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終活ノートは何から書く?最初の一ページと途中で止まらない進め方

2026.07.27 更新 なやみ晴れ編集部
#夫婦・家族#終活#葬儀・終活相談
この記事の結論

終活ノートは、葬儀や相続から始めなくても構いません。最初は自分の連絡先、頼りたい人、通院先、薬など、急な入院時に必要な情報を一ページに書きます。分からない項目は空欄のまま、日付を入れて少しずつ更新してください。

ノートを開いたまま、「まだ元気なのに」と手が止まることがあります

書店や自治体でもらった終活ノートを机の上へ置く。

時間がある日に書こうと思っていたのに、最初のページを開くと、葬儀、介護、延命治療、相続といった重い言葉が並んでいます。

名前だけを書き、そこでペンが止まる。

「葬儀の希望なんて、まだ考えたくない」
「預金を全部書いたら、家族に見られそうで心配」
「子どものうち誰に頼るか決めたら、もめるのでは」
「一度書いたら、その通りにしなければいけない気がする」

空欄が多いまま閉じると、「終活すらきちんとできない」と自分を責めてしまう方もいます。

けれど、終活ノートは一度で完成させる書類ではありません。

今の自分が分かる範囲を書き、生活や気持ちが変わったら書き直すためのものです。

最初から人生の最期を決める必要も、財産をすべて計算する必要もありません。

まずは、明日突然入院したとき、周りの人が困らない情報から残します。

最初に書くのは、「亡くなったあと」より「明日、家へ帰れないとき」のことです

終活ノートという名前から、死後の準備をするものだと感じるかもしれません。

実際には、急な入院、けが、災害、認知機能の変化など、自分で説明や手続きができないときにも役立ちます。

最初の一ページには、次の五つだけ書いてください。

最初に書く項目 記入例
自分の氏名・生年月日 山田花子、1958年5月10日
現在の住所と電話番号 本人確認に使える現在の情報
最初に連絡してほしい人 長女、友人、兄など一人
普段受診している医療機関 ○○内科、△△歯科
現在使っている薬の保管場所 お薬手帳は居間の引き出し

薬の名前をすべて書き写すのが負担なら、「お薬手帳がどこにあるか」だけでも構いません。

連絡してほしい人が決まらない場合は、「今のところ長女。本人と連絡が取れない場合は弟」と仮に書けます。

確定した答えではなく、現時点の情報を残すことが目的です。

ポイント

最初の一ページには、記入した日付も書いてください。「2026年7月現在」とあるだけで、家族は今も有効な情報か判断しやすくなります。

15分で書ける範囲を「第一版」として完成させます

終活ノートを完成させようとすると、銀行、保険、介護、相続、葬儀まで一日で考えることになります。

そこで、最初の15分は「第一版を作る時間」と決めます。

  1. 自分の基本情報を書く
  2. 連絡してほしい人を一人書く
  3. かかりつけ医を書く
  4. 薬や保険情報の保管場所を書く
  5. 記入日を書く

ここまで書けたら、その日は終了です。

空欄が何ページ残っていても、終活ノートを始めたことになります。

次に開く日を、「来週の日曜日」「次の通院後」など一つ決めておくと、続きを書きやすくなります。

二回目は、家を空けたときに止まることを書きます

急に入院すると、家族は病院のことだけでなく、自宅で続いている生活にも対応しなければなりません。

家に残ること 書いておく内容
ペット 種類、名前、食事、かかりつけ、預けたい人
新聞・配達 利用している会社や休止の必要
ごみ・郵便物 収集日、郵便受け、転送の必要
植物 水やりが必要な場所
家の鍵 合鍵を持つ人、保管場所
公共料金 口座振替か、払込票か
予定 通院、習い事、地域の役割など

合鍵を植木鉢の下などへ隠している場合、その場所を終活ノートに書けば安全になるわけではありません。

誰が合鍵を持つのか、緊急時にどう入室するのかを、本人と信頼できる人の間で決めてください。

ペットを預けたい人が決まっていない場合も、「猫がいる。三日分の餌は台所。かかりつけは○○動物病院」と書くだけで助けになります。

書く順番は「急に必要になる情報」から「考える時間が必要な希望」へ進めます

優先順位 書く内容 先に書く理由
1 連絡先、医療機関、薬、保険情報の場所 急病や入院時にすぐ必要になる
2 自宅、ペット、継続中の支払い 本人が不在でも生活が動き続ける
3 銀行、保険、不動産、契約の所在 手続き先を探す手掛かりになる
4 介護や医療で大切にしたいこと 本人の価値観を周囲と共有できる
5 葬儀、墓、遺品、デジタル情報 時間をかけて考え、変更してよい
6 家族や大切な人への言葉 書きたいと思ったときに残せばよい

ノートの掲載順に書く必要はありません。

葬儀のページを飛ばして、医療機関やペットのページから書いても問題ありません。

順番を変えることで、終活が「死後の準備」だけではなく、現在の生活を説明する作業になります。

預金は残高をそろえるより、「どこにあるか」を書きます

お金のページで手が止まる方は多いものです。

残高を家族に知られたくない。通帳が何冊あるか、自分でも把握し切れていない。投資や保険の内容が複雑で、説明できない。

最初から正確な金額を書く必要はありません。

財産・契約 最初に書く範囲
銀行口座 金融機関名、支店名、通帳や書類の保管場所
証券口座 証券会社名、報告書が届く場所
生命・医療保険 保険会社名、証券や契約一覧の保管場所
不動産 所在地、権利証や登記関係書類の保管場所
借入れ 借入先、返済書類の保管場所
貸金庫 利用している金融機関と手掛かり

「○○銀行に口座あり。通帳は寝室の机」と書けば、存在を知らせる手掛かりになります。

残高は変動するため、毎月書き直そうとすると続きません。

家族が金融機関や契約先を探せる程度の情報を先に残し、詳しい一覧は別紙にしても構いません。

暗証番号やパスワードは、終活ノートへそのまま並べないようにします

家族が困らないように、銀行の暗証番号やスマートフォンのパスコードまで書きたくなるかもしれません。

しかし、終活ノートには住所、家族、資産、医療など多くの個人情報が集まります。

紛失や盗難の際に被害が大きくならないよう、秘密情報は分けて管理します。

終活ノートに書くこと 別に管理すること
利用している銀行やサービス名 暗証番号、ログインパスワード
重要書類の保管場所 金庫や端末の解除番号
デジタル情報の管理方法 認証コード、秘密の質問の答え
連絡してほしい人 本人確認書類の原本

たとえば、「パスワードの管理方法は長女に伝えてある」「契約一覧は書斎の青いファイル」と書きます。

秘密情報を別に保管する場合も、存在を誰にも知らせなければ見つけてもらえません。

何を、どこまで、誰に伝えるかを分けて決めてください。

クレジットカードや定期契約は、月々引き落とされるものを先に書きます

本人が入院しても、契約の請求は続きます。

利用しているサービス名と、請求が確認できる場所を書きます。

「クレジットカードの明細で分かる」「通帳の毎月15日前後に引き落としがある」という手掛かりでも構いません。

契約を今日すべて解約する必要はありません。

まず一覧にすることで、自分でも使っていない契約へ気づけます。

医療の希望は、治療名より「何を大切にしたいか」から書きます

終活ノートには、延命治療、人工呼吸器、胃ろうなどの項目があることがあります。

医療の内容をよく知らないまま、希望する・希望しないへ丸を付けることに戸惑う方もいるでしょう。

最初は、専門的な治療名ではなく、自分が生活で大切にしていることを書きます。

「まだ決められない」も、今の気持ちとして書けます。

医療やケアへの希望は、年齢、病気、家族関係、生活状況によって変わるものです。

ノートへ書いて終わりにせず、家族や信頼できる人、必要に応じて医療・介護関係者と話します。

希望を伝える相手は、必ずしも家族一人に決めなくて構いません

配偶者には心配をかけたくない。子ども同士の考えが違う。家族よりも長年の友人の方が自分の考えを知っている。

そのような場合は、信頼できる人を複数書いても構いません。

書く項目 記入例
最初に連絡してほしい人 長女
自分の希望をよく知る人 友人の○○さん
医療の話へ同席してほしい人 長男と妹
家のことを任せたい人 近所に住む弟

一人へすべての役割を任せる必要はありません。

誰にも頼れる人がいないと感じる場合は、かかりつけ医、地域包括支援センター、自治体の福祉窓口などへ、今後の連絡体制を相談する方法もあります。

葬儀やお墓は、決めていないことをそのまま書けます

終活ノートを開いて、最も気が重くなるのが葬儀やお墓のページかもしれません。

希望がないのに、形式を選ばなければならないように感じます。

このページは、次の三段階で書けます。

今の気持ち 書き方の例
具体的な希望がある 「家族中心の小規模な葬儀を希望」
希望はあるが確定していない 「大きな式は望まない。費用を含めて家族と相談したい」
まだ考えたくない 「現時点では未定。2027年にもう一度考える」

好きな花、連絡してほしい友人、知らせなくてよい範囲など、考えやすいところだけ書く方法もあります。

葬儀社や墓地を今すぐ契約する必要はありません。

具体的な契約を検討するときは、費用、解約、変更、家族の負担などを書面で確かめます。

家族へ残したい言葉は、最後の手紙にしなくても構いません

「家族へのメッセージ」という欄を見ると、立派な遺書を書かなければならない気がします。

書けない場合は、短い日常の言葉で十分です。

まだ書く気持ちになれなければ、このページは飛ばしてください。

連絡先や医療情報を書いた終活ノートも、十分に家族を助けるものです。

終活ノートと遺言書は、役割を分けます

終活ノートへ「自宅は長男へ」「預金は長女へ」と書けば、相続がその通りになると思う方もいます。

しかし、財産の分け方を法的に指定したい場合は、法律で定められた方式の遺言書を別に準備する必要があります。

比較する点 終活ノート 遺言書
主な役割 生活情報、希望、連絡先、気持ちを共有する 財産の承継などについて法的な意思を示す
書式 自由 法律上の方式がある
書き直し 気軽に更新できる 方式を守って変更・作成する必要がある
向いている内容 医療・介護の考え、葬儀の希望、契約一覧、メッセージ 誰にどの財産を承継させるかなど

終活ノートは、遺言書の代わりというより、遺言書を作る前の財産整理や、自分の背景・気持ちを伝えるために使えます。

相続人以外へ財産を残したい、不動産がある、家族関係が複雑、事業や多額の資産があるなどの場合は、終活ノートだけで決めず、遺言書の方式や内容を法的な窓口で確かめてください。

遺言書を別に作ったら、終活ノートには存在と保管方法を書きます

自筆証書遺言や公正証書遺言を作っても、家族が存在を知らなければ、すぐ手続きへつながらないことがあります。

終活ノートには、内容を写すのではなく、次のように書きます。

遺言内容を終活ノートと完全に同じ文章で書くと、更新時に食い違いが生じる場合があります。

財産の承継は遺言書、日常の希望や補足は終活ノートというように、役割を分けます。

スマートフォンの中にあるものも、サービス名だけ一覧にします

写真、連絡先、ネット銀行、証券、通販、SNS、動画サービスなど、紙の通帳や請求書がない契約も増えています。

デジタル情報 書いておく手掛かり
スマートフォン 利用している通信会社、契約書の場所
メール 主に使っているメールサービス
ネット銀行・証券 利用している会社名
通販・定額サービス 請求を確認できるカードや口座
SNS 利用しているサービスと希望する扱い
写真・データ 残したい場所、削除してよい範囲

「写真は家族へ残したい」「仕事関係のデータは見ずに削除してほしい」など、希望があれば書きます。

ただし、サービスごとに本人死亡後の手続きや利用規約が異なり、家族がパスワードを知っていれば自由に操作できるとは限りません。

契約名と、手続きを調べるための手掛かりを残すことから始めてください。

保管場所は「見つかること」と「誰でも見られないこと」の両方を考えます

終活ノートを厳重に隠しすぎると、必要なときに見つかりません。

一方、食卓や玄関へ置いておくと、来客や第三者の目に触れるおそれがあります。

保管方法 考えたいこと
自宅の引き出しや書棚 家族へ具体的な場所を伝える
鍵のかかる場所 鍵の所在を信頼できる人が分かるようにする
家族へ預ける 更新時に古い版と入れ替える
デジタルで保存する 端末故障、認証、バックアップを考える

銀行の暗証番号など特に重要な情報は別にし、終活ノートには保管方法の手掛かりだけを書きます。

信頼できる人へは、内容をすべて見せなくても構いません。

「緊急時に必要なノートを、寝室の本棚の青い箱へ置いた」と、場所だけ伝えられます。

更新日は、誕生日や健康診断の日に決めると忘れにくくなります

終活ノートは、書いた年によって内容が変わります。

毎月見直す必要はありません。

誕生日、健康診断、年末、保険の更新など、年に一度思い出しやすい日を決めます。

大きな変更があった場合は、その都度該当するページだけ直します。

修正した日を残し、古い情報には二重線を引くか、ページを差し替えてください。

配偶者と二人分を書くときも、同じ希望にそろえなくて構いません

夫婦で終活ノートを書き始めると、「どちらか一人が管理すればよい」と思うかもしれません。

しかし、医療、葬儀、連絡してほしい人、大切にしたい物は、それぞれ異なります。

二人で共有する情報 一人ずつ書く情報
住まい、公共料金、共有の契約 医療・介護で大切にしたいこと
住宅ローンや固定資産関係 個人名義の預金・保険の所在
ペットや車の管理 会いたい人、連絡してほしい人
家の鍵や重要書類の場所 葬儀、墓、遺品への希望

夫婦で意見が違っても、どちらかへ合わせる必要はありません。

「夫は自宅を希望、妻は医療機関で安心して過ごしたい」のように、違いが分かることにも意味があります。

親へ書いてほしいときは、空欄を埋めるよう迫らないでください

子ども世代が、親の将来を心配して終活ノートを渡すことがあります。

しかし、親にとっては「早く死ぬ準備をして」と言われたように感じる場合があります。

避けたい言い方 話しやすい言い方
「元気なうちに全部書いて」 「急な入院のとき、病院や薬が分かるページだけ一緒に書かない?」
「財産が分からないと困る」 「通帳の金額ではなく、銀行名だけ教えてほしい」
「葬儀はどうするの?」 「大きな式は嫌など、今思うことだけある?」
「ここに全部書けば安心だから」 「見られたくない部分は空欄でも、別に保管してもいいよ」
「私が代わりに書くよ」 「本人の言葉を聞きながら、記入を手伝おうか」

子どもが知りたいことを先に並べるのではなく、親が今困っていることから始めます。

薬の管理、ペット、庭、町内会など、身近な話からなら書きやすいことがあります。

本人の許可なく通帳や契約書を調べ、勝手に終活ノートへまとめることは避けてください。

一人暮らしで頼れる家族がいない場合も、一ページ目は作れます

終活ノートは、子どもへ残すためだけのものではありません。

配偶者や子どもがいない方、家族と疎遠な方も、緊急時に必要な情報を残せます。

「誰もいない」と空欄にせず、現在関わっている人や機関を書きます。

その人へすべてを任せるという意味ではありません。

緊急時に連絡がつき、次の窓口へつないでもらえる手掛かりになります。

次のことを決めたい場合は、終活ノートだけで終わらせません

これらは、遺言書、任意後見、財産管理、死後事務委任、医療・介護の話し合いなど、目的ごとに別の準備が必要になる場合があります。

制度名をすべて覚える必要はありません。

まず終活ノートへ、「誰に何を頼みたいか」「何が心配か」を書き、法務局、公証役場、自治体、地域包括支援センター、医療・介護関係者など、内容に合う窓口へ持参してください。

今日書くのは、五行だけで構いません

新しいノートを用意し直す必要はありません。

専用の終活ノートがなくても、普通のノートや一枚の紙から始められます。

今日の日付を書き、その下へ次の五行を書いてください。

五行のうち一つが決まらなければ、「未定」と書きます。

終活ノートで最初に決めるべきことは、自分の最期ではありません。

今の暮らしの中で、急に説明できなくなったら困ることを一つ減らすことです。

葬儀や相続を書けない日があっても、病院名や薬の場所を書けたなら、その情報はすでに役立ちます。

一冊を完成させようとせず、一ページを使える状態にしてください。

続きは、次に気になったことが出てきた日に書けばよいのです。

出典・確認先メモ

よくある質問

Q. 終活ノートは最初に何から書けばよいですか?

自分の氏名、最初に連絡してほしい人、かかりつけ医、お薬手帳や保険情報の保管場所から始めます。葬儀や相続をすぐ決める必要はなく、急な入院時に必要な情報を一ページへ残せば十分です。

Q. 終活ノートは全部の項目を埋めないと意味がありませんか?

空欄があっても問題ありません。分からない項目には「未定」や「今は決めない」と書き、記入日を残して、生活や気持ちが変わったときに更新してください。

Q. 終活ノートに銀行の暗証番号やスマホのパスワードを書いてもよいですか?

終活ノートには個人情報が集まるため、暗証番号やパスワードをそのまま並べる方法は慎重に考える必要があります。利用している金融機関やサービス名、秘密情報の管理方法を知る人や保管場所の手掛かりだけを書く方法があります。

Q. 終活ノートに相続方法を書けば、遺言書の代わりになりますか?

終活ノートは自由に希望や情報を残せますが、財産の承継を法的に指定する遺言書には定められた方式があります。誰にどの財産を残すか確実に決めたい場合は、終活ノートとは別に遺言書の作成方法を確認してください。

Q. 書いた終活ノートはどこに保管すればよいですか?

第三者に簡単に見られず、緊急時には信頼できる人が見つけられる場所を選びます。内容をすべて見せなくても、「寝室の本棚の青い箱にある」など、ノートの存在と場所は一人以上へ伝えておきましょう。

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