません。
- どのような場面で気持ちが強く揺れるか
- 身体にどのような反応が出るか
- 頭の中で、どのような考えが繰り返されるか
- 不安を軽くするために、どのような行動を取っているか
- その行動で一時的に楽になるか、後から苦しくなるか
たとえば、「相手から返信がないと、悪い未来を考え、占いを予約する。鑑定後は安心するが、翌日また返信を待ち続ける」という流れが見えれば、返信を待つ時間の過ごし方や、不安が出たときの対応を一緒に考えられます。
答えを言い渡してもらう場というより、自分の反応を知り、選び方を少しずつ変える場です。
「カウンセラー」という肩書きだけで選ばず、資格と対応範囲を見ます
カウンセリングを提供する人の経歴や訓練内容は、サービスによって異なります。
厚生労働省が案内する公認心理師は、心理学に関する専門的な知識と技術をもとに、心理状態の観察や分析、本人や関係者への相談・助言・援助などを行う国家資格です。
ただし、公認心理師であれば誰でも自分の悩みに合うとは限りません。資格に加え、どのような問題を扱ってきたかも見ます。
予約前に、次の内容を確認してください。
- 保有している資格と経歴
- 恋愛、家族、仕事、喪失、不安など、扱っている分野
- 一回の時間と料金
- 継続回数の目安と、終了・中断の方法
- 予約変更やキャンセルの条件
- 相談内容の記録と守秘の扱い
- 医療が必要と思われる場合の連携方法
- 緊急時に対応できるサービスか
オンラインサービスの場合は、通信環境、録音の有無、個人情報の保存方法、国外の事業者かどうかも見ておくと安心です。
最初の問い合わせでは、次のように聞けます。
「占いを何度も利用してしまい、不安が戻ることに困っています。このような相談を扱った経験はありますか。医療が必要な場合は、どのように案内されますか」
問い合わせたからといって、継続利用を約束する必要はありません。一度受けて合わなければ、理由を詳しく説明せず終了することもできます。
カウンセリングを始めても、占いを直ちにゼロにする必要はありません
占いを利用してきた方がカウンセリングを始めると、「占いをやめなければ、本気で向き合っていないと思われるのではないか」と心配することがあります。
無理に隠す必要はありません。
占いを受けることで、何が得られているのかを伝えてください。
- 夜、一人で考える時間をしのげる
- 誰にも言えない恋愛の話を聞いてもらえる
- 決断を後押ししてもらえる
- 良い結果を聞くと、数時間は落ち着ける
- 悪い結果が出ると、別の占いを受けずにはいられなくなる
占いの利用を責めるのではなく、生活の中でどのような役割を果たしているかを見ることで、必要な支えを別の方法でも作れる可能性があります。
ただし、生活費まで使っている、睡眠を削って何人もの占い師へ連絡している、占いの指示がないと日常の決定ができない状態なら、利用頻度や支払い方法を具体的に見直す必要があります。
併用するときは、二つの相談先へ同じ答えを求めません
占い師とカウンセラーへ同じ質問をし、「どちらが正しいか」を比べ始めると、迷いが増えることがあります。
質問を分けてください。
占いで聞くこと:「この迷いを別の角度から見るなら、どのような問いがありますか」
カウンセリングで扱うこと:「相手の返信がないと、自分に価値がないと感じてしまうのはなぜでしょうか」
現実に確かめること:「相手から連絡を控えてほしいと言われているか」「契約の期限はいつか」「症状が何日続いているか」
占いで聞いた内容をカウンセリングへ持っていくこともできます。
「占いで『相手を信じて待つべき』と言われました。信じたい気持ちと、このまま待つのが苦しい気持ちを分けて考えたいです」
鑑定結果の当たり外れを判定してもらうのではなく、その言葉を聞いて自分がどう感じ、どう動きたくなったのかを扱います。
同じ週に何度も利用しないよう、時間と費用を一つにまとめます
占いとカウンセリングを別々に申し込むと、それぞれの料金は小さく見えても、月の合計額が分かりにくくなります。
併用する場合は、月の上限を分けずに決めてください。
たとえば、「占いに月五千円、カウンセリングに月一万円」ではなく、「心の相談に使う費用は合計一万五千円まで」と考えます。
加えて、同じ悩みを扱う予定を近づけすぎないようにします。
- 鑑定を受けた当日に、答え合わせのためカウンセリングを予約しない
- カウンセリング直後に不安が出ても、すぐ占いで安心を求めない
- 大きな決断は、どちらを受けた直後にも行わない
- それぞれを利用した日、金額、相談内容を残す
利用後には、「何を聞いたか」より、「生活がどう変わったか」を見ます。
眠れるようになったか。家族へ話す言葉が具体的になったか。相手の反応を待てるようになったか。支出や検索時間が増えていないか。
利用回数が増えているのに生活が狭くなっているなら、併用方法を見直す時期です。
どちらも「やめると不幸になる」「私だけを頼れ」とは言いません
占いでもカウンセリングでも、利用者の恐怖や依存を強める対応には注意が必要です。
次のような言動がある場合は、継続や追加料金の支払いを止めてください。
- 自分以外の人へ相談しないよう求める
- やめると不幸になる、回復できないと脅す
- 家族や医師の話を聞かないよう言う
- 契約内容を説明せず、長期継続を迫る
- 高額な祈祷、商品、追加講座を急いで勧める
- 相談時間外にも私的な連絡を続けるよう求める
- 治療や薬を独断で中止するよう指示する
占いサイトで、不安をあおられたり、やり取りを引き延ばされたりして高額になった場合は、退会前にメッセージ、料金表示、決済履歴を保存します。
解約や返金について事業者との話が進まないときは、消費者ホットライン「188」へ利用経緯を伝えると、地域の消費生活センターなどが案内されます。
眠れない、食べられない状態では、占いとカウンセリングだけで抱えません
悩みがあっても、食事や睡眠が保たれ、仕事や家事を続けられているなら、急がず相談方法を選べます。
しかし、次のような状態が続いている場合は、医療機関や公的な心の相談窓口へつなぐことを考えてください。
- 眠れない、途中で何度も目が覚める状態が続く
- 食欲が落ち、体重や体力が変わってきた
- 仕事や家事へ行けない、身支度ができない
- 動悸、息苦しさ、吐き気などが繰り返し出る
- 自分には価値がない、消えたいと考える
- 現実にない声や強い疑いのため、生活が乱れている
医療機関では、悩みを上手に説明する必要はありません。
「人間関係の悩みが続き、一か月ほど眠れません。食欲も落ち、仕事を休む日が増えています。今の状態を診てほしいです」
どこへ相談すればよいか分からない場合は、地域の保健所、精神保健福祉センター、厚生労働省の相談案内などから、利用できる場所を探せます。
家族が併用を心配しているときは、信じるかどうかを争わないでください
配偶者や親御さんが、占いとカウンセリングの両方へ通っている。家族は、だまされているのではないか、費用が増えるのではないかと心配になります。
一方、本人にとっては、どちらも苦しい時間を支える場所かもしれません。
「占いなんてやめなさい」「カウンセリングへ行くほどおかしくない」と否定すると、利用状況を隠すようになる場合があります。
最初は、信じている内容ではなく、生活への影響を聞いてください。
「占いとカウンセリングを使っていることを責めたいわけではないよ。月にいくらかかり、受けた後に眠れているかだけ一緒に見たい」
見る項目は、利用日、金額、相談後の体調、日常の変化です。
生活費へ影響している、何度も同じ質問をしている、医療を避けるようになっている場合は、その部分に絞って話します。
今夜は「どちらへ行くか」ではなく、二つの予約目的を分けます
スマートフォンのメモへ、次の二文を入力してください。
占いで聞くなら:「別れるかどうかではなく、私はこの関係で何を恐れているのかを見つめたい」
カウンセリングで話すなら:「返信がないと自分を責め、占いを繰り返す流れを変えたい」
次に、現在の睡眠、食事、仕事や家事への影響を一行だけ加えます。
生活への大きな影響がなければ、料金、資格、相談方法を見て、どちらから始めるか選べます。
眠れない、食べられない、日常生活が難しい状態なら、占いの予約を増やすより、医療機関や公的窓口の受付方法を一つ確認してください。
占いかカウンセリングかを、今夜中に一つへ決める必要はありません。
それぞれに何を求めているのかが分かれば、同じ苦しさへ何度も答えを買いに行くのではなく、今の自分に合う支え方を選べるようになります。
















