お悩み相談ナビ by なやみ晴れ 🔍 相談先
健康・見た目

更年期で体調が安定しないとき|仕事と家事を回すための減らし方・伝え方

2026.07.28 更新 なやみ晴れ編集部
#仕事#健康・見た目#心の整理
この記事の結論

更年期で体調が安定しないときは、元気な日の基準で毎日を回そうとせず、仕事と家事を「必須・延期・人に頼む」に分けてください。生活に支障が出ているなら婦人科で相談し、症状の波と困る作業を記録すると、治療や職場・家族への伝え方を考えやすくなります。

朝は動けたのに、昼過ぎには頭も体も止まってしまう

目覚ましが鳴った朝は、昨日より調子がよいように感じました。

洗濯機を回し、家族の朝食を用意して出勤します。ところが、午前中の会議で急に顔が熱くなり、汗が止まらなくなりました。

午後には頭が重く、メールの文章を何度読んでも内容が入ってきません。動悸が気になり、簡単な判断にも時間がかかります。

どうにか仕事を終えて帰宅すると、台所には朝の食器が残ったままです。

夕食を作らなければ。洗濯物も取り込まなければ。

そう思っているのに、ソファから立ち上がれません。

「昨日は普通にできたのに、今日はなぜできないのだろう」
「怠けていると思われないだろうか」
「仕事を続けられなくなるのでは」
「家族に何度も体調が悪いと言うのも申し訳ない」

更年期のつらさは、症状があることだけではありません。

調子のよい日と悪い日の差があり、自分でも翌日の状態を読み切れないことが、仕事や家事の予定を立てにくくします。

昨日できたことが今日はできなくても、気持ちの問題とは限らない

更年期は、一般に閉経の前後約5年ずつを合わせた時期を指します。ほてり、発汗、動悸、めまい、頭痛、関節の痛み、疲労、不眠、気分の落ち込み、イライラなど、現れ方や強さには個人差があります。

こうした症状が日常生活へ支障を及ぼす状態は、更年期障害と呼ばれます。ホルモンの変化だけでなく、加齢に伴う体の変化、家庭や職場の環境、心理的な負担などが複合して症状へ影響すると考えられています。

起きていること 仕事で困りやすい場面 家で困りやすい場面
ほてり・発汗 会議、接客、制服での勤務 料理、入浴後、寝付くまで
疲労・だるさ 午後の作業、通勤、残業 夕食、片付け、買い物
頭痛・めまい 画面を見る、立ち仕事、移動 階段、洗濯物を運ぶ、入浴
不眠 朝の遅刻、集中力や判断力の低下 起床、朝食作り、家族への対応
気分の落ち込み・イライラ 人とのやり取り、急な変更への対応 家族との会話、音や散らかりへの反応
関節痛・肩こり・腰痛 長時間の同じ姿勢、運搬作業 掃除、布団、重い買い物

朝に動けたからといって、その日の夜まで同じ調子が続くとは限りません。

元気な時間にすべてを詰め込まず、あとで体調が落ちる可能性も含めて一日を組む必要があります。

「更年期だろう」と決める前に、別の病気がないか診てもらう

40代から50代に多い不調であっても、すべてが更年期によるものとは限りません。

貧血、甲状腺の病気、心臓や血管の病気、耳の病気、睡眠や気分に関わる不調などでも、動悸、めまい、疲労、発汗、不眠などが現れることがあります。

日本産科婦人科学会も、更年期にみられる多彩な症状の陰に別の病気がないかを調べ、症状によっては内科、耳鼻咽喉科、整形外科、心療内科、精神科などと連携すると案内しています。

中心となる困りごと 相談先の目安
ほてり、発汗、月経の変化、不眠などが重なる 婦人科・産婦人科
強いだるさ、体重変化、息切れなどがある 内科。必要に応じて婦人科とも連携
ぐるぐる回るめまい、耳鳴り、聞こえの変化 耳鼻咽喉科
関節や腰の痛みが強く、動作が難しい 整形外科
眠れない、気持ちが落ち込む状態が続く 婦人科、心療内科、精神科など

最初から正しい診療科を一人で決め切れなくても構いません。

婦人科へ「更年期かどうかを含めて診てほしい」と伝え、症状に応じた受診先を聞くこともできます。

急な症状や強い出血は、「更年期の波」で済ませない

次のような変化がある場合は、予定していた受診日まで我慢せず、医療機関や救急窓口へ早めに連絡してください。

特に、閉経後の出血や更年期の不正出血は、原因を自己判断せず産婦人科へ伝える必要があります。日本産科婦人科学会は、子宮体がんで最も多い自覚症状は不正な性器出血であり、更年期や閉経後に出血がある場合は受診するよう案内しています。

受診前は「症状の数」より、生活が止まる場面を書く

婦人科で「どのような症状がありますか」と聞かれても、日によって違うため、うまく説明できないことがあります。

二週間ほど、簡単な記録を付けてみてください。

記録する項目 記入例
日時 月曜日・午後2時
症状 ほてり、発汗、動悸
強さ 0~10のうち7
直前にしていたこと 会議で説明していた
できなくなったこと 話を続けられず、一度退席した
睡眠 夜中に3回目が覚めた
月経・出血 周期、量、出血があった日
服薬・市販品 薬、漢方薬、サプリメント

「症状がつらい」だけでなく、次のような生活への影響も書きます。

診察では、「仕事と家事があるので治療したい」ことも遠慮なく伝えてください。

調子を「良い・不安定・動けない」の三段階に分ける

毎朝、その日の予定を同じ量だけ抱えると、体調が落ちたときに全部が失敗したように感じます。

その日の状態を三段階で決め、最初から予定を変えます。

その日の状態 目安 予定の組み方
良い日 睡眠が取れ、普段の作業ができそう 通常業務を行う。ただし、先の家事まで詰め込まない
不安定な日 ほてり、頭痛、だるさ、集中しにくさがある 締切のある仕事と最低限の家事だけに絞る
動けない日 立つ・移動する・判断することが難しい 休む、安全を確保する、医療機関へ連絡する

良い日に家事を三日分こなしてしまうと、その反動で翌日動けなくなる場合があります。

調子がよい日にも、休む時間と翌日に残す体力を予定へ入れてください。

仕事は「全部続けるか、辞めるか」の二択にしない

体調が安定しない日が続くと、「もう仕事を辞めるしかない」と考えやすくなります。

退職を決める前に、どの作業で症状が悪化し、どの変更なら働きやすくなるかを分けます。

困る場面 一時的に検討できる変更
朝の不調が強い 時差出勤、開始時刻の変更
通勤で体力を使い切る 可能な業務でのテレワーク、出勤日数の調整
長い会議でほてりや動悸が出る 出口に近い席、途中退席、短い休憩
制服や室温がつらい 上着の着脱、扇風機、席の変更など
夜勤・残業後に回復できない 所定外労働や夜勤の調整
集中力が落ち、ミスが怖い 重要作業の時間帯変更、相互確認
通院時間を確保できない 有給休暇、時間単位の休暇、会社独自の休暇制度を調べる

厚生労働省の働く女性向け情報では、更年期症状が仕事の能率低下や離職につながる場合があるため、我慢せず早めに婦人科とつながることが勧められています。また企業側の取組例として、時差出勤、フレックスタイム、短時間勤務、テレワーク、時間外労働の制限、通院等に使える休暇制度などが紹介されています。

実際に利用できる制度は会社によって異なります。就業規則や社内制度を見て、人事、上司、産業医、保健師など、話しやすい相手へ尋ねてください。

職場には病名の説明より「困る作業」と「希望する変更」を伝える

更年期について詳しく話すことに抵抗があるなら、症状をすべて説明する必要はありません。

業務へどのような影響が出ており、どの変更を希望するかを伝えます。

伝える内容 言い方の例
現在の状態 「治療中の体調不良に波があります」
困っている作業 「朝にめまいが強い日があり、始業時刻に間に合わないことがあります」
希望する対応 「一か月間、可能な日は開始を一時間遅らせられないでしょうか」
できる仕事 「午後は安定することが多く、担当業務は継続できます」
見直す時期 「受診を続け、来月末にもう一度勤務方法を相談したいです」

たとえば、上司には次のように伝えられます。

「最近、治療が必要な体調不良があり、特に朝と長時間の会議で症状が強く出ます。仕事を続けたいので、まず一か月、時差出勤と会議中の短い退席について相談したいです」

診断書や医師の意見書が必要かどうかは、会社の制度や希望する対応によって異なります。提出を求められた場合は、必要な記載内容と提出先を先に聞いてください。

上司に直接話しにくいときは、順番を変える

上司が男性だから話しにくい、理解してもらえるか不安、評価へ影響しそうで怖いという人もいます。

次の中から、話しやすい入口を選びます。

社内制度や職場での健康支援については、厚生労働省の「女性にやさしい職場づくり相談窓口」で、就業中の女性も労務面の相談ができます。個別の症状や治療については医療機関での相談が必要です。

職場での配置、休暇、ハラスメントなどの問題があり、社内で解決しにくい場合は、都道府県労働局などの総合労働相談コーナーで、労働問題に関する情報提供や相談を受けられます。

家事は「毎日やる前提」をいったん外す

仕事を調整しても、帰宅後に家事をすべて背負えば回復する時間がなくなります。

家事を三つへ分けてください。

今日必要 数日延ばせる 人やサービスへ渡せる
薬、最低限の食事、安全に関わる片付け 床掃除、アイロン、収納の整理 買い物、食器洗い、洗濯物の取り込み
子どもや介護家族への必要な対応 念入りな風呂掃除、庭仕事 ごみ出し、食事の購入、送迎
翌日に必要な衣類や持ち物 季節用品の入れ替え 家族の個人的な片付け

「掃除をしない」のではなく、「今日は安全に関係する床の物だけ片付ける」と範囲を小さくします。

夕食も、毎回一から作る必要はありません。

栄養も家事も、一食・一日だけで完璧にしなくて構いません。

「つらい日は手伝って」では、家族は何をすればよいか分からない

家族に更年期のことを話しても、「無理しないで」と言われるだけで、家事の量は変わらないことがあります。

頼む内容を、行動と曜日まで具体的にします。

曖昧な頼み方 具体的な頼み方
「少しは家事を手伝って」 「火曜と木曜は、夕食後の食器洗いをお願いしたい」
「今日は具合が悪い」 「めまいがあるので、今日の買い物とごみ出しを代わってほしい」
「自分のことは自分でして」 「洗濯物は各自で部屋へ持っていってほしい」
「もっと分かってほしい」 「夜に眠れない翌日は、朝食を各自で用意する形にしたい」

家族には、次のように話せます。

「調子がよい日もあるけれど、夕方に急に動けなくなる日がある。毎日全部を私がする形では続かないので、食器洗いとごみ出しを分担したい」

体調の説明と同時に、「これから誰が何をするか」を決めてください。

配偶者には、解決策より先に受け止めてほしいことを伝える

不調を話したとき、「運動した方がいい」「気にしすぎでは」とすぐ助言され、余計につらくなることがあります。

その場合は、会話の目的を先に伝えます。

「今は対策を教えてほしいのではなく、今日どれくらいつらかったかを聞いてほしい」

「受診は自分で進めるので、今週は夕食を二日担当してほしい」

一方で、家族にも生活や仕事があります。

一人へすべてを任せるのではなく、配偶者、子ども、同居家族で小さな役割を分けます。

子どもには病気の説明より、家のルールを伝える

子どもがいる家庭では、親の不調をどこまで話すか迷うことがあります。

年齢に合わせて、次のように説明できます。

「体の変化で、急に疲れたり暑くなったりする時期なんだ。あなたのせいで機嫌が悪いわけではないよ」

そのうえで、家で頼むことを決めます。

子どもへ介護者のような役割を負わせるのではなく、自分の生活に関することを少しずつ任せます。

一人暮らしなら、「動けない日の食事と連絡」を先に用意する

一人暮らしでは、家事を代わってくれる人がいないため、調子の悪い日に食事や薬が途切れやすくなります。

元気な日に、次の物を準備しておきます。

「三日連絡が取れなければ電話してほしい」など、連絡のルールを一人と決める方法もあります。

市販薬やサプリメントを増やす前に、使っている物を一度並べる

眠れない、疲れる、ほてるといった症状ごとに、市販薬やサプリメントを買い足している人もいます。

複数の製品を使うと、同じ成分が重なったり、処方薬と相互作用したりする可能性があります。

受診時には、次の物をまとめて見せてください。

「更年期向け」と表示された健康食品でも、効果や安全性が十分に確立していない成分があります。厚生労働省の情報でも、更年期症状に使われる一部のハーブや天然物について、効果を裏付ける根拠が十分でないものや、薬との相互作用・健康被害に注意が必要なものが示されています。

治療中の病気がある人は、自己判断で処方薬を減らしたり、健康食品へ置き換えたりしないでください。

婦人科では、症状と希望に合わせて治療を考える

更年期障害の治療では、症状や健康状態に応じて、生活習慣の調整、心理的な支援、ホルモン補充療法、漢方薬、精神症状に対する薬などが検討されます。

どの治療が適するかは、症状、持病、過去の病気、子宮の有無、使用中の薬などによって異なります。日本産科婦人科学会は、問診を行ったうえで生活習慣の改善などを試み、症状が改善しない場合には適した薬物療法を選ぶと案内しています。

診察では、次のことも尋ねてください。

一度の受診で治療が決まらなくても、記録を続けながら調整していけます。

休むことを考えるのは、「完全に動けなくなってから」ではありません

次の状態が続く場合は、勤務量や休養の取り方を医師・職場と話す段階です。

休む期間や勤務調整は、症状、治療、仕事内容、会社の制度によって変わります。

「まだ出勤できているから大丈夫」ではなく、仕事を終えたあと生活できているかまで含めて考えてください。

退職は、最もつらい日に一人で決めない

体調の悪い日には、「明日も同じならもう無理」と思うことがあります。

すぐに退職届を書く前に、次の順番で考えます。

  1. 医療機関へ症状と仕事への影響を伝える
  2. 利用できる休暇や勤務調整を職場へ聞く
  3. 一時的に減らせる業務がないか話す
  4. 休んだ場合と退職した場合の収入・保険を調べる
  5. 一定期間後に、症状と働き方を見直す

調整を試しても続けられない場合は、退職や転職も選択肢になります。

ただし、体調が大きく揺れている日の勢いだけで、収入や治療を支える環境まで失わないようにしてください。

気持ちの落ち込みが強いときは、更年期だけの問題にしない

眠れない、涙が出る、自分を責め続ける、仕事や家事に手が付かない状態が続く場合は、婦人科で心の状態も伝えてください。

仕事の悩みやストレスを社内で話しにくい場合、厚生労働省の「こころの耳」では、働く本人や家族を対象に、電話・SNS・メールによる相談を受け付けています。医療上の診断をする窓口ではありませんが、働くことや心身の不調に関する悩みを話せます。

自分を傷つけたい、消えてしまいたいという気持ちがある場合は、一人にならず、身近な人や医療機関、緊急の相談先へその日のうちに伝えてください。

家族が調べている場合は、「休ませる」だけで終わらせない

配偶者や家族から見ると、本人が急に怒ったり、横になっていたりするように見えることがあります。

「無理しないで」と声をかけるだけでは、本人が休んでいる間も家事は残ります。

家族ができることは、実際の作業を減らすことです。

「更年期だから仕方がない」と放置せず、「どの症状が、いつ、何を難しくしているか」を一緒に見てください。

今日するのは、仕事と家事を完璧に両立させる方法を探すことではありません

まず、明日する予定を紙へ書き出します。

それぞれを、次の三つに分けてください。

次に、明日しなくてよいものを一つ消します。

家族や職場へ頼むことも、一つだけ具体的に決めます。

「明日は夕食を買ってきてほしい」

「午前の会議で体調が悪くなった場合は、途中で五分退席したい」

そして、生活へ支障が出ているなら、婦人科へ次のように連絡してください。

「更年期かどうかは分かりませんが、体調に波があり、仕事と家事ができない日があります。症状を記録しているので相談したいです」

ポイント

更年期の時期に必要なのは、調子の悪い日にも元気な人と同じ量をこなすことではありません。治療につながり、仕事と家事の量を下げ、回復する余白を毎日の中へ戻すことです。

昨日できたことが今日できなくても、昨日までのあなたが消えたわけではありません。

今日は一つ減らし、一つ頼み、一件だけ受診の予定を決める。

そのくらいの進み方で構いません。

出典・確認先メモ

よくある質問

Q. 更年期で体調が安定しないのは、いつまで続きますか?

症状が出る時期や期間、強さには大きな個人差があります。長さだけを我慢の目安にせず、仕事や家事、睡眠へ支障が出ている場合は婦人科で相談し、ほかの病気がないかも含めて診てもらってください。

Q. 更年期の不調で仕事を休んでもよいですか?

安全に働けない、集中や判断が難しい、出勤後に生活できないほど消耗する場合は、休養や勤務調整を考えてよい状態です。利用できる休暇や柔軟な勤務制度は会社によって異なるため、就業規則を見て上司、人事、産業医などへ具体的な症状と希望を伝えてください。

Q. 更年期のことを職場へ何と伝えればよいですか?

「体調に波があり、朝のめまいや長時間の会議で業務が難しくなる」と、仕事への影響を伝えます。そのうえで「一か月間の時差出勤」「会議中の短い退席」など、希望する対応と見直す時期を具体的に話してください。

Q. 家族が更年期を理解してくれないときはどうすればよいですか?

つらさを分かってもらうことだけを目標にせず、代わってほしい家事を曜日や作業で伝えます。「火曜と木曜の食器洗い」「体調が悪い日の買い物」など、家族が行動に移せる頼み方にしてください。

Q. 更年期には婦人科と内科のどちらへ行けばよいですか?

ほてり、発汗、月経の変化、不眠などが重なっている場合は、婦人科が相談の入口になります。胸の症状、強いだるさ、めまいなどは別の病気でも起こるため、症状に応じて内科などの受診を勧められることがあります。

こんな相談窓口もあります

次にできること

同じ悩みの方によく読まれています

少し疲れてしまった方へ

悩み続けると、考える力も少しずつ削られてしまいます。今すぐ答えを出せないときは、近場で少し休む選択肢もあります。

毎月のプレゼント抽選に応募できます。会員登録は無料です。 会員登録・ログイン