「売った方がいい」と「残したい」がぶつかると、実家の話は急に重くなります
親が施設に入った。親が亡くなった。誰も住まなくなった実家が残った。
最初は、片づけや郵便物の転送、固定資産税の支払いだけで精いっぱいだったかもしれません。けれど少し落ち着くと、家族の中で避けていた話が出てきます。
この実家を、売るのか。貸すのか。残すのか。
兄は「空き家のままでは管理できないから売ろう」と言う。妹は「思い出の家だからすぐ売るのは嫌」と言う。親の介護をしていた人は「自分が一番関わってきたのに、簡単に決められたくない」と思う。遠方の家族は「貸せば家賃収入になるのでは」と言う。
どの意見にも、それぞれ理由があります。
売りたい人は、お金だけで言っているとは限りません。固定資産税、草木の手入れ、雨漏り、空き家管理、近所への迷惑を現実的に心配していることがあります。
残したい人は、感情だけで反対しているとは限りません。親の思い出、帰る場所、仏壇、近所とのつながり、家を手放す寂しさを大事にしていることがあります。
貸したい人も、ただ楽観的なわけではありません。「売ってしまったら戻せない」「使える家なら収入にしたい」と考えているのかもしれません。
実家を売るか貸すかで揉めるとき、問題は不動産だけではありません。親との記憶、兄弟姉妹の不公平感、相続、税金、管理の手間、将来の介護や住み替えまで、一度に出てきます。
だから、最初から「売却派」「賃貸派」「残したい派」で戦わない方がいいです。
まずは、意見の奥にある心配を分けます。
まず「売りたい・貸したい・残したい」の奥にある本音を分けます
家族会議で一番こじれやすいのは、意見をそのまま人格の問題にしてしまうことです。
「売りたいなんて冷たい」
「残したいなんて現実を見ていない」
「貸せばいいなんて簡単に言わないで」
こうなると、実家の話ではなく、兄弟姉妹の感情のぶつけ合いになります。
| 表に出る意見 | 奥にあるかもしれない心配 | 最初に聞くこと |
|---|---|---|
| 売った方がいい | 管理費、固定資産税、空き家リスクを抱えきれない | 「何が一番負担になっている?」 |
| 貸した方がいい | 売るのは惜しい、家賃収入を得たい | 「修繕や入居者対応まで誰が担う想定?」 |
| 残したい | 親の思い出や帰る場所を失いたくない | 「どんな形なら残した意味があると思う?」 |
| 今は決めたくない | 気持ちの整理がついていない | 「いつまでなら保留にできるか、費用を見て考えよう」 |
| 自分が使いたい | 住みたい、別荘にしたい、子どもに使わせたい | 「使う時期、費用負担、名義をどうする?」 |
| 関わりたくない | 揉めたくない、遠方で動けない | 「判断だけでも共有したい。どこまで関われる?」 |
意見が割れているように見えても、全員が「困らない形にしたい」と思っている場合があります。
ただ、困り方が違うのです。
お金で困る人、手間で困る人、思い出を失うことに困る人、親族関係が壊れることに困る人。
最初の家族会議では、結論を出すより、何を心配しているのかを出すだけでも十分です。
売る・貸す・残すを比べる前に、名義と相続登記を見ます
実家をどうするか話す前に、必ず確認したいのが名義です。
親名義のままなのか。相続登記は済んでいるのか。兄弟姉妹で共有しているのか。亡くなった祖父母名義のままになっていないか。
ここが曖昧なまま「売ろう」「貸そう」と話しても、実際には進められないことがあります。
法務局は、令和6年4月1日から相続登記の申請が義務化され、相続によって不動産を取得した相続人は、その所有権の取得を知った日から3年以内に相続登記の申請をしなければならないと案内しています。遺産分割が成立した場合も、不動産を取得した相続人は成立日から3年以内に相続登記をする必要があります。正当な理由なく義務に違反した場合は、10万円以下の過料の対象になるとされています。([houmukyoku.moj.go.jp](https://houmukyoku.moj.go.jp/tokyo/page000275.html?utm_source=chatgpt.com))
| 確認すること | 見るもの | 注意点 |
|---|---|---|
| 現在の名義 | 登記簿、固定資産税の通知書 | 納税者と所有者が同じとは限らない |
| 相続登記の有無 | 登記事項証明書、法務局の情報 | 亡くなった人の名義のままだと手続きが必要 |
| 相続人の範囲 | 戸籍、遺言書、家族関係 | 兄弟姉妹だけで決められない場合がある |
| 遺産分割協議 | 遺産分割協議書、遺言書 | 売却や賃貸の前に権利関係を整理する |
| 共有名義 | 登記簿の持分 | 売却や賃貸の意思決定で揉めやすい |
| 抵当権など | 登記簿 | 古い住宅ローンの抵当権が残っていないか見る |
実家の話し合いで「誰が一番親の面倒を見たか」「誰が実家に思い入れがあるか」は大きな感情です。
でも、不動産の手続きでは、名義と権利関係が出発点になります。
感情の話と、登記の話を混ぜると、話が進まなくなります。先に名義を確認して、「誰が決める立場にあるのか」を見えるようにしてください。
売る場合は、現金化できる一方で「戻せない」ことを家族で受け止めます
実家を売るメリットは分かりやすいです。
固定資産税や管理の負担がなくなる。空き家の心配が減る。売却代金を相続人で分けやすい。遠方の家を管理し続けなくてよい。
一方で、売却は一度進めると元に戻しにくい選択です。
| 売却で楽になること | 売却前に考えること |
|---|---|
| 固定資産税や維持費の負担が減る | 売却までの期間は費用が続く |
| 空き家管理の手間がなくなる | 家財整理、解体、境界、修繕が必要な場合がある |
| 現金で分けやすい | 売却費用、税金、仲介手数料を差し引いた金額を見る |
| 近隣トラブルを防ぎやすい | 売却前の草木、雨漏り、老朽化対策は必要 |
| 将来の相続トラブルを減らしやすい | 思い出の整理や親族への説明が必要 |
売却を考えるときは、「いくらで売れるか」だけでなく、「手取りがいくら残るか」を見ます。
仲介手数料、測量、解体、残置物処分、修繕、登記、税金。表面上の売却価格より、手元に残る金額の方が大事です。
国税庁は、マイホームを売ったときの特例として、一定の要件に当てはまる場合、所有期間の長短に関係なく譲渡所得から最高3,000万円まで控除できる特例を案内しています。ただし、住まなくなってからの期間や建物を取り壊した場合など要件があるため、実家に適用できるかは税務署や税理士に確認が必要です。([nta.go.jp](https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/joto/3302.htm?utm_source=chatgpt.com))
売ることは、親の思い出を捨てることではありません。
ただし、家そのものは手放すことになります。残したい人がいるなら、写真を撮る、柱の傷や庭の木を記録する、仏壇や遺品をどうするか決めるなど、気持ちの整理も売却準備の一部です。
貸す場合は、家賃収入より先に「大家になる覚悟」を見ます
実家を貸す案は、一見よさそうに見えます。
売らずに済む。家賃収入が入る。誰かが住めば空き家より傷みにくい。将来また使えるかもしれない。
ただし、実家を貸すということは、家族が大家になるということです。
入居者募集、修繕、苦情、退去、原状回復、契約、税金。これらを誰が担うのかを決めないまま貸すと、後から負担が偏ります。
| 賃貸で期待しやすいこと | 実際に起きやすい負担 | 先に決めること |
|---|---|---|
| 家賃収入が入る | 空室期間、修繕費、管理手数料、税金がある | 年間収支を試算する |
| 家を残せる | 入居者がいる間は自由に使えない | 将来使う予定があるか |
| 空き家より安心 | 設備故障や近隣対応が必要になる | 管理会社を使うか |
| 売るより気持ちが楽 | 退去時の原状回復で揉めることがある | 契約内容を明確にする |
| 固定資産税の足しになる | 家賃が全額手元に残るわけではない | 所得税や必要経費を確認する |
国税庁は、不動産の貸付けによる賃貸料収入などは不動産所得に該当し、不動産所得は総収入金額から必要経費を差し引いて計算すると説明しています。必要経費には、貸付資産に係る固定資産税、損害保険料、減価償却費、修繕費などが挙げられています。([nta.go.jp](https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1370.htm?utm_source=chatgpt.com))
つまり、家賃10万円が入っても、10万円がそのまま自由に使えるわけではありません。
固定資産税、保険、修繕、管理会社への手数料、確定申告、空室リスクを差し引いて見ます。
国土交通省は、賃貸借契約をめぐる紛争防止などを目的として「賃貸住宅標準契約書」を公表しています。実家を貸す場合は、身内感覚ではなく、契約として扱う必要があります。([mlit.go.jp](https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk3_000023.html?utm_source=chatgpt.com))
「貸せば収入になる」は半分正しいです。
もう半分は、「貸せば責任も生まれる」です。
残す場合は、誰が費用と手間を持つのかを曖昧にしない
売るのも貸すのも決められず、しばらく残すという選択もあります。
気持ちの整理がつかない。親の遺品が残っている。法要が終わるまでは触りたくない。将来、誰かが住むかもしれない。
そういう時期があっても構いません。
ただし、「とりあえず残す」は、費用と管理の担当を決めておかないと、後で揉めます。
| 残す場合に必要なこと | 誰が担当するか決める理由 | メモする内容 |
|---|---|---|
| 固定資産税の支払い | 毎年必ず発生するため | 誰が立て替えるか、後で精算するか |
| 草木・庭の管理 | 近隣トラブルにつながりやすい | 年何回、誰が、費用はいくらか |
| 郵便物の確認 | 重要書類や未払いを見落とさないため | 転送先、確認頻度 |
| 火災保険・地震保険 | 空き家のリスクに備えるため | 契約内容、空き家扱いの確認 |
| 水道・電気・ガス | 維持するか停止するか判断が必要 | 基本料金、凍結・漏水対策 |
| 定期点検 | 雨漏り、害虫、劣化を早めに見つけるため | 月1回、季節ごとなど頻度 |
空き家を残すなら、「誰かがそのうち見るだろう」では危険です。
国土交通省は、空家法の基本指針や特定空家等ガイドラインの改正を公表し、空き家対策の推進に関する情報を示しています。空き家の状態によっては、自治体から指導や勧告等の対象になることがあります。([mlit.go.jp](https://www.mlit.go.jp/report/press/house03_hh_000146.html?utm_source=chatgpt.com))
実家は、誰も住まなくなると家ではなく管理物件になります。
思い出の場所であることと、管理責任があることは同時に成り立ちます。
家族会議では、最初に査定額ではなく「期限」を決めます
売るか貸すかで意見が割れているとき、すぐ不動産会社に査定を頼みたくなります。
もちろん相場を知ることは大切です。
でも、家族の気持ちが荒れている段階で査定額だけが出ると、「高く売れそうだから売ろう」「こんな金額なら売りたくない」と、また別の対立が生まれることがあります。
最初に決めたいのは、期限です。
| 決める期限 | 例 | 理由 |
|---|---|---|
| 保留できる期限 | 四十九日、一周忌、相続登記完了まで | 気持ちの整理と手続きの区切りを作る |
| 費用を見直す期限 | 固定資産税の納付前、保険更新前 | 支払いを放置しないため |
| 家財整理の期限 | 3か月以内、半年以内など | 売却・賃貸どちらにも必要になるため | 査定を取る期限 | 相続登記後、家財整理後 | 現実的な判断材料を得るため |
| 最終判断の期限 | 今年中、次の固定資産税通知まで | 空き家のまま長引かせないため |
「今すぐ売るか貸すか決める」のではなく、「いつまでに何を決めるか」を決める。
これだけで、話し合いの圧は少し下がります。
家族会議は、結論を出す場だけではありません。宿題を分ける場でもあります。
査定や賃貸収支は、同じ条件で比べないと話がずれます
実家を売るか貸すかで話すなら、感情だけでなく数字も必要です。
ただし、数字の出し方がバラバラだと、また揉めます。
「不動産会社Aは高く売れると言った」「B社は賃料が取れると言った」「ネットで見たらもっと高い」と、それぞれが違う数字を持ち寄ると、どれを信じればよいか分からなくなります。
| 比べる項目 | 売る場合 | 貸す場合 |
|---|---|---|
| 入ってくるお金 | 売却価格 | 家賃収入 |
| 差し引く費用 | 仲介手数料、測量、解体、残置物処分、税金 | 修繕費、管理手数料、固定資産税、保険、空室期間 |
| 手元に残る金額 | 売却後の手取り | 年間の実質収支 |
| リスク | 売ったら戻せない、価格変動 | 空室、滞納、修繕、入居者対応 |
| 家族の負担 | 売却準備、家財整理、親族説明 | 大家業、確定申告、管理会社対応 |
| 気持ち | 実家を手放す寂しさ | 家を残せるが自由に使えない |
売却査定は複数社から取る方が判断しやすくなります。
賃貸の場合も、「家賃いくらで貸せそうか」だけでなく、「貸す前に必要な修繕」「管理会社を使う場合の費用」「空室時の負担」「税金」を入れて見てください。
数字を比べる目的は、誰かを説得することではありません。
家族全員が、同じ現実を見ながら話すためです。
親が存命なら、本人の希望を抜きにして決めない方がいい
親が施設に入った、認知症が進んできた、もう実家には戻れなさそう。
そう見える場合でも、親が存命なら、本人の希望をできる範囲で聞くことが大切です。
子ども世代が現実的に動く必要はあります。けれど、本人にとって実家はただの資産ではなく、自分の人生そのものに近い場所です。
| 聞く内容 | 重くなりにくい聞き方 | 注意点 |
|---|---|---|
| 家への思い | 「この家で残しておきたいものはある?」 | 売る前提で聞かない |
| 戻る希望 | 「体調が落ち着いたら、また家に帰りたい気持ちはある?」 | 医療・介護の現実も別で確認する |
| 貸すことへの抵抗 | 「誰かに住んでもらうのは嫌な感じがする?」 | 他人が住むことへの抵抗を軽く見ない |
| 売却への気持ち | 「将来、家をどうしたいと思っていた?」 | その場で結論を迫らない |
| 家財や仏壇 | 「これは残してほしい、というものはある?」 | 処分前に写真やリストを残す |
親の判断能力が低下している場合は、本人の言葉だけで契約判断を進められないこともあります。
その場合は、成年後見制度や代理権、家族信託などの話が関わることもありますが、この記事では深追いしません。必要に応じて司法書士や弁護士、地域包括支援センターなどに相談してください。
大切なのは、「子どもたちで合理的に決めたからよい」としないことです。
本人の気持ちを聞く時間を作ったかどうかは、後から家族の納得にも関わります。
兄弟姉妹で揉めそうなら、感情ではなくメモを共有します
実家の話で兄弟姉妹が揉めるとき、多くは「知らなかった」「勝手に決めた」「自分だけ負担した」という不満が重なります。
近くに住む人が草取りや郵便確認をしている。遠方の人は費用だけ聞かされる。介護をした人は「実家のことまで自分が背負うのか」と感じる。何もしていない人ほど、売るなと言う。
これはかなりしんどいです。
だから、感情だけでなく、事実をメモで共有します。
| 共有すること | 書き方の例 | 目的 |
|---|---|---|
| 現在の状態 | 空き家。月1回、長男が確認。庭木が伸びている | 現実をそろえる |
| 毎年の費用 | 固定資産税○円、保険○円、草木管理○円 | 負担を見える化する |
| 名義 | 父名義のまま。相続登記未了 | 手続きの必要性を共有する |
| 売却案 | 査定予定。手取りは未確認 | 想像で話さない |
| 賃貸案 | 貸すには水回り修繕が必要そう | 家賃だけで判断しない |
| 次の宿題 | 登記確認は長女、査定は長男、家財整理は全員で日程調整 | 一人に偏らせない |
兄弟姉妹への連絡文は、短くて構いません。
「実家の件で、売るか貸すかをすぐ決める前に、まず名義、年間費用、修繕が必要な箇所、売却査定、賃貸にした場合の収支を出したいです。感情的に決めたくないので、次の週末までに分かる範囲を共有します。」
このように、結論ではなく材料を共有すると、話し合いが少し落ち着きます。
不動産会社や業者の話は、家族の合意前に進めすぎない
売るか貸すかで意見が割れているとき、誰か一人が先に不動産会社へ相談することがあります。
情報収集だけならよいのですが、他の家族から見ると「もう売る方向で進めている」「自分に黙って業者を入れた」と感じることがあります。
また、自宅売却や資産管理に関する勧誘では注意が必要です。消費者庁は、住宅の売却や資産の管理に絡む契約について、強引な勧誘や安価での売却契約などに注意を呼びかけ、不要な話ははっきり断るよう案内しています。([caa.go.jp](https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_policy/caution/caution_027/?utm_source=chatgpt.com))
| 業者に相談する前に決めること | 理由 |
|---|---|
| 査定は情報収集であり、売却決定ではないこと | 家族の誤解を防ぐため |
| 誰が窓口になるか | 複数人が別々に話すと情報が混乱するため |
| 査定結果を全員に共有すること | 一部の人だけで判断しないため |
| 契約は家族合意後にすること | 勝手に進めたと言われないため |
| 複数社から話を聞くこと | 相場や条件を比べるため |
| その場で署名しないこと | 急かされた契約を避けるため |
実家の売却や賃貸は、家族の財産と感情に関わる話です。
急いでいるときほど、業者との話は記録を残してください。
「誰と、いつ、何を話し、どんな条件だったか」。これを共有しておくだけでも、後からの不信感を減らせます。
どうしても意見が割れるなら、「期限つき保留」という選択もあります
売るか貸すか、家族の意見がどうしてもまとまらないことがあります。
そんなとき、無理に結論を出すと、家そのものより家族関係が傷つくことがあります。
一方で、何も決めずに放置すると、固定資産税、草木、劣化、近隣対応の負担だけが続きます。
そこで考えたいのが、期限つき保留です。
| 保留する期間 | その間にすること | 保留後に決めること |
|---|---|---|
| 3か月 | 名義、費用、家財、修繕箇所を確認する | 売却査定を取るか |
| 半年 | 一周忌まで気持ちの整理をする | 売る・貸す・残すの方向性 |
| 1年 | 固定資産税、保険、管理費を実際に払ってみる | 維持できるか、管理を続けるか |
| 賃貸お試し前 | 修繕費と想定家賃を出す | 本当に貸すか、売るか |
| 売却前 | 家財整理、写真保存、親族説明 | 媒介契約を結ぶか |
保留は、先送りではありません。
期限と宿題がある保留なら、立派な判断の準備です。
「とりあえず1年そのまま」ではなく、「次の固定資産税通知までに売却査定と賃貸収支を出す」と決めれば、家族も動きやすくなります。
今日できる一歩は、売るか貸すかを決めることではなく「比較表」を作ることです
実家の話は、早く決めたいようで、決めるのが怖い話です。
売れば戻せない。貸せば責任が続く。残せば費用と管理が続く。
だから、今日の一歩は結論ではなく、材料を同じ紙に置くことです。
- 登記上の名義を書く
- 相続登記が済んでいるか確認する
- 固定資産税、保険、管理費、草木管理など年間費用を書く
- 売却した場合の手取り見込みを調べる
- 貸した場合の家賃収入と修繕・管理費を調べる
- 残したい人がいるなら、誰が費用と管理を担うか書く
- 次に家族で話す日を決める
実家は、単なる不動産ではありません。
親の暮らしがあり、子どもの記憶があり、家族それぞれの思いがあります。
でも、思い出があるからこそ、固定資産税や修繕費や空き家管理を誰か一人に押しつけないことも大切です。
売る、貸す、残す。どれを選んでも、何かは手放し、何かは残ります。
まずは、家族の気持ちと現実の費用を分けて見てください。
そのうえで、「今すぐ決めること」と「期限を決めて考えること」を分ければ、話し合いは少しだけ落ち着きます。
実家の結論は、声の大きい人が決めるものではありません。負担する人、思いを持つ人、権利を持つ人が、同じ情報を見ながら決めていくものです。
出典・確認先メモ
- 法務局「相続登記が義務化されました」:令和6年4月1日からの相続登記義務化、3年以内の申請、過料に関する確認先。([houmukyoku.moj.go.jp](https://houmukyoku.moj.go.jp/tokyo/page000275.html?utm_source=chatgpt.com))
- 法務省「不動産を相続した方へ」:遺産分割協議、相続した不動産の相続登記に関する確認先。([moj.go.jp](https://www.moj.go.jp/MINJI/minji05_00435.html?utm_source=chatgpt.com))
- 国税庁「マイホームを売ったときの特例」:居住用財産を譲渡した場合の3,000万円特別控除に関する確認先。([nta.go.jp](https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/joto/3302.htm?utm_source=chatgpt.com))
- 国税庁「不動産収入を受け取ったとき」:不動産所得、賃貸料収入、必要経費に関する確認先。([nta.go.jp](https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1370.htm?utm_source=chatgpt.com))
- 国土交通省「賃貸住宅標準契約書」:賃貸借契約をめぐる紛争防止を目的とした標準契約書に関する確認先。([mlit.go.jp](https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk3_000023.html?utm_source=chatgpt.com))
- 消費者庁「住宅の売却、資産の管理に絡む契約は慎重に!」:住宅売却や資産管理に関する強引な勧誘、契約トラブルへの注意喚起。([caa.go.jp](https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_policy/caution/caution_027/?utm_source=chatgpt.com))


















