親から呼ばれるのは、いつも近くに住む自分です
母から「病院でもらった薬が分からない」と電話が来る。
仕事を早退して実家へ行き、薬を確認し、冷蔵庫へ食べ物を補充する。帰宅すると、今度は介護事業所から書類について連絡が入ります。
きょうだいのグループメッセージへ状況を書くと、既読は付きます。
けれど、返事はありません。
数日後、ようやく届いた言葉は、次のようなものでした。
「近くにいる方が動いた方が早いでしょう」
「仕事が忙しくて行けない」
「施設へ入れれば済む話では?」
「そこまで世話をするから、親も頼るんだよ」
こちらが求めているのは、毎日実家へ来てもらうことではありません。
せめて状況を知ってほしい。次の通院を一度代わってほしい。立て替えた費用を分けてほしい。自分が倒れたときの代わりを決めてほしい。
それすら伝わらないと、「親の子どもは私だけなのか」と思えてきます。
親への心配に加え、きょうだいへの怒りが積み重なり、電話が鳴るだけで気持ちが沈むこともあります。
この状態で必要なのは、きょうだい全員を同じ気持ちにさせることではありません。
親の暮らしに必要な作業を分け、誰が何を引き受けるのか、引き受けられない部分をどう補うのかを決めることです。
「面倒を見ない」の中身を、最初に分けます
きょうだいが介護をしないと感じても、何をしていないのかによって話す内容は変わります。
| 現在の状態 | 起きている問題 | 話し合いたいこと |
|---|---|---|
| 実家へ来ない | 現地対応が一人へ偏る | 訪問以外に任せられる役割 |
| 電話や連絡をしない | 親の状況を知らず、判断にも参加できない | 曜日を決めた定期連絡 |
| 費用を出さない | 介護費や交通費を一人が立て替える | 親のお金、立替金、援助の分け方 |
| 口は出すが動かない | 現場を知らない意見で主介護者が疲れる | 意見を出す人が担う作業 |
| 緊急時だけ関わると言う | どこからが緊急か分からない | 駆けつける条件と連絡順 |
| 親との関係を断っている | 過去の親子関係が介護の話へ持ち込まれる | 直接介護を求めない形が可能か |
| 連絡そのものを無視する | 家族だけの分担が成立しない | 返答期限と、外部支援へ切り替える条件 |
「親の面倒を見て」と頼むだけでは、相手は同居や排せつ介助まで求められているように感じることがあります。
必要なのが月一回の電話なのか、通院の予約変更なのか、月五千円の費用負担なのかを分けてください。
一週間の介護を記録すると、頼む内容が変わります
日常的に動いている人ほど、自分がしていることを「ちょっとした用事」と考えがちです。
けれど、細かな用事が一週間に何度も重なると、生活や仕事を圧迫します。
| 記録すること | 記入例 |
|---|---|
| 実家での作業 | 買い物、薬の仕分け、掃除で三時間 |
| 移動 | 往復一時間半 |
| 電話対応 | 親から五回、事業所から二回 |
| 通院・手続き | 診察同行四時間、申請書一時間 |
| 立て替えた費用 | 交通費、日用品、配食代で八千円 |
| 仕事への影響 | 早退一回、昼休みの電話二回 |
| 家庭への影響 | 夕食準備と子どもの送迎を変更 |
| 夜間・緊急対応 | 転倒の連絡で夜十一時に実家へ行った |
記録は、きょうだいを責める証拠ではありません。
「自分がつらい」という気持ちを、減らせる作業へ置き換えるために使います。
たとえば現地での買い物より、病院や事業所との電話が多いなら、遠方のきょうだいにも連絡係を頼めます。
最初の話し合いでは、過去の不公平を全部精算しようとしません
介護が始まると、子どものころからの不満が表に出ることがあります。
「自分だけ親の近くに残った」
「兄は進学費用を多く出してもらった」
「妹ばかりかわいがられていた」
「長男なのに何もしない」
どれも無視できない気持ちです。
しかし、親の次回通院や食事が迫っている場面で、過去数十年分の家族関係まで解決しようとすると、現在の介護分担が決まりません。
最初の話し合いでは、次の一か月に必要なことへ範囲を絞ります。
- 次の通院を誰が担当するか
- 親への定期電話を誰がするか
- 今月の立替金をどう精算するか
- 緊急時の第二連絡先を誰にするか
- 家族以外へ移す作業は何か
過去の関係について話す必要がある場合は、介護の作業分担とは別の時間を取ります。
家族会議を開く前に、「決めたいこと」を一文で送ります
突然「親の介護について話がある」と連絡すると、責められると思って避ける人がいます。
日時と議題を先に伝えてください。
たとえば、次のように送れます。
「母の介護を誰が多くするか責めたいのではなく、来月の通院、週一回の電話、立替金の三つを決めたいです。今の私の対応時間も一覧にしました。日曜の午後八時から三十分、オンラインで話せませんか」
話し合いへ参加できない場合は、回答期限を付けます。
「参加できなければ、金曜までに、できる役割と難しい役割を返信してください」
返答がないまま何週間も待ち続けないことも必要です。
きょうだいが動かない理由を、決めつけずに一度聞きます
| 表に出る言葉 | 背景にあるかもしれない事情 | 聞き方の例 |
|---|---|---|
| 「仕事が忙しい」 | 休めない、職場へ言えていない、何を頼まれるか怖い | 「平日の訪問以外なら、電話や書類はできそう?」 |
| 「遠いから無理」 | 交通費、家庭の事情、移動時間 | 「現地へ来なくてもできる役割なら何が可能?」 |
| 「親自身の問題だ」 | 親との過去の関係、強い怒り、介護への拒絶 | 「直接会わずにできることも難しい?」 |
| 「施設へ入れればいい」 | 介護の状態を知らない、在宅介護への恐れ | 「施設検討の情報収集と見学予約を担当できる?」 |
| 「あなたがやりすぎている」 | 介護量への疑問、親が依存しているという認識 | 「減らすべき作業を一緒に選んでほしい」 |
| 「お金は出せない」 | 住宅費、子どもの教育費、収入減、借金 | 「金銭以外の担当なら、どこまでできる?」 |
事情を聞くことは、すべてを免除することではありません。
できない理由と、できる範囲を切り分けるためです。
親との過去に傷があるきょうだいへ、直接介護を迫らないようにします
きょうだいの一人が親と距離を置いている場合、主介護者からは無責任に見えることがあります。
けれど、親から暴力、強い支配、差別的な扱いを受けたなど、ほかの家族が知らない事情があるかもしれません。
「親子なのだから水に流して」と言われるほど、介護の話し合いから離れていくことがあります。
その場合は、直接会うことや身体介護を前提にしません。
- 親とは連絡せず、費用の一部だけ担えるか
- 介護事業所の検索や書類整理ならできるか
- 緊急連絡先にはならず、情報共有だけ受けるか
- 介護へ関わらない意思を尊重し、外部支援を増やすか
本人が過去の経験から関わらない選択をしているなら、家族内の平等だけを理由に無理な接触を求めないことも必要です。
ただし、その分を一人のきょうだいが無期限に埋めるのではなく、介護サービスや地域の支援へ置き換えます。
親本人の希望を抜きに、きょうだいだけで役割を決めないようにします
親が自分の希望を伝えられる状態なら、誰に何を頼みたいかを聞きます。
ただし、親の希望がそのまま家族の義務になるわけではありません。
| 親の希望 | 家族が確かめること |
|---|---|
| 長女に通院してほしい | 長女の仕事や家庭と両立できる回数か |
| 息子には頼みたくない | 過去の関係だけでなく、別の役割を任せられないか |
| 他人を家へ入れたくない | 家族だけで続けられる介護量か |
| 施設へ行きたくない | 在宅生活を続けるために必要な支援を受け入れられるか |
| 子どもにお金を使わせたくない | 本人の年金や資産、制度で賄える範囲 |
親から「あの子は忙しいから、あなたが全部して」と言われても、そのまま受け入れる必要はありません。
「私一人では続かないから、家族以外の人にも頼る」と伝えて構いません。
訪問回数を均等にするより、仕事を五つへ分けます
| 役割 | 具体的な内容 |
|---|---|
| 現地対応 | 通院、買い物、家の点検、緊急時の訪問 |
| 連絡担当 | 親への定期電話、病院・事業所との連絡 |
| 事務担当 | 申請書、領収書、予定表、介護情報の整理 |
| 費用担当 | 立替金の精算、親の支払い状況、家族負担の記録 |
| 交代・予備担当 | 主担当が病気や出張のときの代替、緊急連絡 |
遠方に住む人が、近くに住む人と同じ回数だけ実家へ来るのは現実的でない場合があります。
その代わり、遠方からできる事務や連絡をまとめて引き受けてもらいます。
一人が現地対応と連絡、書類、費用管理をすべて担う状態を避けることが目的です。
きょうだいの事情別に、頼みやすい役割があります
| きょうだいの状況 | 頼みやすい役割 |
|---|---|
| 遠方に住んでいる | 定期電話、予約変更、事業所探し、費用の分担 |
| 平日に休めない | 夜の電話、休日の訪問、オンラインでの家族会議 |
| 小さな子どもがいる | 短時間の書類作業、通販手配、情報共有 |
| 収入に余裕がない | 金銭以外の連絡、手続き、帰省時の交代 |
| 親と会うと衝突する | 本人と直接話さない事務・費用面の役割 |
| 医療や制度に詳しい | 診察質問の作成、制度の確認、記録の整理 |
| 自身も病気や介護を抱えている | 無理のない情報共有、できる期間だけの限定的な役割 |
できない役割を何度も頼むより、その人が継続できる小さな担当を決める方が、途中で途切れにくくなります。
依頼は「手伝って」ではなく、期限と作業を付けます
| 伝わりにくい依頼 | 返答しやすい依頼 |
|---|---|
| 「少しは親の面倒を見て」 | 「来月十二日の通院送迎を代われる?」 |
| 「もっと連絡してあげて」 | 「毎週日曜の夜に、十分だけ電話できる?」 |
| 「介護費を負担して」 | 「今月の配食代一万二千円を三人でどう分けるか決めたい」 |
| 「施設を探して」 | 「自宅から三十分以内の施設を三か所、金曜までに調べてほしい」 |
| 「私が限界だから何とかして」 | 「今月は実家へ行くのを二回までにする。超える分の方法を決めたい」 |
相手が断った場合は、「では何ならできる?」と聞きます。
何もできないと言われたら、外部サービスへ移す費用や情報収集だけでも担えないかを確認してください。
意見だけを出すきょうだいには、判断と作業をセットにします
現地へ来ないきょうだいから、次々と意見が届くことがあります。
「病院を変えた方がいい」
「デイサービスを増やしたら」
「施設の方が安全だ」
提案そのものが間違っているとは限りません。
ただし、提案を実行する作業まで主介護者へ戻ってくると負担は減りません。
次のように返します。
「病院を変える案に賛成なら、候補探しと紹介状の手続き確認をお願いしたい」
「施設を提案するなら、費用と空き状況を三か所調べ、次の家族会議で共有してほしい」
提案者が実行できない場合は、今すぐ採用する案ではなく、今後の候補として保留します。
親の介護費は、まず親のお金から払える範囲を見ます
介護費をきょうだいで割る前に、親本人の年金、預貯金、保険、利用できる制度などを確認します。
子どもが先に自分のお金を出し続けると、誰がいくら負担したのか分からなくなります。
| 分けて記録するお金 | 記録する内容 |
|---|---|
| 親本人の支出 | 介護サービス、医療、住居費、日用品 |
| 一時的な立替金 | 日付、品目、金額、領収書、返金日 |
| 家族からの援助 | 誰がいくら出したか、援助か貸付けか |
| 交通費・宿泊費 | 介護のために各人が負担した費用 |
| 外部サービス費 | 家族の作業を減らすために必要な費用 |
親の通帳を誰か一人が無断で管理するのではなく、本人の同意や必要な手続きを踏まえます。
家族から費用を出す場合も、収入や家庭状況が違うため、必ず三等分が適切とは限りません。
金額、期間、見直す日を記録してください。
立て替えた介護費を、後から当然に請求できるとは限りません
主介護者が長期間費用を出したあとで、「きょうだいなのだから半分払って」と求めても、支出の必要性や事前の合意をめぐって争いになることがあります。
高額な支払いをする前には、次の内容を共有します。
- 何のための費用か
- 親本人が払えない理由
- 家族で負担する必要があるか
- 一人当たりの金額
- 一時的な立替えか、返金しない援助か
- いつ見直すか
緊急の医療費など事前に話せない支出は、領収書と経緯を残し、できるだけ早く共有します。
過去の費用負担を法的に求められるかは、合意の有無や個別事情によって異なります。金額が大きく、家族内で解決できない場合は、法律相談などで資料を示して確かめてください。
民法上の扶養義務は、「同じ日数だけ身体介護をする」という意味ではありません
民法では、直系血族と兄弟姉妹に相互の扶養義務が定められています。
ただし、きょうだい全員が同じ回数実家へ行き、同じ内容の身体介護をするよう一律に定められているわけではありません。
扶養を必要とする人の希望や必要性、各人の経済状況や生活状況などに応じて、支える方法を考えることになります。
話し合いがまとまらない場合、家庭裁判所の扶養請求調停では、親やきょうだいなどの世話を誰がするか、費用をどう負担するかについて話し合うことができます。調停では、各人の経済状況や生活状況、親本人の意向などを踏まえて合意を目指します。
仕事を理由に動けないきょうだいには、勤務先の制度も選択肢になります
要件を満たす労働者は、親の通院付き添いや介護サービスの手続き、ケアマネジャーとの短時間の打ち合わせなどに介護休暇を利用できる場合があります。
介護休暇は対象家族が一人の場合は年五日、二人以上の場合は年十日までで、原則として時間単位でも取得できます。有給か無給かは勤務先の規定によります。
また、介護休業は、家族が長期間一人で介護するためだけではなく、介護サービスの手配や家族の分担を決め、仕事と介護を両立する体制を作る期間として案内されています。
制度を使えることを理由に、休むよう強制することはできません。
「平日に全部来て」ではなく、「勤務先で時間単位の介護休暇を使えるか一度調べてもらえる?」と情報確認を頼みます。
ケアマネジャーには、きょうだいの不仲も隠さなくて構いません
親に担当ケアマネジャーがいる場合、親の状態だけでなく、家族がどこまで支えられるかも伝えます。
ケアマネジャーは、本人の心身の状態や生活環境を踏まえてケアプランを作成し、サービス事業者や関係機関との連絡・調整を行います。本人・家族・サービス事業者が参加して、支援内容を検討する流れも示されています。
次のように話してください。
「長女の私が通院、買い物、事業所連絡をすべて行っています。弟は遠方、兄は親との関係が悪く、現地対応は難しい状態です。家族の分担だけでは続かないため、外部へ移せる作業を一緒に見直したいです」
きょうだい全員を説得してもらうのではなく、家族が担わなくてよい作業を増やすために同席してもらいます。
介護認定前でも、家族だけで地域包括支援センターへ話せます
親にケアマネジャーがいない場合は、親の住所地を担当する地域包括支援センターが入口になります。
地域包括支援センターは、市町村が設置する高齢者の総合相談窓口で、保健・医療・介護、権利擁護、介護予防などを包括的に支えています。家族介護者も含め、社会全体で支えるための取り組みが進められています。
電話では、きょうだいへの不満だけでなく、現在足りていない支援を伝えます。
- 親の状態と一人でできなくなったこと
- 自分が行っている介護
- きょうだいが担えること・担えないこと
- 家族の訪問が途切れる曜日や時間
- 今後続けられない作業
- 親が拒否しているサービス
「きょうだいを何とかしてほしい」ではなく、「家族だけでは埋まらない部分を、どの支援で補えるか知りたい」と伝えてください。
きょうだいが参加しなくても、親の安全に必要な対応は止めません
返答を待つ間にも、親の薬、食事、転倒などの問題は続きます。
家族全員の同意がそろうまで、必要な介護サービスの相談や医療対応を止める必要はありません。
ただし、不動産の処分、本人名義の高額な契約、預金の管理などは、本人の意思や法的な権限が関係します。
一人の判断だけで進められることと、本人や権利者の同意が必要なことを分けてください。
| 先に進めたいこと | 慎重に確認したいこと |
|---|---|
| 地域包括支援センターへの相談 | 本人名義の不動産売却 |
| 介護認定の情報収集 | 親の預金を家族が管理すること |
| 緊急連絡先の作成 | 高額な施設契約や身元保証 |
| 配食や見守りの検討 | 家族の負担額を一方的に決めること |
| ケアマネジャーへの負担共有 | 親の意思を無視した住まいの変更 |
判断に迷う手続きは、担当窓口へ「誰の同意や委任が必要か」を具体的に尋ねます。
返答しないきょうだいには、最後に選択肢と期限を示します
何度連絡しても返事がない場合、長い感情的な文章を送り続けると、さらに連絡を避けられることがあります。
一度、短い文で送ります。
「母の通院と生活支援について、次の三つから担当できるものを金曜までに返信してください。①月一回の電話、②次回通院の予約と病院への連絡、③配食代の一部負担。どれも難しい場合は、その旨を返信してください。返答がなければ、家族分担ではなく外部サービスを増やす前提で進めます」
返事がなければ、無期限に待つのではなく、支援者と介護体制を組み直します。
その費用や重大な判断については、経過を記録し、必要な範囲で情報を共有してください。
主介護者が倒れる前に、「もうできない作業」を決めます
次の状態があるなら、きょうだいとの話し合いの結果を待たず、現在の介護量を減らす必要があります。
- 仕事の遅刻や欠勤が増えている
- 夜も親からの電話が気になって眠れない
- 自分の通院や食事を後回しにしている
- 親へ怒鳴ったり、手を出しそうになったりする
- 配偶者や子どもとの生活が崩れている
- 親の費用を払い、自分の生活費が不足している
- 自分がいなくなれば全部終わると感じる
この段階では、「きょうだいが協力すれば何とかなる」と待たず、ケアマネジャーや地域包括支援センターへ緊急性を伝えます。
「買い物は来週からできない」「夜間の電話は対応できない」と、手放す作業を具体的にします。
介護サービス、配食、通所、短期入所などの利用可否は、親の状態や地域によって異なります。
家族が限界を超えてからではなく、続けられなくなった作業から置き換えてください。
介護分担は、一度決めたら終わりではありません
親の状態、きょうだいの仕事、家庭の事情は変わります。
三か月ごと、または次の変化があったときに見直します。
- 入院や退院をした
- 要介護度や必要な介助が変わった
- 主介護者の仕事や健康に変化があった
- きょうだいの転居、育児、病気があった
- 新しいサービスを利用し始めた
- 費用が決めた上限を超えた
- 緊急対応が増えた
担当を固定したままにせず、できなくなった人は早めに伝え、別の人やサービスへ移します。
今日することは、きょうだいを説得し切ることではありません
紙を一枚出し、現在行っている介護を五つに分けてください。
- 現地で行うこと:
- 電話や連絡で行うこと:
- 書類や予約に関すること:
- 費用に関すること:
- 緊急時に行うこと:
その中から、来月は自分が続けられない作業を一つ選びます。
次に、きょうだいへ期限付きで依頼してください。
「親の面倒を見てほしい」ではなく、「次回の通院予約と病院への連絡を、来週金曜までに担当できるか返事がほしい」と伝えます。
断られたら、その作業を誰へ移せるか、ケアマネジャーや地域包括支援センターへ話します。
きょうだいが同じ愛情や罪悪感を持つ必要はありません。
訪問できる人、電話できる人、費用を出せる人、書類を扱える人が、それぞれ無理なく担う形で構いません。
それでも家族内で埋まらない部分は、家族以外の手を使います。
自分だけが親を見捨てられないからと、すべてを背負う必要はありません。
今日は介護全体を公平にするのではなく、自分が抱えている作業を一つ手放すところから始めてください。
出典・確認先メモ
- 厚生労働省「地域包括ケアシステム」「家族介護に直面している方への支援」:地域包括支援センターの総合相談と家族介護者支援を確認。
- 厚生労働省「介護サービス情報公表システム・居宅介護支援」:ケアマネジャーによるケアプラン作成、本人・家族・事業者との話し合い、関係機関との連絡調整を確認。
- 厚生労働省「介護休暇」「介護休業」:通院付き添い、介護手続き、ケアマネジャーとの打ち合わせへの利用と、仕事と介護を両立する体制づくりを確認。
- e-Gov法令検索「民法」、裁判所「扶養請求調停」:直系血族・兄弟姉妹の扶養義務と、扶養の方法や費用について話し合う家庭裁判所の手続きを確認。
- 扶養義務、過去の立替金、本人名義の財産や契約に関する扱いは、本人と各家族の生活・経済状況、合意の有無などによって異なります。具体的な請求や手続きは、関係窓口や法律の専門職へ個別にご確認ください。
















