今月だけで五回目の通院。職場へ休みを言い出しにくくなった
月曜日は母の整形外科、木曜日は父の眼科。
翌週には内科と泌尿器科があり、その間に検査結果を聞くための受診も入っています。
病院へ連れていくだけなら半日で済むと思っていたのに、朝早く実家へ迎えに行き、受付をして、診察を待ち、会計と薬局を終えるころには夕方です。
親は長く歩けないため、駐車場から院内まで腕を支えます。受付で質問されると、親は薬の名前や前回の診察内容を思い出せず、子どもが代わりに答えます。
診察室では医師の説明を聞き、次回予約を取り、家へ戻ってからきょうだいへ報告する。
その一日が終わると、仕事のメールがたまり、自分の家の夕食も遅くなっています。
次の予約票を見ながら、心の中ではこう思います。
「もう毎回は無理」
けれど、その言葉を親へ伝えれば、見捨てるようで言えません。
一人で行かせて途中で転んだらどうしよう。医師の説明を聞き違えたら。大事な治療を断ってしまったら。
付き添う家族が限界になるのは、親を大事にしていないからではありません。
送迎、歩行介助、診察の記録、意思決定、会計、薬の受け取りという別々の仕事を、一人が毎回まとめて引き受けているからです。
通院の負担を減らすときは、「病院へ行く回数」だけを見ません。
一回の通院に含まれる仕事を分け、家族でなければできない部分だけを残します。
一日の付き添いを、五つの仕事に分けてみます
「病院へ付き添う」と一言でまとめると、全部を家族が行うしかないように感じます。
実際には、次のような役割が重なっています。
| 通院で必要なこと | 具体的な作業 | 家族以外へ頼める可能性 |
|---|---|---|
| 自宅から病院までの移動 | 玄関から車までの介助、乗降、車いす、送迎 | 介護保険の通院等乗降介助、福祉・介護タクシー、自費送迎など |
| 院内での移動と待機 | 受付、診察室への移動、トイレ、検査室への案内 | 訪問介護の院内介助、自費の付き添い、病院職員による支援など |
| 医師への情報提供 | 症状、服薬、家庭での変化を説明する | 本人のメモ、家族からの事前連絡、支援者の記録など |
| 説明を聞いて判断する | 治療方針、検査、入院、手術などの説明を聞く | 本人の状態と医療機関の対応により、家族の同席や電話参加を検討 |
| 会計・薬・次回予約 | 支払い、処方箋、薬局、予約票の管理 | 本人、同行支援者、薬局との連携など |
たとえば、親が一人で医師の説明を理解できるものの、歩行だけが難しいなら、家族が必要なのは診察への同席ではなく移動支援かもしれません。
反対に、自分で病院へ行けても、治療内容を覚えられない場合は、送迎より診察時の情報共有が必要です。
全部を外部へ任せるか、全部家族で行うかではありません。
「移動は頼むが、大事な診察だけ家族が同席する」という分け方ができます。
まず一か月分の通院を、理由ごとに並べます
通院回数が多いと感じても、どの受診がどの目的なのかを家族が把握できていないことがあります。
予約票、お薬手帳、診察券を集め、一か月分を表へ書きます。
| 医療機関・診療科 | 受診の目的 | 頻度 | 家族の同席が必要な理由 |
|---|---|---|---|
| 内科 | 血圧・糖尿病の定期診察と処方 | 四週間ごと | 普段は本人だけでも説明を理解できる |
| 整形外科 | 膝の痛みとリハビリ | 週一回 | 長距離を歩けず、送迎が必要 |
| 眼科 | 定期検査 | 三か月ごと | 検査後に見えにくくなり、一人で帰れない |
| 泌尿器科 | 薬の継続処方 | 二か月ごと | 症状が安定しており、本人だけでも受診できそう |
| 総合病院 | 検査結果と今後の治療説明 | 今回のみ | 治療の選択があるため家族も説明を聞きたい |
この表を作る目的は、受診を減らすと家族だけで決めることではありません。
医師やケアマネジャーへ、「どの通院の何が負担になっているのか」を具体的に伝えるためです。
毎回家族が行きたい受診と、別の人へ渡せる受診を分けます
家族の同行が特に役立つのは、本人の安全確保や治療上の判断に関わる場面です。
| 家族の同行を優先したい場面 | 別の方法を検討しやすい場面 |
|---|---|
| 初診で症状や生活状況を詳しく伝える | 状態が安定した定期受診 |
| 検査結果を聞き、今後の治療を選ぶ | 同じ薬を継続するための受診 |
| 入院、手術、治療変更などの説明がある | 決まった処置やリハビリのための通院 |
| 親が医師の説明を理解・記憶しにくい | 本人が医師と問題なく話せる |
| 急に体調や認知面が変わった | 移動だけに介助が必要 |
| 薬の重複や副作用が疑われる | 薬局への処方箋提出と薬の受け取りが主になる |
実際に家族以外の付き添いが可能か、家族の電話参加や事前メモを受け付けてもらえるかは、医療機関によって異なります。
予約窓口へ、次のように聞きます。
「親は一人で診察を受けられますが、説明を忘れることがあります。家族が事前にメモを渡したり、診察時に電話で説明を聞いたりすることはできますか。」
「次回は移動支援の人が同行します。家族の同席が必要になる内容が予定されていますか。」
家族の付き添いが必要かどうかを、診察当日の朝に決めないことが負担軽減の第一歩です。
主治医には、「通院を減らしたい」ではなく六つの質問をします
家族の都合だけで診察を延期したり、薬が残っているからと受診をやめたりするのは避けます。
一方で、現在の通院間隔や医療機関が今後も最適かは、医師へ尋ねられます。
診察室で聞くこと
- 体調が安定している場合、受診間隔を延ばせる可能性はありますか
- 検査日と診察日を同じ日にできますか
- 同じ病院の複数の診療科を、同日に予約できますか
- 家の近くの医療機関へ一部の診療を引き継げますか
- 毎回家族が同席すべき受診と、本人だけでもよい受診を分けられますか
- 通院が難しくなった場合、訪問診療やオンライン診療の対象になりますか
医師への伝え方
「治療を減らしたいのではありません。家族の付き添いが月五回あり、このままでは継続が難しい状態です。医学的にまとめられる受診や、家族が同席しなくてもよい受診があるか教えてください。」
「次回から付き添いが必要な診察には家族が行き、それ以外は移動支援を使いたいです。家族の同席が必要な回を事前に教えてもらえますか。」
医師に家族の疲労を話すのは、治療を軽く扱うことではありません。
通院を継続できる形へ調整するための情報です。
複数の医療機関へ通っている場合は、薬と検査の重なりも見てもらいます
内科、整形外科、泌尿器科、眼科などへ通っていると、家族にもそれぞれの役割が分からなくなることがあります。
お薬手帳と検査結果を持参し、主に全身を見てもらっている医師や薬剤師へ、次の点を尋ねます。
- 同じ目的の薬や似た作用の薬が重なっていないか
- 同じような血液検査を複数の医療機関で行っていないか
- 一部の薬を一つの医療機関で管理できる可能性があるか
- 専門医で継続して診る必要がある症状はどれか
- 状態が安定した後、近くのかかりつけ医へ戻れる診療はあるか
診療科を家族の判断でやめるのではなく、各医師へ役割と今後の通院見込みを聞きます。
親の治療内容によっては、専門医への定期受診を続ける必要があります。回数をまとめられるかどうかは、医療上の必要性を優先して決めます。
移動が負担なら、家族の車以外を先に考えます
診察への同席よりも、実家へ迎えに行き、車いすを積み、病院の入口まで連れていくことが負担になっている家庭があります。
要介護認定を受けている場合、訪問介護の中に、通院などを目的とした乗車・移送・降車の介助を提供する事業所があります。利用には本人の状態やケアプランへの位置づけなどが関係するため、担当のケアマネジャーへ確認します。
ケアマネジャーへ聞くこと
- 親は通院等乗降介助の対象になるか
- 自宅の玄関から車まで、どの範囲を介助してもらえるか
- 車いすや階段の介助へ対応できるか
- 介護保険で扱う介助と、別に支払う運賃・費用は何か
- 予約可能な曜日と時間
- 帰りの診察終了時刻が読めない場合、どのように予約するか
- 院内の受付や待機まで頼めるか
「介護タクシー」という呼び方でも、車両、乗降介助、院内付き添い、待ち時間の扱い、利用条件は事業者によって異なります。
料金を聞くときは、片道運賃だけでなく、自宅内の介助、階段、車いす、待機、院内付き添い、キャンセル料を含む見込み額を尋ねます。
病院の中まで付き添ってもらえるとは限りません
移動を頼めても、受付から診察、検査、会計まで誰が同行するのかが残ります。
訪問介護による院内介助は、すべての受診で一律に介護保険の対象になるわけではありません。
厚生労働省は、適切なケアマネジメントがあり、院内スタッフだけでは対応が難しく、本人が移動・見守り・排泄などの介助を必要とする場合について、保険者が個別に判断する考え方を示しています。
そのため、ケアマネジャーへは「通院の車が必要」とだけ言わず、院内で何が一人では難しいかを伝えます。
| 院内で困ること | 具体的な伝え方 |
|---|---|
| 長距離を歩けない | 入口から診察室まで車いすを押す人が必要 |
| 受付の手続きが分からない | 診察券、問診票、検査受付の順序を一人では進められない |
| 認知面の変化がある | 待っている間に場所を離れ、戻れなくなることがある |
| トイレ介助が必要 | 衣類の上げ下ろしや移乗を一人では行えない |
| 長い待ち時間に体調を崩す | 水分、姿勢、薬などの見守りが必要 |
介護保険で対応できない部分について、自費の付き添いサービスを組み合わせる方法もあります。
利用する場合は、医療行為や治療判断までは任せられないこと、診察室へ同席できるか、医師の説明を家族へどう共有するかを事前に確かめます。
診察内容を覚えられない親には、「人」だけでなく記録を付けます
家族が毎回同行する理由が、「親だけでは医師の説明を覚えられない」ことである場合、記録方法も整えます。
受診前の一枚
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今日、一番聞きたいこと: 前回から変わった症状: 薬を飲んで困ったこと: 家で起きたこと: 次回までに家族が知りたいこと: |
診察後に書いてもらうこと
- 病状は変わったか
- 薬の変更はあるか
- 次回までに注意する症状
- 次回の受診日と検査
- 家族の同席が必要か
医療機関によっては、家族からの事前メモ、診察時の電話参加、支援者の同席などへの対応が異なります。
本人の診療情報を家族へ伝える際には本人の同意などが関係する場合もあるため、「家族が行けない日の情報共有方法」を予約時に聞いてください。
親が意思表示できるうちに、「治療内容を長女にも共有してよい」「緊急時は長男へ連絡してよい」など、医療機関へ伝える範囲を本人と話しておくと進めやすくなります。
病院に相談窓口があれば、通院を続ける方法を一緒に考えてもらえます
大きな病院などには、患者相談窓口、医療福祉相談室、地域連携室といった名称の窓口が設けられていることがあります。
医療ソーシャルワーカーは、患者や家族が抱える療養上の心理的・社会的・経済的な課題、受診・受療、治療と仕事・介護の両立などについて、多職種や地域の機関と連携して支援する役割を担います。
相談窓口へ伝える例
「母が複数科へ通院しており、娘が月五回仕事を休んで付き添っています。このままでは通院を続けられません。同日に予約できる診療科、院内の移動支援、近くの医療機関との連携について相談したいです。」
「父は診察内容を覚えられません。家族が来られない日の説明共有について、病院で利用できる方法を知りたいです。」
窓口の名称や対応範囲は医療機関によって異なります。
受付で「通院付き添いと仕事の両立について相談できる窓口はありますか」と尋ねます。
通院そのものが難しくなったら、訪問診療を主治医へ聞きます
歩行が難しくなり、玄関から車へ移るだけで大きく消耗する。認知症が進み、病院の待合室で落ち着いて待てない。
このように通院による療養が難しくなった人には、医師が定期的・計画的に自宅を訪ねる訪問診療が選択肢になる場合があります。
訪問診療は、家族が忙しいという理由だけで一律に利用できるものではなく、病気やけがによって通院が困難かどうかなどを医師が判断します。
主治医へ聞きたいこと
- 現在の状態は訪問診療の対象になるか
- 今の医療機関が訪問診療へ対応しているか
- 対応していない場合、地域の医療機関へ紹介できるか
- 専門医への通院を一部残す必要があるか
- 緊急時や夜間はどこへ連絡するか
- 薬、検査、訪問看護とどのように連携するか
- 診療費以外に交通費などがかかるか
訪問診療へ切り替えれば、すべての検査や専門診療を自宅で受けられるとは限りません。
自宅で続ける診療と、病院へ行く必要がある診療を分けて考えます。
オンライン診療は、通院をすべて置き換えるものではありません
状態が安定している定期診察などでは、オンライン診療を利用できる医療機関があります。
ただし、対面での診察や検査が必要な場合もあり、オンライン診療が適切かどうかは医師が判断します。利用には対応する機器や通信環境、本人の操作支援なども必要です。
医療機関へ聞くこと
- 親の病気と状態はオンライン診療に向いているか
- 対面受診とどのように組み合わせるか
- 家族が別の場所から同席できるか
- 親一人で端末を操作できない場合、支援者がいてよいか
- 検査や処方箋、支払いはどのように行うか
「病院へ行かなくて済むから」と家族だけで決めず、本人が画面越しに医師と話せるかも見ます。
操作のために毎回家族が実家へ行くなら、負担があまり変わらないこともあります。
親には「もう付き添えない」だけでなく、できる範囲を伝えます
家族が限界になり、突然「もう病院には行けない」と伝えると、親は治療まで拒まれたように感じることがあります。
付き添えないことと、治療を続けてほしい気持ちを分けて伝えます。
会話例
「病院へ行くなと言っているわけではないよ。治療は続けてほしい。ただ、私は毎回一日仕事を休むことができなくなっているんだ。」
「大事な検査結果を聞く日は一緒に行くよ。いつもの診察は、送迎を頼んで一人で受けられる方法を先生に聞きたい。」
「行き帰りだけ人に頼み、診察の説明は電話で私も聞けるか、病院へ相談してみよう。」
「月に五回すべては難しいけれど、家族が行く日を月二回までにして、残りを別の方法へ変えたい。」
親が「知らない人とは行きたくない」と言う場合は、最初から一人で任せず、初回だけ家族も同行する方法があります。
本人がどこに抵抗を感じているのかを聞きます。
| 親の抵抗 | 小さく始める案 |
|---|---|
| 知らない車に乗るのが嫌 | 家族も同乗して一度利用する |
| 診察室で説明できない | 家族のメモを持参し、電話参加が可能か聞く |
| 会計や薬局が分からない | 院内付き添いの範囲をケアマネジャーへ相談する |
| 家族に来てほしい | 治療変更がある回だけ同行すると約束する |
| 支援を使うことが恥ずかしい | 自宅で暮らし続けるための移動手段だと伝える |
きょうだいへの依頼は、「付き添って」より役割を細かくします
「通院を手伝って」と頼んでも、遠方や仕事を理由に話が進まないことがあります。
一日すべてを任せるのではなく、分担できる作業を渡します。
| 必要な作業 | 分担例 |
|---|---|
| 診察への同行 | 治療方針を聞く日は長女、検査日は長男 |
| 送迎の予約 | 遠方のきょうだいが介護タクシーを手配する |
| 医師への質問メモ | 家族の共有メモに全員が書き込む |
| 診察内容の共有 | 同行者が要点を三行で記録する |
| 薬の管理 | 薬局との連絡担当を一人にする |
| ケアマネジャーとの調整 | 平日の日中に連絡できる家族が担当する |
| 費用 | 自費の付き添いや交通費を家族で分担する |
「近くに住んでいるから」という理由で、通院のすべてを一人へ任せないようにします。
遠方の家族でも、予約、情報の整理、費用の分担、職場へ休みを申請して数か月に一度同行することは考えられます。
仕事を休む場合は、年次有給休暇だけで考えないようにします
一定の要件を満たす労働者は、要介護状態にある対象家族の介護や世話のために、介護休暇を利用できます。
厚生労働省は、介護休暇を通院の付き添いや介護サービスの手続き、ケアマネジャーとの短時間の打ち合わせにも使えると案内しています。対象家族が一人なら年五日、二人以上なら年十日まで、原則として一日または時間単位で取得できます。休暇中を有給とするか無給とするかは会社の規定によります。
勤務先へ聞きたいこと
- 介護休暇の申請方法
- 時間単位で取得できるか
- 休暇中は有給か無給か
- 短時間勤務や時差出勤などの制度があるか
- 在宅勤務と通院付き添いを組み合わせられるか
- 社内の仕事と介護の相談窓口はどこか
制度を使える日数には限りがあります。
休暇だけで毎月の通院を乗り切ろうとせず、介護サービスなどと組み合わせるための時間として使います。
急な変化がある通院まで、負担を理由に先延ばしにはしません
定期受診の調整とは別に、早めに医療へつなぐ必要がある変化もあります。
- 急に歩けなくなった、何度も転ぶ
- ろれつが回らない、片側の手足が動かしにくい
- 強い胸痛や息苦しさがある
- 数日で会話や認知状態が大きく変わった
- 食事や水分が取れず、ぐったりしている
- 薬を重ねて飲んだ可能性があり、体調が悪い
- 転倒して頭を打った後から様子が違う
このような状態では、通常の予約日を待つのではなく、かかりつけ医、救急相談、119番など、状態に応じた連絡を優先します。
通院付き添いを減らす話は、必要な医療を受けないという話ではありません。
緊急時には動ける余力を残すためにも、安定している定期受診の負担を見直します。
ケアマネジャーには、「大変です」より失った時間を伝えます
担当のケアマネジャーがいても、家族が毎回付き添っていることを当然と思われている場合があります。
負担を具体的な数字で伝えます。
| 伝えること | 例 |
|---|---|
| 通院回数 | 今月は四つの医療機関へ計五回 |
| 一回の所要時間 | 送迎を含め、一回六時間ほど |
| 移動上の介助 | 階段、乗降、車いす、院内移動が必要 |
| 親が一人で難しいこと | 受付、診察内容の記憶、会計 |
| 仕事への影響 | 二か月で有給休暇を六日取得した |
| 家族が今後できる範囲 | 同行できるのは月二回まで |
居宅介護支援では、ケアマネジャーが本人の心身状態や生活環境を把握し、本人・家族・サービス事業者とサービス内容を検討して、関係機関との連絡や調整を行います。
依頼の言葉
「母の通院は月五回あります。娘が同行できるのは月二回までです。残りの受診について、送迎だけで足りる日と、院内介助が必要な日を分け、利用できる事業所を探してほしいです。」
「通院のために介護サービスを使えるかだけでなく、訪問診療や病院の相談窓口へつなぐ必要があるかも含めて考えたいです。」
介護認定を受けていない場合や、担当のケアマネジャーがいない場合は、親が住む地域の地域包括支援センターへ相談できます。地域包括支援センターは、高齢者や家族の総合相談を受け、保健・医療・介護などの支援につなぐ役割を担っています。
今日するのは、次の通院を断ることではなく、一回分を分解することです
次の予約票を一枚だけ取り出し、次の五つを書いてください。
|
次の通院日と受診目的: 親が一人では難しいこと: 家族が行く必要がある部分: ほかの人へ頼めそうな部分: 明日、質問する相手: |
たとえば、次のように書けます。
受診目的:整形外科でいつものリハビリ。
一人では難しいこと:自宅の階段と車の乗り降り。
家族が必要な部分:今回は治療変更がないため、診察同席は不要かもしれない。
頼めそうな部分:自宅から病院までの乗降介助と送迎。
明日の質問先:ケアマネジャーと整形外科の予約窓口。
そのメモを見ながら、ケアマネジャーへ電話します。
「次の受診を、家族が一日付き添わずに行う方法を考えたいです。乗降だけでよいのか、院内介助も必要なのかを一緒に見てください。」
次に病院へ、受診の目的と家族同席の必要性を聞きます。
一度ですべての通院を変えなくても構いません。
月五回のうち一回だけ送迎を頼む。検査と診察を同じ日にできないか聞く。大事な説明の回だけ家族が行く。
一回分を家族の外へ渡せれば、次の一回も見直せます。
親の治療を続けることと、家族が仕事や自分の暮らしを守ることは、どちらか一方を諦める話ではありません。
毎回付き添わなくても必要な医療を受けられる形をつくることが、これからも親を支えるための現実的な方法です。
出典・確認先メモ
- 介護サービス情報公表システム「訪問介護」:通院を目的とした乗車・移送・降車の介助を提供する事業所、訪問介護の内容に関する確認先。
- 厚生労働省「訪問介護における院内介助の取扱いについて」:院内介助の必要性、ケアマネジメント、保険者による判断に関する確認先。
- 厚生労働省「訪問診療・往診等における距離要件について」:通院による療養が困難な人への訪問診療に関する確認先。
- 厚生労働省「オンライン診療について」:オンライン診療の利用と医師による適否判断に関する確認先。
- 厚生労働省「医療ソーシャルワーカー業務指針」:患者・家族の療養上の課題、受診・受療、仕事や介護との両立支援に関する確認先。
- 厚生労働省「介護休暇」:通院付き添いでの利用、取得日数・単位、賃金の扱いに関する確認先。
- 厚生労働省「地域包括ケアシステム」・介護サービス情報公表システム「居宅介護支援」:地域包括支援センターとケアマネジャーの役割に関する確認先。















