「転んではいないよ」と笑う親を見て、かえって心配になります
実家の廊下を歩いていた父が、敷居に足を取られ、壁へ手をつく。
「危なかったね」と声をかけても、父は「このくらい大丈夫だ」と笑います。
別の日には、食卓の椅子から立った母がふらつき、テーブルの端をつかんでいました。夜中にトイレへ行くときも、暗い廊下を壁伝いに歩いているようです。
まだ大きく転んだわけではありません。
それでも家族は考えてしまいます。
「誰もいない時間に転んだらどうしよう」
「骨折して、急に介護が必要になるのでは」
「片付けようとすると怒るし、手すりを付けると言えば年寄り扱いだと言われそう」
「家全体を直す費用までは用意できない」
親から見れば、何十年も暮らしてきた家です。
今まで問題がなかった段差や家具を、子どもから急に「危険だから変える」と言われても、簡単には受け入れられないでしょう。
家族が最初に目指すのは、家を完全なバリアフリーにすることではありません。
親が実際につまずいた場所、ふらついた動作、つかまった物を見つけ、次に同じ場面が起きたときの危険を一つ減らすことです。
家全体を見る前に、最後にヒヤリとした場面を再現します
「危ない場所はないか」と家中を見回すと、気になる場所が多すぎて、どこから直せばよいか分からなくなります。
まず、直近で転びそうになった一場面を、本人と一緒にたどります。
| 見ること | 具体的な質問 |
|---|---|
| 場所 | どの部屋の、どの位置でふらついたか |
| 時間帯 | 昼間か、夕方か、夜中か |
| 直前の動作 | 立ち上がった、振り向いた、段差を越えたなど |
| 足元 | 靴下、スリッパ、裸足のどれだったか |
| 手に持っていた物 | 洗濯物、食器、杖、スマートフォンなど |
| つかまった物 | 壁、家具、ドア、テーブルなど |
| 体の様子 | めまい、痛み、しびれ、足のもつれはあったか |
たとえば、「寝室からトイレへ向かう途中、敷物に足を取られた」と分かれば、家中の段差を直す前に、その動線の敷物と照明を変えられます。
「椅子から立った直後に目の前が暗くなった」のであれば、家具の配置だけでなく、血圧や薬、脱水なども医師へ伝える必要があります。
つまずいたのか、滑ったのか、ふらついたのかで対策が変わります
家族からは同じ「転びそうになった」に見えても、親の体に起きていることは違います。
| 転びそうになった形 | よくある場面 | 先に見ること |
|---|---|---|
| 足先が引っかかった | 敷居、カーペット、コード、床の物につまずく | 段差、床の物、歩幅、履物 |
| 足が滑った | 浴室、台所、玄関、靴下で歩く床 | 床の濡れ、敷物、靴底 |
| 立ち上がった直後にふらついた | 椅子、ベッド、トイレから立ったとき | 血圧、脱水、薬、立ち上がり方 |
| 方向を変えたときによろけた | 狭い廊下や家具の間で振り向く | 通路幅、バランス、歩き方 |
| 膝が抜けた・足に力が入らない | 階段、玄関、浴槽から出るとき | 痛み、筋力、関節や神経の症状 |
| 急に歩き方が変わった | 足を引きずる、小刻みに歩く、片側へ傾く | 病気やけがの可能性を含めて受診する |
家の中の事故は、居間や寝室、玄関、階段・廊下、浴室など、毎日使う場所でも起きています。政府広報も、コード、床に置いた物、めくれたカーペット、段差などを具体的な危険として挙げています。
転んだ原因を「親が注意しなかったから」と考えると、次の転倒を防ぐ手掛かりが残りません。
足元、動作、体調の三つへ分けて見ます。
今日15分で動かすのは、床にある五種類の物です
大がかりな改修をしなくても、床面を整えるだけで減らせる危険があります。
- 通路に置かれた新聞、雑誌、箱、買い物袋
- 床を横切る電源コードや延長コード
- 端が浮いたカーペットや小さなマット
- 足に絡みやすい座布団、毛布、衣類
- 暗い場所に置かれた掃除機、暖房器具、ゴミ箱
| 物 | 見直し方 |
|---|---|
| 電源コード | 壁際へまとめ、歩く場所を横切らせない |
| 小さな敷物 | 必要性が低ければ外し、残すなら端が浮かないようにする |
| 新聞・郵便物 | 床ではなく、決めた箱や棚へ入れる |
| 家具 | 体を横向きにしないと通れない配置を避ける |
| よく使う物 | かがんだり背伸びしたりせず取れる高さへ移す |
親の物を黙って捨てる必要はありません。
まずは、寝室からトイレまで、居間から玄関までなど、一つの通路だけ床へ物を置かない状態にします。
寝室からトイレまでの夜道は、昼間とは別に歩いてみます
昼間は問題のない廊下でも、夜中は照明が暗く、眠気があり、急いでトイレへ向かうため、危険が増えます。
家族も夜の状態を確かめるため、一度照明を普段どおりにして歩いてみてください。
| 見る場所 | 確かめたいこと |
|---|---|
| ベッドの周囲 | 立ち上がる側に物がなく、足を着ける場所があるか |
| 照明のスイッチ | 立ち上がる前に手が届くか |
| 寝室の出口 | ドアや家具が通路を狭くしていないか |
| 廊下 | 暗い部分や急な明暗差がないか |
| トイレの入口 | 敷居やマットへ足が引っかからないか |
| 便座の周囲 | 立ち座りで安全につかまれる場所があるか |
照明は、まぶしすぎれば目が慣れず、暗すぎれば段差が分かりません。
足元灯や人感センサー照明を使う場合も、親が実際に夜中に歩く方向と、家具の影ができる場所を見て設置します。
トイレを急ぐ背景に、夜間の頻尿、排尿時の痛み、眠りの浅さなどがある場合は、住環境だけでなく受診時にも伝えてください。
居間と寝室では、立ち上がる瞬間に使う物を見直します
親が長い時間を過ごす居間や寝室では、歩行中だけでなく、椅子やベッドから立つときにも転倒が起こります。
| 危険になりやすい状態 | 見直し方 |
|---|---|
| 低く沈むソファ | 足裏を床へ着けやすく、立ち上がりやすい座面を検討する |
| キャスター付きの椅子 | 立ち上がるときに動かない安定した椅子へ替える |
| 軽いテーブルを手すり代わりにする | 体重をかけても動かない支えを別に考える |
| ベッドが低すぎる | 立つときに膝や腰へ無理がない高さかを見る |
| 枕元の物が床へ落ちる | 眼鏡、電話、薬、水を置く台を決める |
| 床に座る生活 | 立ち上がりが難しくなっていれば椅子中心の生活も考える |
家具を手すり代わりにする場合、その家具が動けば、かえって転倒を招きます。
親が普段どこへ手を伸ばして立っているかを見て、必要な場所へ安定した支えを用意します。
玄関は、段差だけでなく靴を履く動作が不安定になります
玄関では、上がり框を越える、片足で靴を履く、荷物を持って向きを変えるといった動作が重なります。
| 困っている動作 | 考えられる工夫 |
|---|---|
| 片足立ちで靴を履く | 安定した椅子へ座って履く |
| 上がり框を一度で越えられない | 踏み台や段差解消の方法を専門職と検討する |
| つかまる場所がない | 動作に合った位置へ手すりを検討する |
| 靴が散らばっている | 毎日履く一足以外は通路から外す |
| 外から入った床が濡れる | 濡れを放置せず、滑りにくい状態を保つ |
| 荷物を持ったまま上がる | 荷物を一度置ける台を作る |
踏み台は、高さや奥行きが体に合わず、固定されていなければ新たな危険になります。
市販品を置くだけで済ませず、親がどちらの足から上がり、どこへ手を伸ばすのかを見てください。
浴室では、滑り止めを置くだけで安心と決めないでください
浴室は、床の濡れ、温度差、衣服を脱いだ状態、浴槽をまたぐ動作が重なる場所です。
| 場面 | 見るところ |
|---|---|
| 脱衣 | 立ったまま着替えず、安定した椅子へ座れるか |
| 洗い場 | 床が滑らないか、せっけん等が足元にないか |
| 浴槽をまたぐ | 片足立ちになったとき、安全な支えがあるか |
| 浴槽内で立つ | 深さが負担になっていないか |
| 浴室から出る | 濡れた足で敷物へ乗ったときに滑らないか |
| 入浴後 | 立ちくらみや疲労が強くないか |
吸盤式の手すりや滑り止め用品は、浴室の材質や使用方法によって固定状態が変わります。
「付いているから安全」と考えず、ぐらつき、ずれ、劣化がないかを定期的に見ます。
入浴用いす、浴槽用手すり、浴槽内いすなどは、介護保険の特定福祉用具販売の対象となる場合があります。本人の体格と動作に合う製品を、ケアマネジャーや福祉用具専門相談員と検討してください。
階段では、物を運ぶ手と体を支える手を分けます
洗濯物や食事を持って階段を上り下りすると、両手がふさがり、手すりを使えません。
- 階段へ物を置かない
- 一段目と最終段を見分けやすくする
- 照明を上下どちらからでも点けられるか確かめる
- 手すりが途中で途切れていないかを見る
- 靴下だけで上り下りしていないかを見る
- 一度に荷物を運ばず、家族や別の方法を使う
親が階段を怖がり始めているなら、「注意して使って」で終わらせず、寝室や洗濯などの生活を一階へ移せないかも考えます。
家の使い方を変える方が、大きな改修より早く安全を確保できる場合があります。
手すりは、空いている壁ではなく親が手を伸ばす位置へ付けます
手すりがあれば安心と思い、家族が使いやすそうな場所へ取り付けても、本人の動作に合わなければ使われません。
| 設置前に見ること | 具体的な内容 |
|---|---|
| 動作の始まり | 立ち上がる、またぐ、方向転換する場所 |
| 使う手 | 右手と左手のどちらが使いやすいか |
| 握る方向 | 縦、横、斜めのどれが動作に合うか |
| 壁の強度 | 体重をかけても安全に固定できるか |
| 今後の変化 | 歩行器や介助者の通る幅を妨げないか |
厚生労働省は、介護保険の住宅改修対象として、手すりの取り付け、段差の解消、滑り防止等のための床材変更、扉や便器の取り替えなどを挙げています。また、福祉用具専門相談員は、本人の希望、心身の状態、住環境を踏まえて用具の選定や使い方を助言する専門職です。
手すりや歩行器は、「念のため」で選ぶより、本人がどの動作で困っているかを見てもらって決めます。
脱げやすいスリッパと裾の長い服も、家の中の段差になります
床を片付けても、履物や衣服で足の動きが妨げられることがあります。
- かかとが浮くスリッパ
- 底がすり減った室内履き
- 床の上で滑りやすい靴下
- 裾を踏みやすいズボンや寝巻き
- 足へ合わず、つま先が余る靴
- 重くて持ち上げにくい履物
本人が慣れたスリッパを手放したくない場合は、いきなり処分せず、歩くときにかかとが浮いていないかを一緒に見ます。
新しい履物へ替えた直後も、足に合っているか、床との相性はよいかを確かめてください。
家を直してもふらつくなら、薬・体調・見え方を一緒に見ます
転びやすさは、住環境だけで起こるわけではありません。
| 体の変化 | 本人へ聞くこと |
|---|---|
| 立ちくらみ | 立った直後に目の前が暗くなるか |
| 眠気 | 朝や薬を飲んだ後にぼんやりするか |
| 痛み | 腰、膝、股関節、足に痛みがあるか |
| 足の感覚 | しびれ、足裏の感覚低下があるか |
| 視力 | 段差や床の物が見えにくくないか |
| 食事・水分 | 食欲低下や水分不足がないか |
| 歩き方 | 足を引きずる、小刻みになるなどの変化がないか |
厚生労働省の高齢者向け医薬品指針では、降圧薬、睡眠薬、抗不安薬などを含む複数の薬が、ふらつきや転倒に関係する可能性を示しています。新しい薬を始めた後、量が変わった後、転びやすさが増した場合は、処方した医師や薬剤師へ伝えてください。
ただし、家族の判断で薬を減らしたり、急に中止したりしないでください。
受診時には、お薬手帳と「何時ごろ、どの動作でふらついたか」の記録を持参します。
転倒を怖がって動かなくなると、かえって足腰が弱ることがあります
一度転びそうになると、本人も家族も「座っていてほしい」「外へ出ない方がよい」と考えがちです。
しかし、長時間動かない生活が続けば、筋力やバランス能力が低下し、さらに動きにくくなる可能性があります。
厚生労働省の身体活動・運動ガイドでは、高齢者に対し、筋力、バランス、柔軟性などを組み合わせた運動を行うことを勧めています。ただし、身体機能が低下している人は安全への配慮が必要です。
| 現在の状態 | 始め方 |
|---|---|
| 一人で安定して歩ける | 無理のない散歩や日常の家事を続ける |
| 立ち上がりに手を使う | 安全な支えを用意し、専門職へ動作を見てもらう |
| 最近何度もよろける | 自己流で負荷を上げず、医療・介護職へ相談する |
| 転ぶのが怖く外出しなくなった | 家族同行、通所サービス、リハビリ等を検討する |
| 痛みやしびれがある | 運動を増やす前に医療機関で原因を確かめる |
転ばないように動きをすべて止めるのではなく、安全に動ける環境と方法を考えます。
親が片付けや手すりを嫌がるときは、「危険」より「楽」を入口にします
子どもから「危ない家だ」「もう一人では無理」と言われれば、親は暮らし方を否定されたように感じます。
| 避けたい伝え方 | 伝え直した例 |
|---|---|
| 「この家は危険だから片付ける」 | 「夜、トイレへ行きやすいように、この通路だけ広げない?」 |
| 「年なんだから手すりが必要」 | 「立つときに楽な位置へ、つかまる物を付けてみない?」 |
| 「転んだら寝たきりになるよ」 | 「今の家で暮らし続けられるよう、転びそうだった場所だけ直したい」 |
| 「全部捨てないと危ない」 | 「まず寝室からトイレまで、床の物だけ移そう」 |
| 「私の言うとおりにして」 | 「残したい物を選んで。運ぶのは私がするよ」 |
親には、残す・移す・外すを選んでもらい、家族は重い物を動かす役に回ります。
安全を理由に主導権をすべて奪わない方が、次の見直しにも協力してもらいやすくなります。
実際に転んだ後、立てない・歩けないときは様子を見続けません
高齢者は、軽く尻もちをついたように見えても、骨折している場合があります。
転倒後に脚の付け根が痛い、立てない、歩けない場合は、大腿骨頸部骨折なども考え、医療機関での評価が必要です。日本整形外科学会も、大腿骨頸部骨折では脚の付け根が痛み、多くの場合、立つことや歩くことができなくなると説明しています。
| 転倒後の様子 | 行動の目安 |
|---|---|
| 立てない、歩けない、脚の付け根が強く痛む | 無理に立たせず、医療機関や救急へ連絡する |
| 手首が腫れ、変形や強い痛みがある | 骨折を考えて整形外科等を受診する |
| 頭を打ち、意識がはっきりしない | 救急要請を考える |
| 急に立てないほどふらつく | 119番を考える |
| 顔のゆがみ、ろれつの異常、片側の脱力がある | 脳卒中等を疑い、迷わず119番する |
| 痛みは軽いが、翌日以降も動きにくい | 年齢のせいにせず医療機関へ相談する |
厚生労働省は、急にふらついて立っていられない、顔の片側が動きにくい、ろれつが回らない、片方の手足に力が入らないといった症状を、救急車を呼ぶ目安として案内しています。
転倒後に無理に抱き起こすと、本人だけでなく介助する家族もけがをすることがあります。強い痛みがあるときは、楽な姿勢を保ち、救急の指示に従ってください。
介護保険の住宅改修は、工事を始める前に相談します
要支援・要介護認定を受けている方は、一定の条件のもとで介護保険の住宅改修費を利用できる場合があります。
対象となる主な工事は、次のとおりです。
- 手すりの取り付け
- 段差の解消
- 滑り防止や移動しやすさのための床材変更
- 開き戸から引き戸等への変更
- 和式便器から洋式便器等への取り替え
- これらに伴って必要となる工事
住宅改修費の支給限度基準額は、原則として一人20万円です。実際に給付される額は本人の負担割合などによって変わり、過去に制度を利用していれば残額も異なります。
介護保険を利用する住宅改修は、原則として、工事前と工事後に自治体への申請が必要です。工事内容を事業者と話し、ケアマネジャー等が必要な理由書を作成したうえで、施工前に手続きを進めます。先に工事を終えると給付対象にならない可能性があるため、契約・着工前に自治体へ確認してください。
| 工事前の順番 | すること |
|---|---|
| 1 | 転びそうになった場所と動作を記録する |
| 2 | ケアマネジャーや地域包括支援センターへ伝える |
| 3 | 本人の動作を専門職に見てもらう |
| 4 | 工事内容と見積書を比較する |
| 5 | 自治体へ事前申請する |
| 6 | 確認を受けてから工事へ進む |
住宅改修は一度行うと簡単には戻せません。厚生労働省も、本人の心身状態、生活動線、家の状況、福祉用具、家族構成、予算を総合的に考える必要があるとしています。
認定を受けていない親でも、地域包括支援センターへ話せます
まだ介護認定を受けておらず、ケアマネジャーもいない場合は、地域包括支援センターや自治体の高齢者相談窓口が入口になります。
相談時には、「転倒が心配です」だけでなく、次の内容を伝えます。
- いつ、どこで転びそうになったか
- 何につまずき、何へつかまったか
- 最近実際に転んだ回数
- 歩き方や立ち上がり方の変化
- 現在の持病と服用薬
- 一人暮らしか、家族の見守りがあるか
- 本人が家の見直しを嫌がっているか
賃貸住宅や本人以外が所有する家で改修する場合は、所有者の承諾が必要になることがあります。工事業者へ先に依頼せず、自治体と所有者へ条件を確かめてください。
離れて暮らす家族は、写真より「歩く動画」で気づけることがあります
帰省した数時間だけでは、普段の歩き方が分からないことがあります。
本人の同意を得たうえで、次の短い動作を家族が横から見てみます。
- いつもの椅子から立ち上がる
- 寝室からトイレまで歩く
- 玄関で靴を履く
- 敷居を越える
- 方向を変えて戻る
家族間で動画を共有する場合は、本人を採点したり、できない証拠として使ったりしません。
「玄関では右手で壁を探している」「立った直後に一度止まっている」など、必要な支えを見つけるために使います。
| 遠方家族ができること | 近くの人へ頼むこと |
|---|---|
| 危険箇所の写真を共有する | 床の物や照明の状態を見てもらう |
| 服薬内容を一覧にする | 最近のふらつきとの関係を記録してもらう |
| 相談窓口を調べる | 本人と一緒に地域包括支援センターへ連絡してもらう |
| 費用を分担する | 日常的な点検や片付けを頼む |
離れている家族が、家全体の安全を一人で背負う必要はありません。
今日の一歩は、最後にふらついた場所へ印を付けることです
親が転びやすくなったと感じると、家中の片付け、リフォーム、運動、受診を一度に進めたくなります。
今日は、最後に転びそうになった場所を一つ選んでください。
その場所で、次の五つを行います。
- 床にある物を移す
- 敷物やコードの端を確かめる
- 本人がどこへ手を伸ばすかを見る
- 昼と夜の明るさを比べる
- ふらついた時間と体調をメモする
短期間に何度もふらついている、薬を変更してから歩き方が変わった、痛みやしびれがある場合は、そのメモとお薬手帳を持って医療機関へ伝えます。
親が家の変更を嫌がるなら、「転ばないため」だけでなく、「立ちやすくする」「夜に歩きやすくする」「今の家で暮らし続けやすくする」と話してください。
家をすべて変えなくても、暗かった一歩を照らす、動いていた敷物を外す、頼りない家具を安定した支えへ変えることはできます。
まずは、次の一歩を安全にするところから始めましょう。
出典・確認先メモ
- 政府広報オンライン「たった一度の転倒で寝たきりになることも。転倒事故の起こりやすい箇所は?」:家の中で転倒しやすい場所、コード、敷物、床の物、段差などの対策。
- 厚生労働省「福祉用具・住宅改修」:介護保険の対象となる手すり、スロープ、歩行器、入浴補助用具、住宅改修の種類。
- 厚生労働省「居宅介護住宅改修費及び介護予防住宅改修費の支給について」:住宅改修費の支給限度基準額、事前・事後申請、見積書、改修前後の写真等の手続き。
- 厚生労働省「高齢者の医薬品適正使用の指針」:薬剤とふらつき・転倒の関係、処方見直しの考え方。
- 厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023 高齢者版」:筋力、バランス、柔軟性等を組み合わせた運動と安全への配慮。
- 日本整形外科学会「大腿骨頚部骨折」:高齢者の転倒後にみられる脚の付け根の痛み、立位・歩行困難。
- 厚生労働省「こんな時は迷わず119へ」:急なふらつき、顔のゆがみ、ろれつの異常、片側の手足の脱力等の緊急症状。















