受診拒否とは、必要な受診を本人が嫌がる状態です
受診拒否とは、体調やもの忘れが心配でも、本人が病院や検査を拒み、受診につながらない状態を指します。高齢の親御さんのことで、家族が悩みやすい場面です。
家族から見ると「早く診てもらえばいいのに」と思います。しかし本人にとっては、病院に行くこと自体が、自分の衰えを認めることのように感じられる場合があります。病院の入口が、心の中では大きな裁判所の門みたいに見えていることもあります。
なぜ本人は病院を嫌がるのか
受診拒否の理由は一つではありません。病気と言われるのが怖い、認知症と決めつけられたくない、家族に管理されるのが嫌、費用が不安、過去に病院で嫌な思いをした、単純に面倒など、背景はさまざまです。
| 本人の言葉 | 背景にあるかもしれない不安 |
|---|---|
| どこも悪くない | 病気扱いされたくない、自尊心を守りたい |
| 年のせいだから仕方ない | 治療や相談で変わる可能性を知らない |
| 病院は嫌い | 検査、待ち時間、医師との相性への不安 |
| お金がもったいない | 医療費や交通費への心配 |
| 行けと言われるほど行きたくない | 家族に主導権を奪われたように感じている |
「認知症かも」は最初に言わない方がよいことがあります
もの忘れが心配な場合でも、最初から「認知症かもしれないから病院へ行こう」と伝えると、本人が強く拒否することがあります。本人にとっては、人格を否定されたように聞こえることがあるためです。
伝えるときは、「最近眠れているか心配だから」「薬が合っているか一度確認しよう」「健康診断のついでに相談してみよう」など、本人が受け入れやすい入口に変える方法があります。
「認知症か調べよう」ではなく、「最近疲れやすそうだから、薬や体調を一度見てもらおう」「家族も安心したいから一緒に行かせて」と伝える方が、角が立ちにくいことがあります。
家族だけで難しいときは、先に相談して作戦を立てます
本人を無理に連れて行こうとして関係が悪くなる前に、家族だけで相談できる先を使う方法があります。地域包括支援センター、かかりつけ医、もの忘れ外来の相談窓口、ケアマネジャーなどです。
- どんな症状があるか
- いつから変化があるか
- 本人が何を嫌がっているか
- 家族が困っている具体例
- 緊急性があるか
受診拒否は、説得の上手さだけで解決するものではありません。本人の尊厳を守りながら、受診につながる道を細くても作ることが大切です。
関係する言葉
- 認知症
- MCI
- 地域包括支援センター
- かかりつけ医
- 物盗られ妄想
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出典・確認先メモ
- 厚生労働省「認知症施策関連ガイドライン」「認知症の人と家族を支える手引き」を確認。
- 急な意識障害、強い痛み、転倒、脱水など緊急性がある場合は119番など緊急対応を優先してください。
- 確認日:2026-07-06。













