玄関に同じ箱が三つあり、聞いても「頼んだかしら」と返ってくる
実家へ行くと、玄関に段ボール箱が積まれています。
中身は健康食品、洗剤、保存容器、衣類。未開封の箱もあり、同じ商品がいくつも届いています。
「こんなに買って大丈夫なの」と聞くと、親は不機嫌そうに答えます。
「自分のお金で買っているんだから、放っておいて」
ところが、しばらくして別の箱を見せると、「これは注文していない」「無料でもらったのかと思った」と言います。
クレジットカードの請求額を聞いても、よく分からない様子です。
子どもとしては、今すぐ通販アプリを消し、カードを預かりたくなります。
その一方で、親の楽しみや自由まで奪うのではないかという迷いもあります。
「ただ買い物を楽しんでいるだけなのか」
「定期購入に気づいていないのか」
「詐欺サイトで買っているのでは」
「物忘れが進んでいるのだろうか」
この四つは、見た目が似ていても対応が異なります。
最初にするのは、買った数を数えて叱ることではありません。何を自分の意思で買い、何が本人の認識と食い違っているのかを分けることです。
「使いすぎ」と決める前に、買い物とトラブルを分ける
荷物が多くても、本人が商品、金額、支払方法を理解し、生活費を圧迫していなければ、家族の感覚だけで使いすぎとは言えません。
反対に、少額の請求でも、毎月自動的に続く契約や、身に覚えのない利用なら早めの対応が必要です。
| 現在の状態 | 考えられること | 先にすること |
|---|---|---|
| 商品と金額を覚えており、生活費にも余裕がある | 本人が選んだ買い物 | 家族の好みを押しつけず、保管場所や予算だけ話す |
| 同じ商品を短期間に何度も注文している | 注文済み表示の見落とし、操作の重複、物忘れ | 注文日時と個数を一緒に見る |
| 一度だけ買ったつもりの商品が毎月届く | 定期購入 | 契約条件と次回発送日、解約方法を見る |
| アプリを使っていないのに毎月請求がある | サブスクリプションの解約忘れ | 契約中サービスの一覧と解約状態を見る |
| 商品名や店名を見ても覚えがない | 家族利用、表記違い、不正利用の可能性 | 注文履歴と明細を照合し、解決しなければカード会社へ連絡する |
| 代金を払ったのに届かず、販売者と連絡できない | 偽サイトや悪質な通販の可能性 | 追加送金を止め、証拠を保存して相談する |
| 何を買ったか分からず、生活費も不足している | 判断力や生活管理の変化を含む問題 | 買い物だけでなく、請求書や服薬など生活全体を見る |
一つの家庭で、複数の状態が重なることもあります。
本人が納得して買った衣類と、知らないうちに続いている健康食品を、同じ「無駄遣い」にまとめないでください。
親の許可を得て、直近一か月の三つを並べる
確認するのは、スマートフォンの注文履歴だけではありません。
次の三つを同じ期間で並べます。
- 通販サイトやアプリの注文履歴
- クレジットカード、銀行、携帯電話料金などの利用明細
- 実際に届いた商品と納品書
直近一か月で分からなければ、二〜三か月へ広げます。
| 注文日 | 販売サイト | 商品・サービス | 金額 | 支払方法 | 本人の認識 | 次の対応 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 7月3日 | いつもの通販サイト | 洗剤2個 | 2,800円 | クレジットカード | 注文した | 対応不要 |
| 7月8日 | SNS広告から購入 | 健康食品 | 980円 | クレジットカード | 一回だけのつもり | 定期購入か調べる |
| 7月15日 | 不明 | 明細の店名だけでは分からない | 9,800円 | クレジットカード | 覚えがない | 利用先とカード会社へ確認 |
| 毎月20日 | 動画サービス | 月額料金 | 1,500円 | 携帯電話料金と合算 | 利用していない | 契約状態を見て解約する |
本人のアカウントへ無断で入るのではなく、「請求が合っているか一緒に見たい」と伝えます。
本人が判断できる状態なら、買い物履歴やカードは本人の情報です。心配だからと勝手にパスワードを変更すると、親子の信頼を失うだけでなく、必要な買い物までできなくなることがあります。
最初の声かけは、「買いすぎ」ではなく請求の照合から始める
親に通販の使いすぎを指摘すると、財産を狙われている、能力を疑われていると感じることがあります。
| 対立しやすい言い方 | 始めやすい言い方 |
|---|---|
| 「またこんなに買ったの?」 | 「届いた物と請求が合っているか、一度だけ一緒に見ない?」 |
| 「無駄遣いはやめて」 | 「自分で選んだ物と、勝手に続いている請求を分けたい」 |
| 「もう通販は禁止」 | 「全部やめる前に、困っている買い方だけ変えよう」 |
| 「注文したことも覚えていないの?」 | 「画面が分かりにくくて、二度押していないか見てみよう」 |
| 「カードは私が預かる」 | 「利用通知を一緒に受け取る方法がないか、カード会社へ聞いてみない?」 |
| 「これは詐欺に決まっている」 | 「販売元と契約内容が分かる画面を残して、相談窓口で見てもらおう」 |
通販は、外出が難しい親にとって、生活用品を買う手段であり、楽しみでもあります。
全面禁止を先に出すより、安全に残せる買い方と止めるべき契約を分けた方が、親も話に参加しやすくなります。
同じ物が届く理由は、重複注文と定期購入で対応が違う
同じ箱が複数届いても、すべてが定期購入とは限りません。
| 届き方 | 考えられる理由 | 見る場所 |
|---|---|---|
| 同じ日に同じ商品が複数届いた | 二重注文、数量の入力違い | 注文番号と注文個数 |
| 数日おきに同じ商品が届いた | 別の日に繰り返し注文した | 注文日と注文履歴 |
| 毎月ほぼ同じ日に届く | 定期購入 | 次回発送日、購入回数、解約条件 |
| 家族が注文した覚えもない | 別アカウント、誤配送、送り付け、詐欺の可能性 | 宛名、納品書、請求の有無 |
| 商品は届かず、料金だけ毎月発生する | デジタルサービスやサブスク | アプリストア、携帯料金、カード明細 |
解約や返品を始める前に、注文番号を一つずつ分けてください。
一つの注文を返品しただけで、定期購入全体の解約にはならない場合があります。
「初回だけ」のつもりなら、最終確認画面と注文メールを探す
健康食品や化粧品などでは、初回価格を見て一回限りだと思い、実際には定期購入だったという相談が続いています。
注文時の最終確認画面では、定期購入の有無、回数、支払総額、解約方法、返品条件などを確認することが重要です。事業者には、基本的な契約事項を最終確認画面へ明確に表示することが求められ、誤認させる表示による申込みは取り消せる可能性があります。
親のスマートフォンやメールで、次の言葉を探します。
- ご注文ありがとうございます
- 注文内容
- 定期コース
- 次回お届け
- 継続回数
- 解約期限
- マイページ
見つけた画面やメールは、削除せず保存します。
最終確認画面の画像が残っていなくても、現在の販売画面、注文メール、同封書類、事業者とのやり取りは、相談時の材料になります。
定期購入の解約は、商品を返すだけでは終わらない
不要な商品を送り返せば、次回から届かなくなると思う人もいます。
しかし、返品と定期契約の解約は、別の手続きになっている場合があります。
- 契約中のコース名を確かめる
- 次回発送日と解約期限を見る
- 指定された電話、フォーム、マイページなどから解約する
- 受付番号、完了画面、送信メールを保存する
- 次回の明細で請求が止まったかを見る
電話がつながらない場合は、かけた日時を記録し、メールや問い合わせフォームからも連絡します。
解約期限が近い、表示と実際の契約が違う、事業者と連絡できない場合は、一人で何日も粘らず消費生活センターへつないでください。
アプリを消しても、月額料金は止まらないことがあります
動画、音楽、ゲーム、写真保存、セキュリティーなどは、商品が届かないため家族が気づきにくい支出です。
サブスクリプションは、利用しなくても正式に解約しない限り支払いが続きます。スマートフォンからアプリを削除しただけでは、契約の解約にならない場合があります。
次の場所を見ます。
- スマートフォンの契約中サブスクリプション
- 携帯電話料金の「コンテンツ」「まとめて支払い」
- クレジットカードの毎月同額の請求
- 通販サイトの会員サービス
- インターネット回線や端末購入時に付いたオプション
不要な契約を解約したら、アプリを消す前に解約完了画面を保存します。
返品できるかは、「ネットで買ったから」ではなく返品条件で決まる
訪問販売などと違い、インターネット通販を含む通信販売には、法律上のクーリング・オフ制度はありません。
返品特約が表示されている場合は、原則としてその条件に従います。返品特約がない場合は、商品を受け取った日を含む8日以内であれば、送料を消費者が負担して返品できる場合があります。
| 確かめること | 見る場所 |
|---|---|
| 返品できるか | 販売ページ、利用規約、返品・交換案内 |
| 返品期限 | 到着後何日以内か |
| 開封後も対象か | 未開封に限るなどの条件 |
| 送料を誰が負担するか | 自己都合と不良品で分けて見る |
| 返品前の連絡が必要か | 専用フォーム、電話、受付番号 |
| 定期購入も終了するか | 返品とは別に解約が必要か |
家族の判断だけで箱を開けたり、商品を捨てたりしないでください。
未開封であることが返品条件になっている場合があります。
身に覚えのないカード請求は、親の勘違いと決めつけない
カード明細の店名は、実際の店舗名や商品名と異なる表記になることがあります。
まず、本人と家族の注文履歴、レシート、メールを見ます。
それでも分からない請求は、不正利用の可能性があります。消費者庁は、日頃から利用明細を確認し、身に覚えのない請求があれば速やかにカード会社へ連絡するよう案内しています。カード会社によっては申出期間があり、遅れると対応されない場合があります。
| 明細を見たとき | すること |
|---|---|
| 通販履歴に同額の注文がある | 店名表記の違いか、注文詳細で照合する |
| 家族が同じカードを使っている | 家族利用か確かめる |
| 毎月同じ請求がある | 定期購入やサブスクを探す |
| 親も家族も利用していない | カード会社の公式窓口へ連絡する |
| 不審なSMSへカード情報を入力した | カード会社へ直ちに事情を伝え、案内に従う |
SMSやメールに記載された番号ではなく、カード本体、利用明細、カード会社の公式サイトにある窓口を使ってください。
「荷物を届けられない」というSMSから、再入力しない
通販をよく利用する親には、宅配便の不在通知を装ったSMSが届くことがあります。
荷物を待っている時期なら、本物だと思いやすくなります。
SMSやメールのリンク先で、ID、パスワード、カード番号を入力しないようにします。
注文状況は、メッセージ内のリンクではなく、普段使っている通販アプリや配送会社の公式な方法から見てください。
すでに入力した場合は、カード会社や関係するサービスへ連絡し、パスワードの変更など必要な対応を聞きます。
商品が届かないときは、追加料金を払う前に販売元を調べる
「税関で止まっている」「再配達料が必要」「返金するため手数料を払って」と追加送金を求められることがあります。
次の特徴がある場合は、送金を止めてください。
- 販売価格が極端に安い
- 会社の住所や電話番号が見当たらない
- 日本語が不自然
- 連絡先がフリーメールだけ
- 支払方法が銀行振込だけ
- 実在する店と似たデザインだがURLが違う
- 支払い後、連絡が取れない
消費者庁は、実在する通販サイトをまねた偽サイトにより、商品が届かない、偽商品が届くといった被害に注意を呼びかけています。
注文画面、振込先、メール、荷物の写真、カード明細を保存し、カード会社、金融機関、消費生活センターなどへ状況を伝えます。
通販を続けるなら、「買う前に電話」だけに頼らない
「何か買うときは必ず私へ電話して」と約束しても、子どもが仕事中で出られない日があります。
親も、毎回許可を求めることを嫌がるかもしれません。
約束だけでなく、操作と支払いの仕組みを変えます。
| 困っていること | 試せる仕組み |
|---|---|
| ワンタップで注文してしまう | ワンクリック購入を解除し、注文確定までの手順を増やす |
| カードを何枚も登録している | 本人と相談して、普段使う支払方法を一つに絞る |
| 利用額に気づかない | カード会社で利用通知や利用可能枠の変更ができるか聞く |
| 注文済みか分からない | 注文後のメールを一つのフォルダへ入れる |
| 広告を見るとすぐ買う | 「翌日まで確定しない」という一日ルールを作る |
| 定期購入を見落とす | 初回価格の商品は、家族と最終確認画面を見る |
| 家に同じ物があるか分からない | 買う前に収納場所の写真を見る |
機能の有無や設定方法は、通販サイトやカード会社によって異なります。
親の同意を得たうえで、公式窓口へ使える機能を尋ねてください。
予算は月額より、「買ってよい物」と「一度立ち止まる物」で決める
「通販は月一万円まで」と決めても、米や水などの生活必需品を買えばすぐ上限に達します。
金額だけでなく、買い物の種類を分けます。
| そのまま買ってよい物 | 一日置いてから買う物 | 一緒に見る物 |
|---|---|---|
| いつも買う日用品 | 衣類、雑貨、趣味用品 | 定期購入の商品 |
| 購入履歴から再注文する食品 | 同じ種類をすでに持つ物 | 高額な家電や健康器具 |
| 金額が決まった消耗品 | SNS広告で初めて見た物 | 効果をうたう健康食品・医薬品 |
| 事前に決めた贈り物 | 期間限定と急かす物 | 銀行振込だけを求めるサイト |
親が自分で決められる範囲を残すと、隠れて別のアカウントを作ることも避けやすくなります。
買う理由が「物が必要だから」とは限りません
荷物を減らす話だけでは、購入が止まらないことがあります。
親が得ているものが、商品そのものではない場合があるからです。
- 毎日することがなく、商品を探す時間が楽しみになっている
- 荷物が届くと、人とつながった気持ちになる
- 体調への心配から、健康食品を次々試している
- 期間限定や残りわずかの表示を見ると、逃したくなくなる
- 買い物で気分を変えている
- 家族へ贈ることで役に立っていると感じたい
この場合、アプリを消しても、別の通販や電話注文へ移ることがあります。
「何を買ったか」だけでなく、「注文しているとき、どんな気持ちになるのか」を聞いてください。
外出や人との交流が減っているなら、買い物以外の楽しみを一緒に増やすことも、使いすぎを止める一部になります。
家族が処分しても、親には「盗られた」と見えることがあります
未使用の商品が部屋を圧迫していると、家族はまとめて返品・廃棄したくなります。
しかし、親にとっては自分で選び、自分のお金で買った物です。
本人の同意なく処分すると、次の買い物を隠すようになることがあります。
先に四つへ分けます。
- 今使っている
- 近いうちに使う
- 未開封で返品を調べる
- 本人も不要だと思っている
返品期限が近い物から扱います。
「全部いらないでしょう」ではなく、「この三箱のうち、残す物を一つ選んで、残りは返品条件を見よう」と範囲を小さくしてください。
親が怒るときは、財産を奪われる怖さも考える
子どもがカードや通帳の話をすると、親が強く拒むことがあります。
単なる頑固さではなく、「もう自分では何も決められないのか」という怖さがあるかもしれません。
役割を分けると話しやすくなります。
| 親がすること | 家族が手伝うこと |
|---|---|
| 残す商品を決める | 返品期限と手続きを調べる |
| 月の買い物予算を決める | 明細を表へまとめる |
| 通販を利用する | 利用通知を一緒に見る |
| 最終的に購入を決める | 定期購入や総額の表示を読み上げる |
| 相談窓口へ状況を話す | 資料を持ち、隣で補足する |
本人が決められる部分まで家族が引き取らず、間違いが起きやすい部分を補います。
通販以外でも変化が重なっているなら、買い物だけの問題にしない
同じ商品を買ったことを忘れるだけでなく、次の変化も重なっている場合があります。
- 公共料金や税金の請求書を開けない
- 暗証番号やパスワードを何度も忘れる
- 薬を飲んだか分からなくなる
- 同じ話や電話を短時間に繰り返す
- 家に食品があるのに同じ物を買う
- 知らない人へ個人情報を話す
- 生活費が足りない理由を説明できない
- 以前より怒りや疑いが強くなった
これらがあるからといって、すぐ認知症と決めることはできません。
ただ、買い物履歴だけを直しても生活管理が難しい状態なら、かかりつけ医や親の住む地域の地域包括支援センターへ家族から状況を伝えます。
地域包括支援センターは、市町村が設置する高齢者の総合相談窓口で、権利擁護や必要な保健・医療・福祉サービスへの支援も行っています。
判断力の低下が疑われても、すぐ成年後見だけを答えにしない
認知症などで判断能力が不十分となり、自分で財産管理や契約をすることが難しい人を法律面から支援する制度として、成年後見制度があります。
法定後見には本人の判断能力に応じて後見・保佐・補助があり、家庭裁判所が成年後見人等を選任します。制度によって代理、同意、取消しができる範囲が異なります。
ただし、通販を使いすぎたという理由だけで、すぐ利用を決める制度ではありません。
本人の判断能力、預貯金や契約の管理状況、今後必要となる支援を見ながら、地域包括支援センター、自治体の権利擁護窓口、法律の相談先などで検討します。
本人に十分な判断能力があるうちに、将来誰へどのような事務を頼むか決める任意後見制度もありますが、契約や開始には所定の手続きがあります。
消費生活センターには、家族からでも相談できます
次の状態では、返品や解約を家族だけで進めず、早めに消費生活センターへ状況を伝えてください。
- 一回限りのつもりが定期購入になっていた
- 解約の電話がつながらない
- 表示された金額と請求額が違う
- 商品が届かず、販売者とも連絡できない
- 返金のために追加送金を求められた
- 返品や解約の条件が分からない
- 親だけでは契約内容を説明できない
消費者ホットライン「188」へ電話すると、最寄りの消費生活センターなどを案内してもらえます。本人だけでなく、家族や支援者からも相談できます。
相談前には、次の物を残します。
- 注文確認メール
- 販売画面と最終確認画面の画像
- 商品、箱、納品書
- カードや銀行の明細
- 事業者とのメールや通話記録
- 返品・解約条件が書かれた画面
「親がよく分からず買ったようです」だけでなく、注文日、金額、本人が何を一回限りだと思ったのかまで話すと、状況を伝えやすくなります。
状態別に、家族が取る行動を変える
| 親の状態 | 家族の動き |
|---|---|
| 購入内容も家計も理解している | 本人の自由を尊重し、保管場所と月の予算だけ話す |
| 重複注文はあるが、説明すれば理解できる | ワンクリック購入を外し、注文メールを一緒に見る |
| 定期購入の条件を読み取れない | 初回価格の商品は、注文確定前に家族と最終画面を見る |
| カード請求を把握できない | 本人の同意を得て、明細確認日と利用通知を設定する |
| 身に覚えのない利用がある | カード会社へ速やかに連絡し、188にも相談する |
| 何度説明しても契約を覚えていない | 生活全体の変化を見て、医療・福祉の窓口へつなぐ |
| 生活費まで通販へ使っている | カード対策だけでなく、家計・判断力・孤立を一緒に扱う |
親の状態が変われば、必要な支援も変わります。
一度ルールを作ったら終わりではなく、月に一度など日を決めて見直してください。
今日するのは、カードを取り上げることではありません
まず親へ、次のように伝えてください。
「通販を全部やめてほしいわけではないよ。頼んだ物と請求が合っているか、今月分だけ一緒に見たい」
そして、直近一か月の注文履歴と利用明細を開きます。
一件ずつ、次の四つへ印を付けます。
- 自分で選んで買った
- 同じ物を重ねて買った
- 一回のつもりが継続している
- まったく覚えがない
今日は、すべて解約しなくても構いません。
期限が近い定期購入を一件調べる。分からないカード請求を一件問い合わせる。返品したい箱を未開封のまま置く。
そのどれか一つを進めます。
親の通販を止めることより、親が分からないままお金を払う状態を止めることが先です。本人が納得して買える範囲は残し、重複・定期購入・不正利用だけを取り除いてください。
買いすぎが分かっても、「だからもう任せられない」と結論を急ぐ必要はありません。
操作の工夫で戻れるのか、明細を見る手助けが必要なのか、暮らし全体の支援が必要なのかを、一段ずつ見ます。
まず一か月分だけ、届いた物と請求を並べるところから始めてください。
出典・確認先メモ
- 消費者庁「高齢者の消費者トラブル」:高齢者のインターネット通販や定期購入に関する相談傾向の確認先。
- 消費者庁「インターネット通販の定期購入トラブルには御注意を」:最終確認画面の表示と申込み取消しの可能性に関する確認先。
- 国民生活センター「通信販売はクーリング・オフできません」:通販の返品条件と返品特約に関する確認先。
- 消費者庁「クレジットカードの不正利用にご注意ください」:利用明細と身に覚えのない請求への対応に関する確認先。
- 政府広報オンライン・国民生活センター「消費者ホットライン188」:消費生活相談窓口に関する確認先。
- 厚生労働省「地域包括支援センターについて」:高齢者の総合相談と権利擁護に関する確認先。


















