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介護費用が払えないとき、まず相談する場所

2026.06.28 更新 なやみ晴れ編集部
#お金・生活費#介護#介護・見守り#介護費用#公的支援
この記事の結論

介護費用が払えないと感じたら、まず支払いを放置せず、費用の内訳と相談先を分けましょう。介護保険の自己負担、施設費、医療費、日用品、自費サービスを整理し、自治体、地域包括支援センター、ケアマネ、施設へ早めに相談することが大切です。

「介護費用が払えないかも」と思ったら、まず請求書を分ける

親御さんの介護が始まると、毎月の支払いが思った以上に増えることがあります。

介護サービスの自己負担、施設の月額費用、病院代、薬代、紙おむつ、通院の交通費、家族が通うためのガソリン代。ひとつひとつは小さく見えても、月末に合計すると、通帳を見ながらしばらく黙ってしまう金額になることがあります。

特に、親御さんの年金だけでは足りない場合、子ども世代のご家族が不足分を出しているケースもあります。「今月は何とか払える。でも来月も同じ金額だったら厳しい」「兄弟に言い出しにくい」「施設に払えないと言ったら退去になるのでは」と、一人で抱え込んでしまう方も少なくありません。

ただ、ここで一番避けたいのは、支払いが苦しいことを誰にも言わず、請求書をそのままにしてしまうことです。

介護費用が苦しいときは、まず「何の費用が、いくら足りないのか」を分けてください。金額が見えると、相談先も見えやすくなります。

費用の種類 具体例 最初に見ること
介護保険サービス 訪問介護、デイサービス、ショートステイ、福祉用具 自己負担額、利用回数、ケアプラン
施設費用 有料老人ホーム、特養、老健、グループホームなど 月額費用、食費、居住費、追加費用
医療費 通院、薬、入院、訪問診療、訪問看護 医療保険、高額療養費、通院頻度
日用品・介護用品 紙おむつ、尿取りパッド、手袋、清拭用品、衣類 毎月の消耗品代、自治体助成の有無
保険外・自費サービス 通院付き添い、夜間見守り、家事支援、配食 本当に必要な時間、保険内で代替できるか
家族側の負担 交通費、仕事を休むことによる収入減、宿泊費 誰がどれだけ負担しているか

「介護費用が払えない」とひとことで言っても、施設費が重いのか、介護サービスの回数が増えているのか、医療費や日用品が積み重なっているのかで、打つ手は変わります。

介護保険の自己負担割合、軽減制度、施設の食費・居住費、自治体の助成、生活支援制度は、本人の所得・世帯状況・資産・自治体・利用サービスによって変わります。この記事は一般的な整理です。具体的な条件は、自治体、地域包括支援センター、ケアマネジャー、施設、医療機関などへ確認してください。

支払いが遅れそうなときは、黙って放置しない

介護費用が払えないかもしれないとき、恥ずかしさや怖さから、請求書を見ないふりしたくなることがあります。

「少し遅れるだけだから」「来月まとめて払えるかもしれない」「施設に言ったら怒られそう」と思っているうちに、状況が悪くなることもあります。

支払いが難しいと分かった時点で、早めに相手へ事情を伝える方が、分割、支払い時期、サービス内容の見直し、制度確認などの選択肢が残りやすくなります。

連絡するときに伝えること

伝え方の例

「今月の介護費用の支払いが一部難しくなっています。放置したいわけではなく、支払い方法や制度の対象になるかを確認したいので、相談できる窓口を教えていただけますか」と伝えると、話を始めやすくなります。

支払いが苦しいと伝えることは、恥ずかしいことではありません。介護は長く続くことがあり、家計の状況も変わります。早めに言えるほど、現実的な調整につながりやすくなります。

相談先は、払えない費用の種類で変わります

介護費用で困ったとき、「どこに相談すればいいのか」が分からず止まってしまう方は多いです。

相談先は一つではありません。困っている費用の種類によって、話す相手を分けると進めやすくなります。

困っていること まず相談する先 相談内容
介護保険サービスの自己負担が重い ケアマネジャー、自治体の介護保険窓口 サービス回数、ケアプラン、負担軽減制度の確認
施設費用が払えない 施設の相談員、施設の事務窓口、ケアマネ、自治体 支払い方法、費用内訳、退去条件、別施設の選択肢
親御さんの年金だけでは足りない 地域包括支援センター、自治体、家族 家計状況、介護サービス、生活支援、家族分担
医療費も重なっている 医療機関の相談窓口、自治体、加入している健康保険 高額療養費、支払い相談、医療費の見通し
借金や生活費不足もある 自治体の生活相談窓口、社会福祉協議会、法テラス等 家計相談、公的支援、債務整理の必要性
家族間で負担が偏っている 家族会議、地域包括支援センター、ケアマネ 費用分担、役割分担、介護サービスの見直し

地域包括支援センターは、高齢者の介護や暮らしに関する相談の入口になります。まだ介護保険サービスを使っていない場合や、どこから始めればよいか分からない場合は、親御さんの住む地域の地域包括支援センターに相談するのが現実的です。

すでに担当ケアマネジャーがいる場合は、まずケアマネジャーに「費用面が厳しく、このままのサービス利用を続けられるか不安」と伝えてください。

介護保険の自己負担と、保険外の費用を混ぜない

介護費用が高いと感じるとき、すべてを「介護代」としてまとめてしまいがちです。

しかし、介護保険の対象になる費用と、保険外の費用を混ぜると、どこを見直せるのか分かりにくくなります。

分類 費用の例 見直し方
介護保険サービス 訪問介護、デイサービス、ショートステイ、福祉用具レンタル ケアマネと利用回数や内容を確認する
施設の基本費用 介護サービス費、家賃相当、食費、居住費、管理費 施設に内訳を確認し、負担軽減制度の対象を調べる
医療・薬 通院、薬、訪問診療、検査 医療機関や保険制度の支払い相談を確認する
日用品 紙おむつ、衣類、洗面用品、理美容、嗜好品 毎月の平均額を出し、自治体助成の有無を見る
自費サービス 保険外の付き添い、家事代行、夜間見守り、配食 必要な時間だけ使っているか、他の方法があるか見る
家族の持ち出し 交通費、仕事を休む、仕送り、立て替え 家族間で記録し、分担を話し合う

費用を分けると、「これは必要な介護サービス」「これは回数を見直せるかもしれない」「これは家族で分担した方がよい」「これは制度確認が必要」と考えやすくなります。

特に、保険外の自費サービスは便利ですが、使う時間が増えるほど家計に響きます。必要な部分だけに絞れているか、介護保険サービスや家族分担で代替できる部分がないかを確認しましょう。

施設費用が続かないときは、退去の前に話し合う

施設費用が払えないと感じると、「このまま退去させられるのでは」と不安になります。

施設ごとに契約内容や対応は異なりますが、支払いが難しくなりそうな時点で、施設の相談員や事務窓口に早めに話すことが大切です。

何も言わずに滞納が続くと、施設側も対応が難しくなります。反対に、早めに事情を伝えれば、支払い方法、費用内訳、利用サービス、転居先、制度の対象などを確認しやすくなります。

施設に聞きたいこと

施設費用が続かない場合、「今の施設で頑張る」だけが答えではありません。本人の状態、要介護度、医療対応、費用、家族の距離によっては、別の施設やサービスを考えた方がよい場合もあります。

ただし、施設変更は本人の生活や体調にも関わります。費用だけで急いで決めず、ケアマネジャー、地域包括支援センター、施設相談員と一緒に考える方が安全です。

在宅介護で費用が苦しいときは、サービス回数と家族の限界を一緒に見る

在宅介護では、施設費用ほど大きな請求がないように見えても、じわじわ家計に響くことがあります。

デイサービス、訪問介護、福祉用具、配食、通院付き添い、紙おむつ、家族の交通費。毎月の固定費のように積み重なると、「家で見ているのに、こんなにかかるのか」と感じることもあります。

このとき、費用だけを削ろうとすると危険です。必要な介護サービスを減らしすぎると、介護する家族の負担が増え、仕事や体調に影響することがあります。

見直す項目 費用だけでなく見ること 相談先
デイサービス 本人の見守り、入浴、家族の休息時間になっているか ケアマネジャー
訪問介護 家族が毎日対応できる内容か ケアマネジャー、事業所
ショートステイ 家族の疲労や緊急時の受け皿になっているか ケアマネジャー
福祉用具 転倒予防や介助負担の軽減につながっているか ケアマネ、福祉用具事業者
自費サービス 本当に必要な時間だけ使っているか 事業者、ケアマネ
配食・日用品 安全や栄養確保に必要か、代替手段があるか 自治体、地域包括支援センター

介護費用を下げることは大事です。ただ、介護するご家族が倒れてしまうと、結果的にもっと大きな費用や負担が発生することがあります。

「このサービスは高いからやめる」ではなく、「やめたら誰が何を担うのか」まで一緒に考えてください。

家族で費用を分けるときは、感情より数字を先に置く

介護費用は、家族間の不公平感につながりやすいテーマです。

近くに住んでいる子どもが通院付き添いをして、遠方の兄弟姉妹はお金だけ少し出す。あるいは、一人だけが費用も時間も負担している。こうした状態が続くと、心の中に「なぜ自分だけ」という気持ちがたまります。

家族で話すときは、いきなり「もっと払って」と言うより、まず数字を見えるようにする方が話しやすいです。

家族で共有したい費用メモ

避けたい言い方:
「私ばかり払っているんだから、あなたも出してよ」

言い換え例:
「毎月の介護費用を一覧にしたら、本人の年金だけでは月にこのくらい不足している。費用と役割をどう分けるか、一度話したい」

もう少しやわらかい言い方:
「責めたいわけではなく、このままだと一人では続かないので、数字を見ながら分担を考えたい」

感情を消す必要はありません。介護の負担が偏っていれば、つらいのは当然です。ただ、家族に伝えるときは、数字と作業を先に置く方が、話し合いが進みやすくなります。

生活費や借金も重なっているなら、介護窓口だけで抱えない

介護費用の問題は、介護だけで完結しないことがあります。

本人の年金が少ない。家族の生活費も苦しい。住宅ローンや家賃、カード支払い、借金、税金の滞納もある。こうなると、介護保険の窓口だけでは足りない場合があります。

その場合は、生活全体の相談先も一緒に考えてください。

重なっている悩み 相談先の例 話す内容
生活費が足りない 自治体の生活相談窓口、社会福祉協議会 収入、支出、介護費用、支払い期限
借金やカード返済がある 法テラス、弁護士、司法書士、消費生活センター 借入額、返済額、滞納状況、督促の有無
税金や保険料が払えない 自治体の税務・保険窓口 滞納額、支払い可能額、分納相談
住まいの費用が重い 自治体、地域包括支援センター、住まいの相談窓口 家賃、住宅ローン、施設費、転居の可能性
家族間で話し合えない 地域包括支援センター、ケアマネ、専門家 費用分担、介護役割、本人の意思

介護費用が払えない状況で、生活費や借金まで重なっているなら、「介護サービスを少し減らせば解決」という単純な話ではないかもしれません。

家計全体を見ないまま無理な支払いを続けると、ご家族の生活まで崩れてしまいます。介護の相談と、生活費の相談を分けて使ってください。

今日できる一歩は、払えない理由を一枚にまとめること

介護費用が払えないと感じると、気持ちは一気に追い詰められます。

「施設にいられなくなるのでは」「親を見捨てることになるのでは」「兄弟に責められるのでは」「自分の生活ももう限界かもしれない」。頭の中でお金会議が始まり、しかも議長が不安なので、なかなか閉会してくれません。

そんなときは、今日すべてを解決しようとしなくて大丈夫です。

まず紙に、次の5つだけ書いてください。

最初に連絡する先は、すでに介護サービスを使っているならケアマネジャー、施設に入っているなら施設の相談員や事務窓口、どこに聞けばよいか分からないなら地域包括支援センターや自治体の介護保険窓口です。

介護費用が払えないことは、家族の努力不足ではありません。介護は長く続くことがあり、本人の状態も、家計も、家族の働き方も変わっていきます。

大切なのは、支払いを一人で抱え込まないことです。請求書を隠すのではなく、内訳を見えるようにする。黙って遅れるのではなく、早めに事情を伝える。家族で責め合うのではなく、数字を置いて話す。

今日はまず、一枚のメモを作るところから始めてください。その一枚が、自治体、ケアマネ、施設、家族に相談するための入口になります。

出典・確認先メモ

よくある質問

Q. 介護費用が払えないとき、まずどこに相談すればいいですか?

すでに介護サービスを使っている場合は担当ケアマネジャー、施設に入っている場合は施設の相談員や事務窓口に早めに相談してください。どこに聞けばよいか分からない場合は、親御さんの住む地域の地域包括支援センターや自治体の介護保険窓口が入口になります。

Q. 施設費用が払えない場合、すぐ退去になりますか?

すぐに退去と決まるとは限りませんが、支払いが難しいことを放置するのは避けた方がよいです。施設へ早めに事情を伝え、費用内訳、支払い方法、制度の対象、別の施設やサービスの選択肢を確認しましょう。

Q. 介護費用を軽くする制度はありますか?

所得や世帯状況、資産、利用しているサービスによって、高額介護サービス費や食費・居住費の負担軽減などを確認できる場合があります。条件は人によって異なるため、自治体の介護保険窓口や地域包括支援センターで確認してください。

Q. 親の年金だけでは介護費用が足りないとき、家族が払うしかありませんか?

家族が一部負担するケースはありますが、すぐに一人で背負う必要はありません。本人の年金・預貯金、介護費用の内訳、使える制度、家族間の分担、サービス内容の見直しを順番に整理しましょう。

Q. 介護費用だけでなく生活費や借金も苦しいときはどうすればいいですか?

介護の相談だけでなく、自治体の生活相談窓口、社会福祉協議会、法テラス、消費生活センターなども選択肢になります。介護費、生活費、借金、税金の支払いを分けて、期限が近いものから相談先を決めましょう。

こんな相談窓口もあります

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