診察は10分なのに、付き添う日は朝から夕方まで終わらない
朝、自分の家を早めに出て実家へ向かう。親を急かしながら着替えと持ち物を整え、車へ乗せ、病院の駐車場を探します。
受付を済ませても、予約時刻どおりに呼ばれるとは限りません。親は「まだか」と何度も聞き、トイレにも付き添う。ようやく診察室へ入ると、親は医師に「特に変わりません」と答えます。
家族が最近の転倒や薬の飲み忘れを説明し、会計を待ち、薬局へ寄る。実家へ送り届けたあと、自宅へ戻るころには一日が終わっています。
会社にはまた半休を頼んだ。子どもの予定も変えた。翌週には別の診療科が入っています。
それでも親から「病院へ連れていってくれただけでしょう」と言われると、言葉にできない疲れが残ります。
通院付き添いの負担は、運転だけではありません。
予約を取り、親の体調を聞き、医師へ説明し、次回の予定を管理するところまで、見えない仕事が連なっています。負担を減らすには、「誰か一人に代わってもらう」より先に、この一連の仕事を分ける必要があります。
一回の通院を七つに分けると、頼める場所が見えてくる
家族が「付き添いを代わってほしい」と頼んでも、相手は何をすればよいのか分からないことがあります。
次回の通院を、次の七つに分けてみてください。
| 通院の工程 | 実際にしていること | 家族以外へ分けられる可能性 |
|---|---|---|
| 受診前の準備 | 予約、持ち物、着替え、薬、症状のメモ | 別居家族が電話予約やメモ作成を担当する |
| 自宅からの移動 | 玄関までの介助、車への乗り降り、運転 | 介護タクシー、福祉車両、地域の移送支援などを検討する |
| 受付・院内移動 | 受付機の操作、車いす、検査室への移動 | 病院の案内や介助体制、訪問介護の対象範囲を確かめる |
| 待ち時間 | 転倒や離席の見守り、トイレ、水分補給 | 民間の付き添いサービスなどを検討する |
| 診察 | 症状の補足、医師の説明の理解、治療方針の確認 | 事前メモ、電話参加、オンライン診療の可否などを病院へ聞く |
| 会計・薬局 | 支払い、処方箋の提出、薬の説明を聞く | 家族間の役割分担や、利用できる院外サービスを確認する |
| 受診後 | 家族への報告、薬の仕分け、次回予約の管理 | 遠方の兄弟が記録や予定管理を担当する |
親が車に乗るところだけ手伝ってほしい人と、診察内容を理解する人が必要な家庭では、選ぶ支援が違います。
「通院付き添いを全部頼めるサービス」を探す前に、今いちばん代わってほしい工程へ丸を付けてください。
毎回の付き添いが必要かは、「病院へ行けるか」だけで決めない
親が一人でバスやタクシーに乗れるから、付き添いは不要とは限りません。
反対に、家族が何年も付き添ってきたからといって、今後もすべての受診へ同行しなければならないとも限りません。
| 今の状態 | 家族の同行を残したい場面 | 一部を減らせる可能性 |
|---|---|---|
| 移動はできるが耳が聞こえにくい | 治療方針や薬が変わる診察 | 安定した定期受診は、書面や聞こえの支援を病院へ相談する |
| 歩行が不安定 | 転倒歴がある、検査後にふらつく可能性がある日 | 移動だけ介助できるサービスを組み合わせる |
| もの忘れがある | 症状を正確に伝えにくい、説明や服薬管理が難しい | 家族が事前メモを作り、移動部分は別の人へ頼む |
| 慢性疾患が安定している | 新しい症状や治療変更があるとき | オンライン診療や受診間隔を医師へ相談する |
| 検査や処置を受ける | 鎮静薬を使う、帰宅後の注意が必要と説明された日 | 家族以外の同行でよいかを医療機関へ事前に聞く |
| 親が自分で説明できる | 重大な治療選択や家族の同意・共有が必要なとき | 通常の受診は本人に任せ、帰宅後に書類を見る |
次のような日は、付き添いを減らすことより、安全と情報共有を優先します。
- 新しい症状が出ている
- 転倒や入院のあと、初めて受診する
- 検査結果や今後の治療方針を聞く
- 薬が大きく変わる可能性がある
- 本人が症状や生活の変化を医師へ伝えにくい
- 検査後の運転や一人での帰宅を止められている
付き添いを減らすことは、親を一人で放り出すことではありません。必要な日へ家族の時間を残すために、安定した受診の支え方を変えるという考え方です。
病院へ電話するときは、「付き添えません」だけで終わらせない
病院へ「家族が付き添えないのですが」と尋ねても、「原則、ご家族でお願いします」と言われることがあります。
病院側も、親のどの部分に手助けが必要なのか分からなければ、対応を判断しにくいからです。
次のように、困る場面を具体的に伝えます。
「母は一人でタクシーに乗れますが、院内で検査室の場所が分からなくなります。受付後の移動を手伝ってもらえる仕組みはありますか」
「父は診察を一人で受けられますが、薬の変更を覚えて帰ることが難しいです。家族のメモを診察前に渡し、説明を書面で受け取る方法はありますか」
「仕事の都合で毎回は同行できません。患者相談窓口や医療ソーシャルワーカーへ、通院方法について相談できますか」
医療ソーシャルワーカーは、病院などで患者や家族の経済的、心理的、社会的な問題について相談を受け、福祉制度や関係機関との調整を支援する職種です。配置状況や窓口の名称は医療機関によって異なります。
病院によっては、次のような部署や職員が相談の入口になります。
- 患者サポートセンター
- 医療福祉相談室
- 地域医療連携室
- 外来看護師
- 医療ソーシャルワーカー
- かかりつけ医の相談窓口
すべての病院に同じ支援があるわけではありません。予約日の当日に受付で頼むのではなく、受診前に電話で聞いておくと、利用できる方法を考えてもらいやすくなります。
診察室へ入れない日も、家族の情報は一枚にして届ける
家族が付き添う理由が「親の代わりに最近の様子を説明すること」なら、毎回長時間待つ以外の伝え方がないか病院へ尋ねます。
事前に受け取ってもらえる場合は、A4用紙一枚に次の内容をまとめます。
| 書く項目 | 記入例 |
|---|---|
| 今回いちばん聞きたいこと | 先月から立ちくらみが増えた。薬との関係を聞きたい |
| 前回からの変化 | 転倒1回、食欲低下、体重が2kg減った |
| 家庭で困っていること | 朝の薬を夜にも飲もうとすることが週2回ある |
| 本人が伝えたいこと | 夜中に何度も目が覚める |
| 家族への連絡が必要なこと | 薬の追加・中止、検査予定、運転や入浴の注意 |
| 連絡先 | 本人の同意を得た家族の氏名と電話番号 |
長い介護記録を全部渡す必要はありません。医師へ尋ねたいことを三つ以内に絞ります。
家族が電話やオンラインで診察へ参加できるか、診察内容をどのように共有できるかは、本人の意向や医療機関の方針によって異なります。予約時に確認してください。
待ち時間を減らすために、医師へ聞いてよいことがあります
高齢の親に複数の持病があると、月に何度も別々の診療科へ通うことがあります。
治療上必要な通院を、家族の判断だけで減らすことはできません。
ただし、次のような調整が可能か、主治医へ相談することはできます。
- 検査と診察を同じ日にまとめられるか
- 複数の診療科を同日に予約できるか
- 安定している薬の処方日数を調整できるか
- 自宅に近い医療機関へ一部の診療を引き継げるか
- かかりつけ医と専門医の役割を分けられるか
- オンライン診療を組み合わせられるか
- 予約時間や比較的待ち時間が短い時間帯を選べるか
オンライン診療は、自宅などから医師の診察を受けられる方法ですが、すべての患者や病状で利用できるわけではありません。対面診療との組み合わせを基本に、医師が安全性や必要な診察内容を踏まえて判断します。
医師へは、通院が面倒だから減らしたいという言い方だけでなく、生活への影響を具体的に伝えます。
「娘が毎回仕事を休んでおり、月3回の通院を続けるのが難しくなっています。治療に影響しない範囲で、日程や受診方法を調整できる部分はありますか」
移動を頼みたいのか、診察まで任せたいのかでサービスが変わる
「介護タクシーを頼めば、病院の中も全部付き添ってもらえる」と思うことがあります。
しかし、送迎、乗降介助、院内移動、診察への同席、待ち時間の見守りは、別料金や別サービスになっている場合があります。
| 方法 | 頼める可能性があること | 事前に聞くこと |
|---|---|---|
| 一般のタクシー | 自宅から病院までの移動 | 一人で乗降できるか、車いすを積めるか |
| 介護・福祉タクシー | 車いすでの移動、乗降介助、事業者によっては院内付き添い | 対象者、介助範囲、待機料、院内付き添い、帰りの予約 |
| 介護保険の通院等乗降介助 | 乗車・降車や通院に伴う移動・手続きの介助 | 対象条件、ケアプランへの位置づけ、交通費、院内介助の範囲 |
| 自治体や地域の移送支援 | 高齢者や移動が難しい人への送迎 | 対象地域、利用条件、予約期限、運行範囲 |
| 民間の付き添いサービス | 受付、待ち時間、診察同席、薬局など | 医療行為はできないこと、時間料金、交通費、報告方法 |
| 家事・介護の保険外サービス | 介護保険で足りない時間や内容の補助 | 介護保険部分との区分、契約内容、キャンセル料 |
要介護認定を受けている人では、訪問介護事業所が通院時の乗車・降車などの介助を提供している場合があります。利用できるかどうかは、本人の状態やケアプラン、事業所の対応によって異なります。また、車両の運賃などは介護保険サービス費とは別に負担する場合があります。
院内での介助や、診察を待っているだけの時間は、必ずしも介護保険の対象になるとは限りません。必要性やケアプラン、医療機関側の対応によって扱いが異なり、介護保険外サービスとして契約する場合もあります。
見積もりを頼むときは、「病院までお願いします」ではなく、次のように伝えます。
「自宅の玄関から車への移乗、病院の受付、診察室までの移動、診察への同席、薬局、帰宅までのうち、どこまで依頼できますか。介護保険と自費を分けた総額も教えてください」
介護認定があるなら、ケアマネジャーへ「通院の日を丸ごと」伝える
ケアマネジャーへ「病院の送迎を頼みたい」とだけ話すと、移動手段の提案で終わることがあります。
実際には、通院前の着替え、階段の移動、トイレ、院内での見守り、帰宅後の服薬まで困っているかもしれません。
次のように、一日の流れで伝えます。
「父は玄関まで一人で出られません。車への乗り降りには支えが必要です。病院では車いすを使い、場所が分からなくなるため見守りも必要です。診察内容は家族へ報告してほしいです。家族が毎月仕事を休まずに済む組み合わせを考えたいです」
ケアマネジャーには、次の点を尋ねます。
- 訪問介護の通院支援を利用できる状態か
- 対応できる事業所が地域にあるか
- 介護保険の対象と自費になる部分
- 介護タクシーや地域の移送サービス
- 院内付き添いまで必要な場合の組み合わせ
- 家族が付き添う回数を減らしたケアプランが可能か
すでにサービスを利用していても、通院負担が増えたならケアプランを見直す理由になります。
介護認定がなくても、地域包括支援センターへ話してよい
親が自分で歩ける、身の回りのこともある程度できるという理由で、介護保険の申請をしていない家庭もあります。
その状態でも、家族の付き添いがなければ通院できない、仕事を毎月休んでいる、薬の管理まで家族が担っているなら、地域包括支援センターへ相談できます。
地域包括支援センターは、市町村が設置する高齢者の総合相談窓口です。住所ごとに担当が分かれ、高齢者の生活に関する相談を受け、必要な制度やサービスへつなぐ役割があります。
電話では、次のように伝えます。
「82歳の母が一人暮らしです。月2回通院しており、娘が毎回仕事を休んで付き添っています。移動だけでなく、受付や医師の説明にも支えが必要です。介護認定を含め、家族以外の支援を使えるか相談したいです」
用意できると話が進みやすい内容は次のとおりです。
- 親の年齢と暮らしている住所
- 通院の回数と診療科
- 一人で難しい工程
- 歩行、もの忘れ、聞こえなどの状態
- 家族が付き添っている頻度
- 家族の仕事や生活への影響
- 本人が外部の支援を嫌がるか
「利用できる制度名が分からない」と前置きして構いません。制度を選ぶのではなく、今起きている負担を伝える電話です。
親が「家族でなければ嫌だ」と言ったら、全部かゼロかにしない
外部の送迎や付き添いを提案すると、親が嫌がる場合があります。
「知らない人と病院へ行きたくない」
「子どもが付き添うのが普通だ」
「お金を払ってまで頼む必要はない」
親にとっては、病院が不安な場所だからこそ、慣れた家族にいてほしいのかもしれません。
その気持ちを否定せず、家族が今後も続けられる形を伝えます。
| 親の言葉 | 返し方の例 |
|---|---|
| 「あなたが来れば済むでしょう」 | 「来られる日は一緒に行きたい。でも毎回仕事を休むと続かないから、移動だけ頼める日も作りたい」 |
| 「知らない人は嫌」 | 「最初の一回は私も一緒に行って、どんな人か見てから決めよう」 |
| 「一人で行ける」 | 「移動はできると思う。ただ、薬が変わったときの説明だけ一緒に聞きたい」 |
| 「お金がもったいない」 | 「費用を先に調べて、月に一回だけ頼む場合と比べてから決めよう」 |
| 「子どもが親を見るのは当然」 | 「これからも支えたいからこそ、私一人で続ける形にはしないでおきたい」 |
最初から通院のすべてを任せる必要はありません。
行きだけ介護タクシーを使う。受付までは支援者に頼み、診察には家族が合流する。安定した定期受診だけ外部へ頼む。
本人が受け入れやすい小さな範囲から試します。
兄弟の分担は「付き添える人」だけを探さない
遠方の兄弟へ付き添いを頼むと、「平日は無理」「近くにいる人がやるしかない」と言われることがあります。
現地へ行けなくても、通院に関わる仕事は分担できます。
| 役割 | 離れていてもできること |
|---|---|
| 予約担当 | 病院へ電話し、予約変更や同日受診の可否を聞く |
| 情報担当 | 家族から最近の様子を集め、医師へ渡すメモを作る |
| 費用担当 | 介護タクシーや付き添いサービスの料金と条件を調べる |
| 連絡担当 | 診察結果を家族へ共有し、次回予定をカレンダーへ入れる |
| 薬担当 | お薬手帳の写真や処方内容を確認し、家族間で共有する |
| 休日の同行担当 | 検査や重要な説明がある日だけ予定を調整する |
「誰か代わって」ではなく、次のように一つの役割を頼みます。
「来月の診察には私が行くので、病院へ電話して、検査と診察を同じ日にできるか聞いてほしい」
「介護タクシーを3社調べて、玄関介助と院内付き添いを含む金額を表にしてほしい」
通院当日に実家へ行く人だけが、介護をしているわけではありません。見えない準備を分けるだけでも、付き添う人の負担は軽くなります。
仕事を休むなら、有給休暇だけで耐え続けない
親の通院のたびに年次有給休暇を使い、残り日数を心配している人もいます。
育児・介護休業法の介護休暇は、要件を満たす家族の介護や世話のために、年次有給休暇とは別に取得できる制度です。通院の付き添いや介護サービスに必要な手続きにも利用でき、対象家族が1人なら年5日、2人以上なら年10日まで、原則として時間単位でも取得できます。休暇中を有給とするか無給とするかは勤務先の規定によります。
勤務先へは、親の病名や家庭事情を詳しく話す前に、次の制度があるかを確認します。
- 介護休暇
- 介護休業
- 短時間勤務
- 時差出勤やフレックスタイム
- 残業や深夜勤務の制限
- 会社独自の家族介護休暇
- テレワークや中抜けの扱い
2025年4月からは、介護離職防止に向け、事業主に両立支援制度を利用しやすくする雇用環境の整備などが義務づけられています。制度の対象になるか、申出方法が分からない場合は、人事・労務担当者や都道府県労働局の雇用環境・均等部(室)へ確認できます。
介護休業も、自分が長期間付き添い続けるためだけの制度ではありません。厚生労働省は、介護サービスを探し、仕事と介護を両立できる体制を整える準備期間として活用する考え方を示しています。
仕事を辞めるかどうかを決める前に、外部支援と職場の制度を一度並べてください。
付き添いサービスを選ぶときは、「診察内容を聞く」まで頼めるかを見る
民間の付き添いサービスは、名称が同じでも対応範囲が異なります。
料金だけでなく、次の点を書面で確かめます。
- 自宅の中から介助を始められるか
- 車いすや歩行器へ対応できるか
- 交通費、車両代、待機料が別にかかるか
- 診察室へ同席できるか
- 医師の説明をどのように家族へ報告するか
- 会計や薬局まで依頼できるか
- 予定時間を超えた場合の料金
- 本人の体調が悪化したときの対応
- キャンセル料はいつから発生するか
- 担当者が毎回変わる可能性があるか
付き添う人は、医師の代わりに治療を判断したり、医療行為をしたりすることはできません。
本人が治療内容を理解して決めることが難しい場面や、家族へ判断を求められる可能性がある日は、家族も連絡を受けられるようにしておきます。
契約前には、「受診中に治療方針の選択を求められた場合、誰へ連絡するか」まで決めておくと安心です。
家族が付き添えなくなった時点で、受診そのものを止めない
付き添う家族が体調を崩したり、仕事を休めなくなったりすると、親が受診を延期することがあります。
一度の延期で直ちに問題が起きるとは限りませんが、薬が切れる、必要な検査が延びる、症状の悪化を見逃す状態は避けたいところです。
家族が行けないと分かったら、予約日まで放置せず、病院へ次の点を聞きます。
- 本人一人での受診が可能か
- 予約を家族が同行できる日へ変更できるか
- 医師が認める範囲でオンライン診療を利用できるか
- 院内の移動や受付を支える方法があるか
- 処方薬が切れる場合にどうすればよいか
- 患者相談窓口へ通院方法を相談できるか
家族が付き添えないことを隠す必要はありません。
「本人だけでは受付と薬の説明が難しいのですが、家族が今月は同行できません」と伝えれば、医療機関側も受診方法を一緒に考えやすくなります。
急な症状がある日は、付き添いの手配より医療への連絡を優先する
いつもの定期通院であれば、日程や移動方法を調整できます。
一方で、次のような症状が急に現れた場合は、介護タクシーや付き添いサービスの空きを探す前に、救急要請や医療機関への連絡を考えてください。
- 突然、顔の片側がゆがんだ
- ろれつが回らない、言葉が出ない
- 片方の腕や脚に力が入らない
- 急な強い胸痛や息苦しさがある
- 支えなしでは立てないほど急にふらつく
- 呼びかけへの反応が悪い
本人が「次の予約日まで待つ」と言っても、突然の症状は通常の通院付き添いとは分けて対応します。
次回の受診一回だけを使って、減らせる工程を探す
これから先の通院を全部組み直そうとすると、調べるだけで疲れます。
まず、次回の受診一回だけを紙に書き出してください。
| 工程 | 今の担当 | 次回試すこと |
|---|---|---|
| 予約と質問メモ | 付き添う娘 | 遠方の兄に作成を頼む |
| 実家から病院 | 付き添う娘が運転 | 介護タクシーの料金を聞く |
| 院内移動 | 付き添う娘 | 病院へ利用できる支援を聞く |
| 診察 | 親と娘 | 重要な受診なので今回は同行する |
| 薬局 | 付き添う娘 | 待ち時間と受け取り方法を薬局へ聞く |
| 家族への報告 | 付き添う娘 | 兄が共有用メモを管理する |
全部を外部へ任せなくても、予約電話と家族への報告を別の人へ渡すだけで、気持ちの負担が変わることがあります。
移動だけを頼めれば、病院で合流する時間まで仕事ができます。安定した診察を本人へ任せられれば、重要な検査の日に休暇を残せます。
通院付き添いを減らす目的は、親との関わりを減らすことではありません。家族でなければできない支えと、家族以外にも任せられる作業を分け、無理なく通院を続けることです。
今日できることは一つです。
次回の通院について、「移動」「院内」「診察」「薬」のうち、いちばん重いものへ丸を付けてください。
介護認定があればケアマネジャーへ、認定がなければ地域包括支援センターへ、病院内の困りごとなら患者相談窓口へ、その丸を付けた部分から尋ねます。
「家族が行くしかない」と思っていた一日も、分けてみれば、誰かへ渡せる仕事が見つかります。毎回付き添える家族になることより、親が必要な受診を続けられる形を残すことを目標にしてください。
出典・確認先メモ
- 厚生労働省「介護サービス情報公表システム・訪問介護」:訪問介護、通院時の乗車・降車等介助、利用者負担に関する確認先。
- 厚生労働省「介護保険サービスと保険外サービスを組み合わせて提供する場合の取扱い」:院内介助や保険外サービスとの区分に関する確認先。
- 厚生労働省「介護サービス情報公表システム・地域包括支援センター」:高齢者の総合相談と担当区域に関する確認先。
- 厚生労働省「医療ソーシャルワーカー業務指針」:患者・家族の経済的、心理的、社会的な問題や制度利用への支援に関する確認先。
- 厚生労働省「オンライン診療について 国民・患者の皆様へ」:オンライン診療の役割、利用条件、対面診療との組み合わせに関する確認先。
- 厚生労働省「介護休暇」「介護休業制度特設サイト」:通院付き添いに利用できる介護休暇、仕事と介護の両立支援制度に関する確認先。















